昨日は職場関係の講演会に参加してきました
発達障害とは~どう理解し、どう支援すればいいのか~
講師 川崎医療福祉大学 諏訪利明先生
2時間の講演でしたが、事例をたっぷりお話いただき、あっという間の2時間の講演会でした
まず「発達障害」とは、自閉症、アスペルガー症候群その他広汎性発達障害、学習障害、注意欠陥多動性障害その他これに類する脳機能の障害である。
先生は、療育施設でたくさんのお子さんを見てきており、保護者に
「あなたのお子さんは障がいがあります」というより
「あなたのお子さんは発達につまづきがありますね~」
という表現のほうが保護者は受け入れやすいというお話があり、納得
まずはどう支援するかより障がいを理解することが大切で、理解することによりおのずと支援の仕方も分かってくるという言葉にも大きくうなずけました
さまざまな発達障害の特性を事例をまじえながらお話してくれました
注意欠陥多動症候群では
不注意、多動性、衝動的など行動特性があり、失敗ばかりでおこられることが多いが、叱られて「はいわかりました」と話しをしても3歩あるけばすぐ忘れて、また同じことをしてみたり、何度行っても忘れものが多かったり、無くしものが多かったり。という特性があります。
短期記憶が苦手だという特性があるので、話を聞いても本当に忘れているのでただただ叱っても無理だと思います。耳からの情報は記憶できない場合は紙に書いておくなど何かしらの対策は必要です。
先生が「自分も多動で、しゃべりすぎるところがあるので、口が多動だと言われます」
などユーモア交えながらお話ししてくれました。
自閉症の特性
・社会性のつまずき、コミュニケーションのつまづき、興味が限られている
・強いこだわりが見られたら、「いつまでもそんなことしていて」と思うのではなく、今そこに興味あるんだと思う。
・「相手と目を合わせる」「そばに近づく」など小さいころから苦手な子が多いので、療育は大切に。
・順番やルールを守るのは苦手であるが、「なんてできないんだ」ではなく他の子と同じようにはできないということを理解するのは必要。
・興味、関心が限られている→興味関心のあることにしか脳が動かない、興味関心をうまく用いることで本人の動機を高めることができる
・変化への適応が苦手
・想像できないので、こだわり行動、同じことを続けようとしてしまう
・予告なしの変更はしばしば不安や混乱の原因になる
・必要な時はいつでも刺激から身を守れるような環境の必要性
・集中するためには気がそれないような工夫が必要
・意味理解につまづきがあり、どうしてそれをやるのかは苦手、意味がないとやらない
・細部へのとらわれとい→狭いペンライトの光が当たっているようなとらえ方
・注意のつまづきについて
注意を移行すること、注意を持続すること必要なことに焦点をあてることに苦手さがある
切り替えが苦手、持続が苦手、選択が苦手
・状況を考慮して判断する能力の弱さがあり、全体から物事を理解する能力が苦手
・複雑な状況で意味を取り違え、思春期をむかえ、孤立感や違和感を感じる
・実行機能のつまづき・・・段取りが苦手、どこから手を付けていいかわからず、終わりをきめられない、できることでもとりかからない→順番を書くのは有効
・応用がきかないので必要なところで必要に応じて練習していくことが重要
・視覚的に学ぶ
・聴覚的な意味理解が弱いので、視覚的手がかりが有効
↓
・構造化された支援が鍵・・・言葉による指示は少な目、文字、絵、写真などによる指示を多めに
・構造化・・・スケジュール、ワークシステムにより自立して取り組めるよう支援する
取組やすくするために
・きちんとしたこと、秩序だったことが好き
・明快で具体的なことがわかりやすい
・慣れたことは得意
・ごほうびがあると頑張れる
・狭い興味関心を生かす
・意味のあることなら分かる
事例を取り入れながらの発達障害の理解に焦点を当てたお話で、前職場での子供たちの顔が思いうかんだりしました。
そして我が家のかいも多動でかなり大変な子育てではありました
小さいころから保育園時代まで嫌な思いもたくさんしたり、、泣いてばかりの子育て
ダメな母親と言われないように、かいをどうやって躾よう、変えようと一生懸命でした。
でも、いろいろな機関に相談したり、子どもの特性を理解しそれに対応していくことでだいぶ楽になってきました。
もちろん本人の成長もありますけど。
もし、その理解がなく学校や、一番の理解者でなくてはならない母親である私にも叱られ続けていたらどうなっただろうか、って考えると恐ろしいです
特に発達につまづきがある子にとって、親は一番の理解者でなくてはいけないなあと思います。
そして周りの理解があれば、その特性を認められ、自分の得意なことで自信を持って楽しく生活していかれるんだと思います。
自分の子供が発達につまづきがなくても、クラスのお友達や周りにいるかもしれない。
発達障害の特性が理解され、のびのびと成長していかれるようになればいいなあと感じることができた講演会となりました
愛知県で精神科をやっておりました なか かおると申します。
療育に大変興味があり、ブログを拝見させていただきました。
内容自体も大変参考になりましたが、お母様のやさしい人間性があふれる文章にこちらも心が洗われる思いで、ついコメントさせていただきました。
これからもがんばってください★
療育はもちろん子どものために通っていましたが、どこへ行ってもダメな母親と言われている気がしていたのが、療育へ行って初めて母親として認められた気がします。
まずは理解するというのが本当に大切だと思いますが、そこが一番難しいのかもしれませんね。
ありがとうございました。
私が一緒に行った人の子どもも発達障害で、特別支援学級に入級しています。
彼女もホントに頑張っていますが、周りの理解の薄さに悩んでいます。
子どもに関わる直接的な関係者はそれなりに理解はあるんだろうけど、一歩離れた所にいる同級生親子・他学年の親子は決してそうではない。
特別支援学級について正しく理解出来ない人が多く、子どもが高学年になってきて、その言動から、心もとない言葉を投げかけられていると感じるそうです。
当事者以外の人に知識を得てもらうことが大事だな、と思いました。
発達につまづきのある子どもに支援する側も本当に理解しているかと言えば、みんながみんな理解しているわけではないように感じなあ。
保育園や学校だって、理解しきれているかな?
あとは分かっているけど、ついついただ叱ってしまうとかね。
でも、理解しようともしない人にいかに少しでも理解してもらうかはこれから課題のような気がするなあ。