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ヘブライ大教授・歴史学者ユヴァル・ノア・ハラリ(1976-):新型コロナ・パンデミックにおいて、敵はウイルスとともに、「心の中にある悪魔」だ!(『朝日新聞』2020/04/15)

2020-05-04 19:35:19 | 日記
(1)
新型コロナ・パンデミックにおいて、敵はウイルスだけではない。むしろ最大の敵は「心の中にある悪魔」だ。①憎しみ、②強欲さ、③無知。これら「悪魔」に心を乗っ取られると①人々は互いを憎み合い、感染をめぐって外国人や少数者を非難し攻撃し始める。②また金儲けを狙うビジネスがはびこる。③無知によって馬鹿げた陰謀論を信じる。
(2)
我々はこれら「悪魔」を防ぐことができる。①この危機のさなか、憎しみより連帯を示す。②強欲に金儲けをするのでなく、寛大に人を助ける。③陰謀論を信じ込むのでなく、科学や責任あるメディアへの信頼を高める。

《感想1》「この危機のさなか、憎しみより連帯を示す」ことは困難な道だ。しかし、それこそが危機に対処する賢明な道だ。人の不幸を望むべきでない。人の倫理が問われている。ナイーブに見えるが、子供時代の素直な心、人と人の素朴な連帯心が事態を救う。
《感想1-2》欧米ではアジア人への差別・憎悪の兆しがある。外国人・少数者への攻撃は、スケープゴート探しの情念に基づく。暗い情念だ。理性が大切だ。他者との連帯、人と人との信頼・共感の可能性を信じたい。
《感想2》実は「欲望」こそが、歴史のor経済発展の原動力だ。だが他者を苦しめて平然としている「強欲」は、許されない。利益をめざして新型コロナウイルス治療薬開発に製薬会社が注力すること(「欲望」)は、結果として患者の救済に役立つ善だ。だが政府には、「強欲」を制限し、患者の治療が公平になされるよう促す役割がある。
《感想3》無知は、陰謀論に飛びつく。憎悪・憎しみは、陰謀論を好む。Ex. 中国の陰謀or米国の陰謀。
《感想3-2》科学が信じられるためには、専門家が、政権を忖度してはならない、またデータの歪曲・捏造・改ざんをしてはならない。
《感想3-3》メディアは、事実を捻じ曲げ・隠してはならない。またメディア全体として、多様な意見・立場に表明の機会が保障されなければならない。
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