懐かしのバレエ

バレエ、パフォーミングアーツ等の感想、及び、日々雑感。バレエは、少し以前の回顧も。他、政治、社会、競馬、少女マンガ。

マリインスキーバレエ

2006-12-10 01:14:19 | バレエ
行っていない公演なのですが。
とにかくキャストシャッフルが多いジャパンアーツ招聘「マリインスキーバレエ」(旧キーロフバレエ)日本公演。また我々向けに「エキストラ募集」をかけたり、コールドが2軍だった時があったりと、なんでもこい!のバレエ団公演だけに、恐くて前売り券が売り出し時に買えず、当日券で行くはずが、色々情報を得て断念。

知合いの感想では、『「白鳥」(ロパートキナ、とコルスンツェフ代役のイワンチェンコ)よりも「海賊」の方が、ずっと面白かった』、とのこと。

分るような気がする・・・・・。ありがちな・・・。

今回は、来日の先生方に、昔日本でプリマ踊ってたダンサーたちが何人も居て。
私的には、バレエビデオで見たエフチェーエワ、舞台も見たタチアナ・テレホワとか。クルガップキナその他色々。

強いテクニックとエネルギーで注目されてるテリョーシキナの先生が、リュボーフィ・クナコワ。私はこのクナコワの円熟期の「白鳥の湖」全幕を、相手ルジマートフでレニングラード国立バレエ客演で見たことがあります。どこがよかったといえないくらい、踊りの全体で感動させてくれる、素晴らしい、忘れがたい「白鳥の湖」でした。

だからテリョーシキナがクナコワそっくりの踊りをする、と聞けば、見たい気もするのですが、まだ若いし、師走の忙しさに負けて次回に回すことにしました。
クナコワはダンサーとして素晴らしくても、いい先生になれる人かは未知数だったから、テリョーシキナが順調に伸びて、ちょっとほっとしています。

知人には受けの悪いサラファーノフは、技巧で気を吐き賛否両論だそうですが、以前見たとき、サポートが比較的ましだったように見えたし、またどこかで見たいです。

今回はとりどりの公演プログラム、いつのを買うかで最後まで迷い、残券の高さに腰が引け気味でした。
結果論でしかありませんが、ロパートキナを見るなら「白鳥の湖」より「ロパートキナ・ガラ」にすべき、との結論が。
ヴィショーワは世界フェスにも出ているし、どうしてもここでみなければいけないほどのものかはちょっと。今回完調ではなさそうで、フェッテの少しの不安定さは実力と思わなくていいと思います。

11月の新国立劇場「白鳥の湖」の音楽もまあまあで、踊りとのアンサンブルは座付きオケには及ばないと思いました。が、今回の「マリインスキーバレエ」の演奏も別に大したレベルではないそうで、日によってはかなり悪いかもらしいので、今の日本ってこんなもんなのか???・・(かなり失望)

レニングラード国立とかはアニハーノフ、座付き指揮者がまともな仕事をしてくれるかもしれませんが。

「ロパートキナ」については、すっぽかし2回くったあげく数年前のキーロフ日本公演「白鳥の湖」の出来が良くなく、また客席のがらがら度に違和感を覚え、もう「最高」のなんのと出る過大な宣伝に踊らされるのはやめようと思った過去があります。彼女と踊るゼレンスキーは本気で踊ってないので(当時のロパートキナが女性としてまだ子供で、相手と世界をつくることが出来ないタイプだったから)今回のゼレンスキーは見送ることにしました。

今は結婚してロパートキナも成長したと思いますが、もともと「白鳥」のようなエネルギーのいる、しかも男女の愛の物語バレエよりも、一人で踊る抽象バレエの小品で本領を発揮するタイプなのではないかと、ロパートキナについては考えています。体質が強くないのか怪我、不調降板が多い人でした。

「白鳥の湖」は偉大な作品であり、そんなに簡単に「完璧に踊る」ことなどできないと、いつも思っています。

クナコワのほか、円熟期のセメニャーカ(ボリショイバレエ)なども感動した「白鳥」バレリーナでした。もちろん、ビデオでしか見てませんが、キーロフのガリーナ・メゼンツェワもお手本的「白鳥」の一人です。でも、「白鳥」で完璧な人などいるのかしらと一方で思いもするほど、チャイコ「白鳥」は素晴らしいと思っています。




  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする