懐かしのバレエ

バレエ、パフォーミングアーツ等の感想、及び、日々雑感。バレエは、少し以前の回顧も。他、政治、社会、競馬、少女マンガ。

新国立劇場「ライモンダ」Vol.1

2006-10-11 01:10:14 | バレエ
芸術の秋。

バレエ、シーズン開幕。東京バレエ団「白鳥の湖」、新国立劇場「ライモンダ」が今シーズンのバレエ始めのバレエファンの方も多いことでしょう。
そんな流れに引きずられ、「ライモンダ」今昔の話題を選んでしまいました。

非国民と言って下さい。

外国人ゲストの日に税金劇場・新国立劇場の「ライモンダ」を見ました。
凡人ですから美貌の人気プリマ、スヴェトラーナ・ザハロワの日です。
特に彼女の大ファンではないのですが。

今をときめく人気プリマを見ながら、しばし、忘れじのわが姫、アッラ・ミハリチェンコの踊ったかつてのボリショイバレエ来日公演「ライモンダ」の振り付け、演出と比較してしまいました。
ただ一度の公演が脳裏に刻まれることもあるのだと。

新国立劇場、牧阿佐美改訂版「ライモンダ」の良さ、総合芸術としての魅力は2年前の初演時より今回の方が良く伝わりました。
特に美術、音楽、照明、コールドの動きの融合を見て、やっとやりたいことが分かった気持ちです。
ボリショイバレエのグリゴローヴィッチ版はもっと哲学的な内容ですが、
牧版は、これはこれで上質のエンターティーメントになっているとはじめて肯定的な感想を持ちました。
照明は前より工夫した、なんてことはあるのかな?

前回は、監督の趣味は少女マンガみたいだと思ったし、観客の見方はトレンディドラマみたいで白けたんだけど。

ところで2年前のキャッチコピーは、「誰からも愛されたい、愛するのは一人」
今回は「あなたしか見えない愛するのは一人」だったかな。

まさにあつらえたように、私の見た日の敵役は、2年前が英国人2枚目ロバート・テューズリー。
そして今回は、嗚呼、かつて日本バレエ界期待の王子役にして別人のように・・ややおりになられました森田健太郎さん!
美人の姫にただひたすらキラわれる役どころを容姿ともに説得力をもって好演。

前回はいい男二人にライモンダ姫がいいよられる、という設定だったらしい。

いや、森田さん、「こうもり」ではダンディーでしたが、今回はなかなか笑かして
くれました。なかなか差別的なお話でした。善玉の足長白人種騎士より、かわいそうな異邦人の短足敵役を応援してしまったよ。




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