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「社会システム発酵理論」by岡本享二さん

2012-04-03 | Min Blog
Japan for Sustainabilityのニュースレターの3月号を読んでいて、
「社会システム発酵理論」という気になるキーワードを発見。

「自然に学ぼう」プロジェクトの一環でのインタビューで
ブレーメン・コンサルティング(株)代表の岡本享二さんに、
「人間の社会システムも自然から学べるのではないか」という
テーマでお話を伺う中で出てきた言葉。

酵母菌が発酵して増えていくときには、同じ菌が増えるだけで、
増殖をサポートするためだけの間接的な菌や器官は存在しない。
でも、人間の組織では、大きくなるにつれて、総務、管理など
組織を支える間接部門が必要となり、さらに階層化していく。

「増えても余分なものをつくらない」
そんな社会システムを私たちは考えていく必要があるんじゃないか、
という岡本さんの問題提起はとても興味深い。

最近のマイクロファイナンスや社会的事業など、
まさにその好例といえるものも生まれつつあるそう。

今後の展開にますます注目したい。


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せっかくなので、ちょっと宣伝。

私も英訳ボランティアとしてかかわっているJFSの
ニュースレターのウェブ掲載は、配信の翌月になります。
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岡本さんが非常勤講師を務める東北大学のHPにも、
関連した内容のインタビューが掲載されていたので、以下引用。


増えても余分なものを作らない「発酵の理論」

あらゆる製品、サービス、仕組みつくりに、自然から学ぶことを重視しています。
バイオミミクリーは生物から学んで、その形や材質に応用することです。
モノをつくるだけでなく、自然界の仕組みを人間社会に適用しようと考えています。
アリの生活やハチの生活という自然界の仕組みを真似て、
公平で公正な社会システムに応用しようと研究しています。

「ファーメンテーションセオリー」、つまり酵母菌や細菌などの「発酵理論」を
人間社会に適用することを提唱しています。お味噌やお酒を作る酵母菌は、
どんなに増えても、それぞれの菌以外の余分なものはできません。一方、
企業など人間の組織は大きくなると管理部門や総務部門などの間接部門が増え、
人事面では何層もの階層ができていきます。

「発酵理論」で人類の社会システムを作り替えて行こうという壮大な発想です。
巨大グローバル企業が、力を持って組織をつくり、グローバリゼーションを進めると、
南北問題に代表されるような不公平が生じます。環境部門やCSR 部門が、もし、
みなさんの会社にあるとすれば、それも自然界から学べば不要になりそうですね。
単純な生活が複雑になる傾向にある現代社会にあって、
複雑なものを単純にすることこそ創造的なのです。