King Diary

秩父で今日も季節を感じながら珈琲豆を焼いている

岩岳サマーゲレンデ

2006年08月08日 23時11分23秒 | スキー
かねてからの約束で今日は、長野県岩岳スキー場に
出かけました。
夏場のスキーの訓練と言えば、インラインスケートを
ずっとやっていますが、これは坂道で滑っても地力で
また坂道を登らなくてはならないという欠点があり、
それに距離も限られていてどうしてもマンネリになり
果たして効果があるのかという懸念に駆られます。

そんなわけで、他のトレーニングもたまには入れてみるわけです。
実際のオフトレでジョギングで走るのも普通に歩くのも
階段を降りるのも訓練になるという記事をよく雑誌で見かけ
ますが、いくら毎日ジョギングしても、ゲレンデに必要な
スタミナはつかないしスキーに必要な筋力も付かないのは
経験済みです。

走っていて体力がつくというのは、心肺系の持久力が付く
だけでスタミナが付くとか体が強くなるというのは誤りです。
スポーツでその種目の持久力を付けたいのなら、その種目
を長くやるしかないのです。つまり、10Kのランニグのレースに
でるなら一日30K練習で走るとか、バスケットの試合なら
試合を一日5試合続けてやって見るとか、そんな訓練が一番
そのスポーツの必要にする運動系を鍛えてくれるのです。
ですから、スキーならただ坂道を下るという単純な行為も
実は板をはめていることから色々な筋力を使い、なおかつ
バランス感覚が一番必要にされているという特殊なスポーツ
です。

バランス能力なんかどうやって鍛えるかという話ですが、
これも結局スキーを何度もやるしかないというのが私の結論です。
そんなわけで、今回の岩岳のサマーゲレンデはプラスチックの突起の
付いた敷物の上を専用のスキー板で滑るというものです。
別に専用の板でなくても、自分のいつも使っているものでも
一向に構わないのです。ただ、激しく板に傷が付くことと、
ブーツも泥と油と削れた草により汚れます。だから、あまり
良いものは使えません。

400m位のコースでしたが、最初は恐怖心と戦い、その後
靴があたって痛くなり、その痛みとも闘い、最後の1時間くらいで
やっと滑りを楽しめるようになりました。ただ、今その滑りを
一緒に行ったもんきちさんの写真で見てみると板の傾きはあるのに
板が全然たわんでいなくて、これはちょっとショックなことでした。
まあ、写真を撮ってもらった時にスピードも出ていないし、軽く
10mしか滑らなかったのも事実です。

他のホームページなどを見てもみんな見事に板をしならせて
かっこよく写っています。これをみて私もこんな感じで滑れるのかと
思いこのゲレンデを楽しみにしていました。実際には、ストックも
突けるし、ポジション変化も使えていい練習になると思います。
ただ、下のほうは緩斜面ですぐに止まってしまい、リフト乗り場まで
滑るには、後傾にして板を浮かし気味にしないと止まってしまい
ます。そんなことも全然最初はわからず、何でみんなと自分の
止まる位置が違うのだろうと不思議に感じました。

そして、その答えを教えてくれたのが、お昼位に来たオヤジスキー
ヤーでした。彼は私に近づいてきていきなりどんな感じですかと
聞いてきました。何をどう聞きたいのか解らず、どんな感じと
いわれてもと後ろのもんきちさんを見ると彼がズレに乗って滑る
感じですと答えました。へーもんきちさんはそんなところを重視し
ているのかと逆に感心しました。

というのは私自身、長くカービングスキーが出てから、この切れとか
ズレとか敏感になっていた経緯があります。とにかくカービングが良い
高度な滑りだと一時期は信じてその習得に傾注しました。
しかし、昨シーズン新しい板に乗り傾けるだけで板が勝手に
カービングターンを始める板に乗り、カービングターンのために
板を踏んでたわませるという作業すらいらなくなってしまった
ことに変なためらいが生まれました。つまり、カービング=よい
滑り、もしくは高度な滑りというのは誤りであること。

カービングとはいえずれているということ。そして検定を受け
続けて、とにかく重要なのは板に乗り続けるということであり、
もっとも肝心なのはポジショニングであるという結論をだして
いました。ズレや切れなどはポジショニングができた後に
付いてくるもので、斜面とその時々のスキーヤーの選択で
常に好ましいライン取りとその結果に生まれるカーブ弧が
切れだったりずれだったりするだけのことです。

その意味で、この如何にも中年のおっさんの登場はよい
教材でした。彼は私達の感想を聞くと板を借りて彼も滑り
出したのです。何だ滑るのなら何を求めて何ができるか
どうかもっと聞きようがあっただろうにと思いながら、彼の
滑りを見つめました。するとある特徴を感じたのです。
その前にも何人も滑っていたのですが、彼らの滑りからは
別に結構予想よりスピードが出るんだなあ位しか感じ
ませんでしたが、このオヤジの滑りは実に解りやすかった
のです。つまり速度が怖くて体を内に倒しすぎていて
なおかつ、後傾だったのです。

このプラスチックの上を滑るには、スピード調整はエッジ
よりこの後傾にするかどうかで結構簡単にできるのが
解りました。ちょうど新雪の時にやるような滑りです。
板自体は4月くらいの雪の感じです。春先の腐った雪の感じで
エッジや板の踏み込みとか板の倒し込みでターンが
変わるというものでなく、あくまでポジション移動で速度
調節できるのです。だから大回り小回りの各練習と
いうより、ポジションの勉強と思って自由に板の上の重心を
変えて色々実験をしてみるべき環境だと思いました。

そんな意味で私は、もう一回近いうちにきて試して
みてもいいなあと感じました。
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