タイトルを書いているだけで、なんだか幸せのてんこ盛りのような組み合わせだ。2日は記載の通り、開始時間に間に合わなかったのでわからないが、この日は「チケット買います」の札を持った人を会場の周囲で多く見かけた。
ブラームスの悲劇的序曲で幕を開けた。ウィーンフィルの大好きな弦の音で聴くブラームス。幸せだ。今年Gustavoはブラームスの交響曲全4曲をLA Philと演奏する予定である。彼の最近のレパートリーと好きな曲がとても一致している私は幸せである。ああ、出来ることなら今年LA Philとのブラームスすべて聴きたい。
前半2曲目が、ヨーヨー・マのチェロで、シューマンのVc協奏曲。YouTubeで聴いたときには、あまりマのシューマンVc協奏曲は得意でなかったが-マはいつものように他の演奏者に気を配りながら-コンマスやチェロのトップ(二重奏になる部分がある)とまるで会話をしているかのように演奏をする。
マは今年55歳。既に全盛期は過ぎているのだろうか。ハイポジションの音に多少?な印象も受けたが、メロディを歌うところはとても素敵だった。ニューヨーク在住ということもあるかとは思うが、聴衆からの人気も絶大。本人もそれを良くわかっている印象。最後まで、周囲に気を使って、元気良く退場。
後半はドボルザークの交響曲第9番。ウィーンフィルやGustavoのすごいところは、こういうありふれた曲も、興味深く弾いてくれるところ。テンポやテヌートの掛け方。ここまで引っ張れるのはウィーンフィルが上手いからなんだろうな、とも思う。Gustavoはよくベースラインを強調する曲作りをするが、ウィーンフィルがそれに素直に(?)応えている感じもお互いプロフェッショナルな感じがして清々しい。
終わり方が派手だからか、聴衆の興奮は収まらず。バーンスタインのオーケストラのためのディヴェルティメントからワルツをアンコールに(チェロのトップはいつも同じフレーズで微笑む-可愛らしいおじさまだ)。
最後はGustavoがオケの団員を率いるようにして舞台袖に下がり、演奏会はお開きとなった。