DIARY yuutu

yuuutunna toki no nikki

室生犀星(1889 -1962)「あきもせぬに」『旅びと』(1947年、58歳):まず生きねばならない!

2017-04-17 21:18:48 | 日記
薯(イモ)くらひ
生き永らへること
はたといやになりけり
薯くらひ倦(ア)きもせぬに。

《感想1》
敗戦後、食いものは薯だけ。
食えるだけましとはいえ、希望は見えず、「はたといやになりけり」は当然。
それでも空腹をしのぐため、倦(ア)きもせず薯を食う。
やりきれない。
《感想2》
大切なのは希望である。
「生き永らへる」のは希望のため。
希望が見つかるのではないかと、生きてきたが、今、突然の絶望。
《感想3》
だが絶望しても、人は生きるのだ!
生きられるなら、まずくても、あきあきしても、やはり「薯くらひ倦(ア)きもせず」である。
あさましさなど、関係ない。
まず、生きねばならない。

 HOWEVER YOU KEEP EATING SWEET POTATOES

You suddenly have come to dislike that you eat sweet potatoes in order to continue to live.
However you keep eating sweet potatoes.
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虚無はシンプルだ&虚無は生も死も知らない   

2017-04-17 13:48:35 | 日記
(1)
虚無のはざまに、なぜか世界が出現した。
再び虚無に帰る。
輪廻転生はない。
不思議は、世界の出現である
世界の出現が、心である。
(2)
虚無に帰るとわかっているのに、この世界でじたばたする。
凡夫と言われる。
神を信じたくもなる。
はかないこの世界。
(3)
君の心が、世界である。
君の心においてのみ、世界が出現する。
これは奇跡。だが喜ばしいことか?
出現した世界が、平安であってほしい。
(4)
虚無にあこがれる。
世界の出現は、悲しい出来事。
これは、君の評価。
他の者は、各人固有に評価する。
(5)
虚無は、虚無である。
そこには、「永遠」と「一瞬」の区別もない。
「永遠」の虚無は、「一瞬」の虚無と等価である。
虚無はシンプルだ。
(6)
「虚無にあこがれる」と言うと、「さっさと、死ね!」との罵声。
しかし、人から言われる筋合いはない。
君は君で好きにする。
この世界(心)は、君の世界(心)。
(7)
虚無への帰還は、すべての世界(心)に、必然。
違いはただ、早いか遅いかだけ。
いずれの世界(心)も、いずれ消え去る。
虚無のはざまに、この世界(心)が、はかなく出現する。
世界(心)の出現が、生である。
(8)
虚無は、死でない。
死は「存在」するから、虚無でない。
虚無は、生と死、いずれの「存在」も知らない。
虚無は、非存在である。
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