魅惑のワインと出会う100の方法

デイリーからカルトワインまで、日々探し求めては飲んだくれているワイン屋のおはなし。

青いワイン

2009年11月25日 | ワイン ~2019年
とあるヌーヴォーの話題がTVで紹介された。


その映像を見てひとこと。


「あ~、青いよ~!」


赤ワインの色を見て「青い」と言ってしまうのはマニア以外の
なにものでもありません。きっとビョーキです。ワインの。
言ったあと、思わずそう感じました。


あなたの周りにそんな方がいらっしゃったら、それは確実に
ワイン病、もしくはワイン狂です。



で、そのワインはなんと長崎県、五島で獲れたブドウで
仕込んだ新酒だったのです。


これです。(クリック)


http://www.nagasaki-np.co.jp/kiji/20091110/10.shtml


しかし、何でキャンベル種植えるかな~?
しかも棚栽培だし。


もともと長崎では雨量が多く、ワイン用のブドウの栽培は難しい
のでは?とも思いますが、あえてチャレンジしたその意気込みは
嬉しいと思います。


薄い赤色で、味は軽めですっきりしているらしいので、つまり
うーーーん、濃厚さ、複雑味が足りずに単調なのでしょう。

しかもハーフボトルで2625円程度するらしい。

はっきり言ってコストパフォーマンスは悪いでしょう。


でも、でもですよ、頑張ってもらいたいじゃありませんか~。
(正直、失敗しそうな確率もかなりあるんですけどね)


現段階では当店での販売には採用できないと思いますが、
近い将来、長崎のワインを自信を持って販売できるように
なったらそれはとても嬉しいことでしょうねー。

もちろんお土産用ワインではなく、品質で勝負するワイン
としてです。

でも正直、栽培方法はもっと考えて欲しいと思います。





さて、そんなニュースを見ながらの試飲です。





2008 ラ パッション グルナッシュ
  (仏、グルナッシュ種、赤、千円台前半)

濃いベリー、プラムやチェリー、甘い焼き菓子など香ります。

味わいは濃くジューシー、そして外交的。
明るさ、華やかさ、親しみやすさを持った味わいです。

ただ、タンニンは細かく、そんなに収斂性もきつくなくするりと
飲めてしまいます。このワインの開き加減から察するに、華やか
ではありますが、寿命は短くて、今後2~3年程度でいっぱいって
ところでしょうか。

今の華やかさを、今の親しみやすさを、思いっきり出していて、
飲む側もそれに答えてあげようではないか!って気にさせる
ワインです。

時間が経ってみると、やや、タンニンも出はしますが、そんなに
多くも、しっかりでもなく、逆に一般的に親しみやすいワイン
でしょう。

こんなお手軽ものを、何年も熟成を待って寝かせる方も、到底
いらっしゃらないので十分ではありますけどね。


この親しみやすさは特筆すべき良さ、楽しさがあります。

飲みなれない方ほどお奨め度が高いアイテムでしょう。


五島のワインも最低でも、これくらいの域までは達して欲しい
と思います。

コメント
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