想風亭日記new

森暮らし25年、木々の精霊と野鳥の声に命をつないでもらう日々。黒ラブは永遠のわがアイドル。

冬の光

2009-02-10 00:43:37 | Weblog

  日曜日は一日じゅう大風がうなり、横なぐりに吹きつける粉雪。
  それでも親分は表に出たがるが、すぐに逃げかえる。
  また出たがる、でも帰る。そのくりかえしで、こっちは疲れるし
  風邪をひきたくないので‥‥
  「だって嵐なんだからおとなしく寝てれば?」と提案し、しぶしぶではあるが
  親分は昼寝、そしてご飯食べてまた早寝、夜中も寝続けた。
  で、月曜は嵐がやんでいたので、外へ飛び出した。




  ‥‥、縁側に先客がいる。
  どうも親分は居心地が悪いらしく、また室内へと戻ってきた。
  シマコの子がとうとう二匹現れた。
  でっかいのである。シマコの1.5倍はある。顔も身体も大きい。
  グレーのアメショー柄と、シマコに瓜二つの茶色シマシマ。
  あまりに顔が似ているので、シマコの子以外の何者でもないと断定した。
  図体は貫禄なのに、甘えた声でシマコを呼ぶのがとてもおかしい。

  シマコが縁側を占領していたのは、そういうわけで、二匹ともよろしくお願いね、
  というデモンストレーションのようだ。
  母親は子のために逞しく、そして涙ぐましい努力を惜しまない。
  母というものになりたくないものだと、思ってはいけないだろうか。
  そんなことをつい考えてしまうほどに、それは哀しい。
  子は‥‥、どこ吹く風で勝手に生きていくと思えば‥‥
  思えぬ母の慈愛、冬の光に似ている。

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