Que ma vie est belle!

私とは、美しいもの、美味しいもの、楽しいものの集合体。

Cosi Fan Tutte@ロイヤルオペラハウス、ロンドン

2010-09-11 01:00:00 | オペラ

ロイヤルオペラハウスの2010/2011シーズンの開幕。有名なモーツァルトのCosi Fan Tutte。

Tube(地下鉄)駅の広告写真からも、現代的な演出になることが分かっていたので、多少心配をしていた-現代演出でオペラを楽しめたことがあまりないのである(以下、ネタばれになります)。

しかし、そんな心配は無用だった。最初から笑う、笑う-Da Ponteの絶妙な会話+小道具に。iPhone、Nokiaの着信音、スタバのラテ、クリスピークリーム(?)ドーナッツ、CNN&UN(これらは苦情が来なかったのだろうか)、そして毒薬の代用品(毒薬をあおる振りをする)の代用品はM&Mチョコレート。現代の「記号」に満たされたモーツァルト。

2人の出征したはずの恋人達が扮したのは、ラッパー(?)風の若者で、その登場に会場は爆笑。ちなみにグリエルモはこちらのほうが似合っていたと思う。フェルランドに扮したブレスリクは、声質こそざらざら感がほんの少しながらあったものの、見た目も悪くない(ちょっとデカプリオ似?)し、運動神経も良いし、ちょっと心が動いた(!?)。

時代を超えて普遍的なテーマ「Cosi fan tutte」を時代を反映した演出で楽しませる試みは方向性として良いと思う。私自身、笑い、楽しんだが、ふと、この演出でもう一度観たらどうだろう?、と思った。この演出で見るのが2度目という友人は疲れもあったのだとはいうが「半分寝ていた」らしい。また、CNNによる出征取材など、90年代ならば受け入れられたかもしれないが、今は疑問だ。この演出が最初に使用されたのは15年ほど前。現代において15年は長すぎる時間なのかもしれない。


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