風の数え方

私の身の回りのちょっとした出来事

「べにふじ」を見て柏尾峠へ

2021年04月16日 | さんぽ帳
先日来、気になっている静岡市の保存樹木の「べにふじ」の開花。
昨日の日中、また訪ねてみたら、藤棚がだいぶ華やかになっていた。

個人のお宅なので、玄関へご挨拶に伺おうとしたら、テラスの椅子に家の方が座っていらした。
「藤棚の下で写真を撮らせていただきたいのですが…」とお願いすると、
「花も見てもらったほうが喜ぶと思うもんで、どうぞ」と快く了承してくださった。



幹の立派さとよく張っている根っこを見て、「すごいなぁ」とつい声が出てしまったら、
「あたしがここへ嫁に来たのは昭和35年で、そんときはこんなちっちゃいっけだよ」と、
そばに置いてある50センチくらいの鉢植えの木を指された。
とても丹精してここまで育てられたんだと、あらためて幹と藤棚を眺めた。



「この藤はね、接ぎ木もなんにもしないで、最初っからこの紅色なんだよ」とも教えてくださった。
だから貴重な保存樹木なんだ、と納得。



「前はもっと房が長くていい花が咲いただけどね、この木はもう年だから……。人間と一緒だよ。あたしだって若いときからこうじゃないだよ」とにこやかにおっしゃる。



「べにふじ」の美しさとおばあさんのお話に和んだ。
お礼を言い、藤棚の外へ出た。



山の方は雲が厚くなり始めている。
天気が崩れないうちに帰ろうかとも思いつつ、久し振りに柏尾峠へ行ってみたくなった。



途中の道沿いにクレマチスが顔を出していた。
ここへ来るまでの途中にも見かけ、季節の花が次々に咲き始めている。



柏尾峠への道。



峠の入り口までは父の生前、父がお世話になっていたこの近くの介護施設へ、よく車を走らせたもので、最近では自分が散歩で訪れもしているけど、竹林に囲まれたこの道路を歩くのは約20年ぶりのこと。
山登りを始めたばかりのころ、職場の同僚に誘われて柏尾峠から山原中継所、そして庵原の高山へと縦走したとき以来。



登り口から20分ほど、見晴らしのいい場所に来た。
確か峠に駐車場があるはずで、その駐車場を折り返しにしようかと思ったけれど、あとどれくらい歩けばそこに着くかわからない。
それ以上、進むのをやめて引き返すことに。



帰り道、ムラサキハナナが咲いているのを見つけた。
俳画教室で課題となった花で、描くのに苦心したけど、好きな花の一つ。



近ごろ、とっても山歩きをしたい。
また近々、柏尾峠へも出かけようっと

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