魅惑のワインと出会う100の方法

デイリーからカルトワインまで、日々探し求めては飲んだくれているワイン屋のおはなし。

コルク栓はいかに開けられるべきだろうか

2006年07月28日 | ワイン ~2019年
コルク栓はいかに開けられるべきでだろうか?

普通に開ければよいではないか!とお思いでしょう。
では何が普通なのでしょうか?

科学的、合理的、開栓器具を使っていらっしゃる場合は無問題です。
が、一般家庭ではT字の螺旋が付いただけのコルク抜きが一番普及している
のではないでしょうか。
その場合、どうやって開けるかというと、螺旋をコルクに差し込んだ後は
正座するように構え、ボトルを太股や膝あたりでしっかりと挟んで、
腕力と背筋力を利用して、グググッと引っ張るはずです。

テーブルの上でボトルを左手で押さえ、右手の腕力だけでコルクは
持ち上がるほど甘くはありません。

ソムリエナイフを使っている家庭は極僅かでしょう。
コルク栓が堅い時は、ソムリエナイフでさえ螺旋を差し込んだ後に、
押し上げる時には、正座するように構え、膝に挟んだ方がうまく行く場合が
多いのは事実です。何たって背筋力を使えますから。

ですから、「ワインのコルク栓は膝に挟んで抜かれる」べきなのです。

ただし、レストランでソムリエさんがそれをやるとどうでしょう?
個人的には無問題ですが、一般的には顰蹙をかってしまうでしょう。
やはり品がないからでしょうか。サーヴィス料を取っている手前もありますね。

しかし、よく考えて下さい。
それがアイスのふたの場合はどうでしょうか?

誰も見ていない、一人の部屋で開けたアイスクリームのふたはどうしますか?
まず、ほとんどの皆さん、必ずや・・・舐めるでしょう? 本当は。
実はその瞬間こそ、アイスが一番美味しく感じる時かもしれませんね。

少なくとも、ふたに付いているうっすらアイスは舐められるか、スプーンで
剥がされて食べられるべきです。
もったいないから、という気持ちとともに、そうあるべきだと私はここに断言します!

それと同様にコルク栓は膝に挟んで抜くことを否定してはなりません。
そうやって自然体で抜かれてこそ、ワインは美味しく頂けると信じましょう。
エレガントさや気品はワインそのものを飲みながら感じればいいじゃないですか?
コメント
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