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★「つくる会」粉飾…「岡山学芸館清秀中が自由社採択」と虚偽発表

当ブログは、教科書改善の会(屋山太郎代表世話人)のメンバーが執筆したフジサンケイグループ育鵬社の歴史・公民教科書のほか、8年前に扶桑社から絶縁された「新しい歴史教科書をつくる会」が出した自由社(泡沫A)の歴史・公民教科書、反日・左翼の学び舎(泡沫B)の歴史教科書の採択状況を、プロジェクトJが全国の関係機関や関係者から公式、非公式に入手した情報を基にお伝えしています。
 
「新しい歴史教科書をつくる会」は1日、自由社教科書の採択状況をようやく公表しました。その中で岡山学芸館清秀中(岡山市東区)を採択校に含めています↓

当ブログの調査や教科書改善の会の公式発表では、岡山学芸館清秀中は育鵬社が歴史、公民とも採択しています。どちらが正しいのでしょうか。左翼もリストを作れなくて困っているようです。
 
もちろん当ブログが正しい情報です。学校から岡山県教委への需要報告、県教委から文部科学省への需要報告、教科書供給会社の28年度使用教科書一覧表でも岡山学芸館清秀中は歴史、公民とも育鵬社となっています。恐らく、自由社を副教材として購入するかもしれないという情報を、正式採択と虚偽発表したのでしょう。もちろん副教材は採択ではありません。
 
今年度の採択について「新しい歴史教科書をつくる会」は最初からデタラメな情報を流していました。6月22日に、皇学館中(三重県伊勢市)が自由社を歴史、公民とも採択し、岡山県内の私学(岡山学芸館清秀中のこと)でも採択が決定したとの情報が入った―とホームページやフェイスブックなどで発表し、「両校のご判断に、会を代表して心より御礼申し上げます」という会長コメントまで出しました↓

実際には皇学館中は公民のみの採択で、歴史は育鵬社。岡山学芸館清秀中は前述の通り歴史、公民とも育鵬社でした。
 
自由社採択校の正しい情報を再掲します。
■自由社教科書採択校一覧(10月2日現在)
【国立】
 (なし)
【公立】
 (なし)
【私立】(8校)
 常総学院中(茨城県土浦市)  歴史130冊、公民130冊
 東京都市大等々力中(東京都世田谷区) 歴史160冊、公民160冊
 八王子実践中(東京都八王子市) 歴史15冊、公民15冊
 皇学館中(三重県伊勢市)  公民50冊
 幸福の科学学園関西中(大津市)  公民60冊
 甲子園学院中(兵庫県西宮市)  歴史15冊
 真和中(熊本市中央区)  歴史70冊
 鎮西中(熊本市中央区)  歴史40冊
転載する場合は出典を明記してください ©プロジェクトJ(http://blog.goo.ne.jp/project-justice)
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★デタラメ「盗作訴訟」で藤岡信勝、知財高裁でも全面敗訴


「当然の判決でしょう」。司法試験合格請負人として知られる岡山大法科大学院教授の井藤公量(いとう・きみかず)氏がそうツイートしました。法的に議論の余地はありません。
 
フジサンケイグループ扶桑社の教科書を継承しているフジサンケイグループ育鵬社の教科書は扶桑社の教科書を盗作している―というわけの分からないデタラメ宣伝を法廷に持ち込むため「新しい歴史教科書をつくる会」理事(現・副会長)の藤岡信勝が育鵬社などを訴えた裁判…まだやってたんですね。藤岡信勝は著作権紛争処理の専門機関、知財高裁でも全面敗訴しました。
産経ニュース
育鵬社の教科書著作権訴訟 藤岡氏の控訴棄却 知財高裁
 
教科書の一部記述を無断盗用され著作権を侵害されたとして、拓殖大客員教授の藤岡信勝氏が出版元の育鵬社(東京)などに出版差し止めと約6000万円の損害賠償などを求めた訴訟の控訴審判決が10日、知財高裁であった。清水節裁判長は訴えを全て棄却した1審東京地裁判決を支持、藤岡氏の控訴を棄却した。藤岡氏は上告する方針。
育鵬社が発行した平成24年度の中学歴史教科書「新しい日本の歴史」の中で、藤岡氏が以前執筆した別の教科書の一部を無断使用されたと訴えていた。清水裁判長は、藤岡氏の記述について「歴史的事項を説明したありふれた表現で特有の創作性は認められない」と指摘。著作物にあたらないため、著作権侵害はないと結論づけた。(以下略)

藤岡信勝は平成19年以降、怪文書を流されたとか、盗作されたと言って、八木秀次さんや扶桑社、育鵬社などに対して計4度の民事提訴と刑事告訴を行いましたが、全て負けています。代理人は全て福本修也弁護士です。よほど同志的連帯があるのでしょう。
 
「新しい歴史教科書をつくる会」理事の小山常実はブログで「単に、著作権侵害を認めない傾向の裁判官が担当したから育鵬社が勝ったのではなく、大きな政治的背景が作用して、育鵬社が勝訴したのであろう」と妄想を振りまいています。本当にこの人たちは国際謀略とか政治的陰謀が好きですね。「体調を崩しつつある。どうにも気力がわかず」「だが、24時間寝ているわけにもいかない」「根気が続かない」などとブログで弱音を吐いていないで、治療とカウンセリングを受けた方がいいですよ。
 
フジサンケイグループ扶桑社の教科書を継承しているフジサンケイグループ育鵬社の教科書は扶桑社の教科書を盗作している―というわけの分からないデタラメ宣伝は誰にも相手にされておらず、左翼でさえ今年の教科書採択で「育鵬社は紛争中の教科書」などと採択妨害のネタには使いませんでした。著作権を持ち出して育鵬社の採択妨害を行い、教科書改善運動の足を引っ張ったのは「新しい歴史教科書をつくる会」です。
 
当ブログの見解は、下記の1審判決のときと同じです。
★デタラメ「盗作訴訟」で藤岡信勝全面敗訴 その真相を整理
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★「限りなくゼロということにはなりません」…自由社採択一覧


今、本当にねえ、あの、事務局も、「つくる会」の本部の事務局も、また支部もね、その、皆さん、主要な皆さんもですね、本当に一丸となって、いろんな、まあ、あの、動きをやっております。えー、あの、首長を主体に今、働き掛けをしておりまして、えー、全国的にかなりの手応えがあります。だから、あー、今度はね、限りなくゼロということにはなりません。なりませんが、だから、まあ乞うご期待でもあるんですけど、意外な所から意外な形で、えー、あの、なんて言いますか、サクラサクの電報が来るはずであります

これは、5月23日に東京都新宿区の戸塚地域センターで行われた「新しい歴史教科書をつくる会」東京支部総会の記念講演で、「つくる会」理事の藤岡信勝が述べた泡沫A教科書採択の「公約」です(当ブログでは自由社を泡沫A、学び舎を泡沫Bと呼んでいます)。
 
一丸となって泡沫A教科書の採択戦に取り組んでいるはずの「新しい歴史教科書をつくる会」本部の事務局員、清原弘行はこんなツイートをしています。

「職場でみんなで東スポ見て笑ってる。 平和だ~」。「新しい歴史教科書をつくる会」と自由社は同じ部屋にあります。清原弘行のツイッターを見ても、「艦これ」(「艦隊これくしょん」というオンラインゲーム)の話とか「今日は何の日? 給料日!!」という話題ばかりで、全然戦っていません。
 
宮城県立中高一貫校で、教科書改善の会(屋山太郎代表世話人)のメンバーが執筆したフジサンケイグループ育鵬社の教科書が採択されたことについて、「新しい歴史教科書をつくる会」理事で宮城県支部長の饗庭道弘は、河北新報に対して「自由社が採択されず残念だが、県教委の選定資料に基づけば育鵬社の採択は妥当」とコメントしています。育鵬社の採択について「つくる会」に取材する新聞社も馬鹿ですが、答える「つくる会」もどうかしています。
 
泡沫A教科書は現時点でどのくらい採択が決まっているのでしょうか。「新しい歴史教科書をつくる会」は6月にホームページで「皇學館中で歴史、公民とも採択」と発表しましたが、その後記事を削除し、トップページからクリックしても見ることができません。
 
名古屋市の河村たかし市長から「南京事件の記述を外したら採択されるんじゃにゃ~か」と言われ、名古屋市で採択されると本気で思っていましたが、かすりもしませんでした。
 
当プロジェクトJが全国の情報網を総動員したところ、泡沫A教科書の現段階での採択状況は下記の通りです。
泡沫A教科書採択校一覧
 <公立>
(なし)
 <私立>
八王子実践中(東京都八王子市) 歴史15冊、公民15冊

↓こんな誤植がなければ、もう10冊くらい採択されていたかもしれません。
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★デタラメ「盗作訴訟」で藤岡信勝全面敗訴 その真相を整理

フジサンケイグループ扶桑社の教科書を継承しているフジサンケイグループ育鵬社の教科書は扶桑社の教科書を盗作している―というわけの分からないデタラメ宣伝を法廷に持ち込むため「新しい歴史教科書をつくる会」理事、藤岡信勝が育鵬社などを訴えた裁判で、東京地裁はきのう、藤岡信勝全面敗訴の判決を言い渡しました。(産経新聞記事←クリック 参照)
 
判決の言う通り「育鵬社による盗作」という事実は全くありません。実際は逆さまです。扶桑社、育鵬社と「新しい歴史教科書をつくる会」の自由社版の中学校歴史教科書の系統図を掲げます。

あらためて整理します。
 
扶桑社から絶縁された「新しい歴史教科書をつくる会」は自由社を発行元として平成22年度版(20年度検定、21年度採択)中学校歴史教科書を作るにあたって、次のことを企てました。
1.扶桑社の18年度版教科書の本文や図版、地図、表など大部分を盗用
レイアウトがどれだけ似ているかはこのブログ←クリック が取り上げています。
2.扶桑社の18年度版教科書を自虐的に改悪
大部分を盗用しつつ、あちこちを自虐的に改悪しました(この連載←クリック 参照)。
3.扶桑社の18年度版教科書の索引を盗用
自虐的に改悪したときに、阿倍仲麻呂、岡倉天心、菅原道真、乃木希典といった重要人物の名前や悪党、足利学校などの重要事項を削ったのですが、索引には載っていました。つまり、索引をそっくり盗用しながら、該当ページと照合しなかったのです。呆れてものが言えません。これは、さすがに検定のときに教科書調査官から指摘されました(詳しくはこの記事←クリック 参照)。
4.自虐教科書(東京書籍)から年表を盗用
有名な「年表盗用事件」です。東京書籍の年表(日本史部分)をそっくり盗用したのですが、誰も気付かず、検定をパスし、2年間学校現場で使われ、市販本「日本人の歴史教科書」は今も販売が続いています。そして次の平成22年度検定もパスしてしまいました。当ブログが気付いたのは2度目の検定が終わっていた23年5月でした(そのときの指摘はこの記事←クリック 参照)。「新しい歴史教科書をつくる会」はきのう付で発表した「本訴訟に至る経過」と題する文章で、「使用開始までに年表を新たに作り直すことで、実害を与えずに解決した」と悪質な嘘を広めていますが、作り直したのは24年度版で、上述の通り、最初に年表を盗用した22年度版は既に2年間学校現場で使われ、市販本「日本人の歴史教科書」は今も回収されていません。東京書籍に実害を与えています。
5.文化史の単元や一部コラムは一から執筆
扶桑社の教科書を盗作しまくった自由社版教科書ですが、田中英道氏が執筆した文化史の単元は松本謙一という人が一から書きました。
 
続いて現行版です。自由社が現行の平成24年度版(22年度検定、23年度採択)を作るにあたってやったことは、大きく分けて次の2つです。
1.22年度版を基本的に踏襲
東京書籍から盗用した年表もそのままでしたが、上述の通り、当ブログが指摘したため差し替えました。
2.扶桑社の18年度版教科書から文化史部分を盗用
文化史を執筆した松本謙一を仲間割れで追放したため、斎藤武夫(自由主義史観研究会副代表)が担当したのですが、斎藤武夫は扶桑社の18年度版教科書をほとんど盗作したのです。この盗作教科書は検定をパスし、わずかとはいえ現在、学校現場で使われています(詳しくはこの記事←クリック 参照)。
 
「新しい歴史教科書をつくる会」と自由社は自分たちの盗作を隠し、まさに「盗人猛々しく」、扶桑社の教科書を継承している育鵬社の教科書は扶桑社の教科書を盗作している―というわけの分からないデタラメ宣伝を行い、「歴史教科書盗作事件の真実」という本まで出版しました。この本は訂正も謝罪も絶版も回収もされていません。
 
そしてデタラメ提訴による育鵬社に対する妨害活動です。「新しい歴史教科書をつくる会」の言い分では、「育鵬社による盗作」の被害者は①西尾幹二②高森明勅③坂本多加雄氏の遺族④藤岡信勝⑤平成22年度版自由社版教科書の発行元である自由社―だったはずですが、みんな勝ち目がないと分かっているので、提訴したのは育鵬社の妨害がしたい藤岡信勝だけでした。そして藤岡信勝は当然の全面敗訴となったのです。
 
来年は育鵬社など平成28年度版中学校教科書の検定結果の発表、そして採択という大事な年です。戦後70年であり、中韓の内政干渉が予想されます。「新しい歴史教科書をつくる会」は「不当判決だ」と左翼のようにわめき、藤岡信勝は控訴するそうですが、教科書正常化に取り組む国民にとって非常に迷惑な行為です。
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★公民教科書を検定申請しなかった自由社=「つくる会」

いよいよ中学校歴史・公民教科書の検定が始まりました。来春に検定結果が発表され、夏にかけて全国で採択手続きが行われます。ところが、「新しい歴史教科書をつくる会」は5月27日、「自由社は公民教科書を改訂せず、検定申請しなかった」と発表し、会員たちは6月1日の総会で事後承認しました。平成23年に合格した現行版で来年の採択に臨むというのです。統計グラフなどは訂正申請で更新するそうです。
 
私たちプロジェクトJは自由社版歴史・公民教科書の数々の間違いを親切に指摘し、「当ブログは、反日・自虐で欠陥も多い自由社版教科書の消滅を願っていますが、どうしても次回検定に挑戦したいというなら、歴史も公民も全面的に改訂することをアドバイスします」「育鵬社と切磋琢磨するレベルまで上がってきてほしいと思います」(平成24年8月2日付「★また『お詫びと訂正』。自由社は発行続けるなら改訂すべし」)と忠告してきましたが、公民については採択をあきらめたようです。
 
自由社版公民教科書は「修繕」(訂正申請)ではなく「建て替え」(改訂)が必要でした。それは「設計」(編集方針)に根本的な欠陥があるからです。
 
例えば、3年前に指摘しましたが(平成23年6月15日付「★国旗・国歌法がただ1社載っていない自由社版教科書-記述検証〈10〉」)、自由社版公民教科書には、他の全ての教科書にある競争や独占に関する単元が存在しないので、「寡占」「独占価格」「独占禁止法」「公正取引委員会」の説明が全くないのです(巻末資料に独占禁止法の条文の抜粋があるだけ)。
 
各社の記述を比較してみましょう(シェア順)。
東京書籍
独占価格
信号機がこわれると交通がとどこおってしまうように、価格が商品の過不足を反映しなくなると、生産資源が品不足の商品にまわらず、逆に不要な商品のために、よけいな資源が使われるということになりかねません。
農産物や魚介類などの価格は、需要と供給の変化に応じて速やかに変化しますが、貯蔵のきく工業製品の価格は、必ずしもそうではありません。特に、少数の大企業が生産や販売市場を支配している寡占産業では、価格よりはむしろ品質やデザインなどの面で競争するのがふつうです。寡占化が進むと価格競争は弱まり、少数の企業が足なみをそろえて、価格(独占価格と呼ばれる)や生産量を決めることになりがちです。
価格競争が弱まると、消費者は不当に高い価格を支払わされることになりかねません。そこで、競争をうながすために独占禁止法が制定され、公正取引委員会がその運用にあたっています。(p125)

日本文教出版
企業の競争
現在の日本では、だれでも財やサービスを生産したり販売したりすることができます。それは、経済活動の自由と私有財産制度が、日本国憲法によって保障されているからです。私企業が生産の中心になった経済を、資本主義経済といいます。この経済のもとでは、生産活動全体は主に市場によって調整されています。
市場経済が人々の欲求をうまくみたしてくれるかどうかは、市場ではたらく競争の力にかかっています。同じ商品の売り手がたくさんいると、よりよい商品をより安く売ろうとして、競争がはげしくなります。そうなると、売り手は生産費を引き下げたり、商品の品質を向上させたりしなければなりません。こうして、売り手の競争は消費者に利益をあたえることになります。しかし、競争に敗れた企業は、この産業(市場)から脱落します。その結果、産業全体の生産が少数の売り手に集中したり(寡占)、独りの手に集中したり(独占)すると、競争は弱くなる場合もあって、独占の問題が生じるおそれがあります。
独占の問題
産業(市場)が寡占や独占に近づくと、売り手は示し合わせて、自分たちにつごうのよいように価格を引き上げたり(価格カルテル)、単独で法外な利益が得られる水準に価格を設定したり(独占価格)することがあります。そのため、消費者は不当に高い価格を支払わされたり、むだな商品を買わされたりすることがあります。
こうしたことを防ぐために、わが国では独占禁止法が制定されています。この法律に基いて、公正取引委員会は、独占の発生を予防したり、価格カルテルを禁止したりして、公正で自由な競争を維持し、市場経済の健全な発展と消費者の利益を守ろうとしています。(p138~139)

教育出版
競争の役割
市場メカニズムがはたらくためには、売り手どうし、買い手どうしが、自由に競争していなければなりません。前のページの例で、りんごの市場価格が、150円のままにならなかったのは、価格を120円に下げた生産者が売り上げを伸ばすのを見て、他の生産者もやむをえず、りんごの価格を引き下げたからです。もし、生産者どうしで価格を下げない取り決めなどがなされると、市場メカニズムは機能しなくなり、効率的な生産もできなくなります。
そのため、生産者どうしで相談をして、競争を避ける取り決めなどを行うことは、独占禁止法によって禁じられています。この法律は、公正取引委員会によって運用されています。このほかにも、公正取引委員会は、不当な商品表示の取り締まりなどを行って、自由で公正な競争が損なわれないように注意しています。【欄外に独占価格などの説明あり】(p130~131)

帝国書院
さまざまな価格の決まり方
価格には、生鮮食品のように変動しやすいものがある一方で、家庭用ゲーム機のように、ほとんど変動しないものがあります。価格が変動しない場合、その商品を供給する企業の数が1社あるいはきわめて少ないことが多く、そのような価格を独占寡占価格といいます。ただし、供給する企業の数が少なくても、液晶テレビのように、企業の間での技術進歩の競争が激しい場合には、価格はだんだんと安くなっていく傾向があります。(p112)
競争がなくなった状態
競争の程度は、必ずしも企業の数が多いほどつよくなるというわけではありません。ライバルの数は少なくても、たがいに激しい競争をすることもあるからです。しかし、一つのモノやサービスの供給が一つの企業によって独占され、新たな企業の参入がない場合には、競争は生じにくくなります。こうした企業は独占企業とよばれます。また、いくつかの企業が協定を結んで、製品の価格を一定の水準以上に維持する行為はカルテルとよばれます。独占やカルテルは健全な競争をさまたげ、消費者の利益をそこなうことになります。競争があることで価格はもっと安くなっていたかもしれないし、もっとよいモノやサービスが開発されていたかもしれないからです。
企業の健全な競争を維持するための法律が、1947(昭和22)年に定められた独占禁止法です。そしてこの法律を実際に運用して、独占やカルテルを監視する機関としてつくられたのが、公正取引委員会です。不当な価格操作などがあると、公正取引委員会は企業を摘発し、改めさせます。(p130~131)

育鵬社
競争と独占
市場での競争の結果、利潤を上げることのできない企業は倒産したり、その産業から撤退することになります。あるいは、ライバル会社に吸収されたり買収されたりもします。その結果、産業全体の生産が少数の企業に集中してしまうと、市場の競争は制限されます。少数の企業への集中を寡占、ひとつの企業への集中を独占といいます。
市場が寡占や独占の状態になると、少数の企業どうしが協定を結んだり、生産量を制限したり、価格をすえ置いたり、つり上げたり(独占価格)することがあります。もちろん、寡占が必ずしも不当な競争を生むとは限らず、激しい競争から消費者に利益をもたらす場合もあります。しかし、新しく生産や販売を始めようとする企業の登場を妨害したり、中小企業や零細企業に対して、不利な取引を押しつけることもあります。
このような問題に対処するための法律として、独占禁止法があり、その運用のため、公正取引委員会がおかれています。【独占禁止法の側注あり】(p119)

清水書院
企業の集中
企業ははげしい競争に勝とうとそれぞれ必死の努力をつづけている。上のグラフは、その結果をあらわしている。
新商品がヒットして、順位をあげた会社もある。首位を独走している会社もある。上のグラフのある品目で首位を独走している企業は、かつて1位と2位だった会社が合併したものだ。
このように、他の企業と合併して競争力を強めることもある。競争に敗れた企業のなかには、倒産したり他の企業に吸収・合併されるものも出てくる。
また、特定の産業では、大がかりな設備と最新の技術を必要とするため、豊富な資金をもつ少数の大企業だけで生産され、新たな企業が参入しにくい分野もある。
こうして、企業の集中がすすんだ結果、少数の企業に生産が集中する(寡占)。寡占化がすすむと、市場が少数の企業によって支配されるばあいが出てくる。これを独占という。
独占の状態では、利潤をさらに大きくするためにどんな方法をとることが可能になるだろうか。
競争による共だおれをふせぐため、少数の大企業のあいだで価格や生産量、販売地域などについて協定をむすぶ(カルテル)ことがある。また、大きな利益を確保するうえで都合のよい価格(独占価格)を決めることもある。
大規模な販売店では、ライバル店との安売り合戦に勝つために、仕入れ価格よりもはるかに安い価格で販売を続けることもできそうだ。
このような方法も、企業活動の自由として許されるのだろうか。
公正で自由な競争の確保
市場経済は自由競争によって発展してきた。
しかし、独占の状態が生じて企業間でカルテルが結ばれたり、独占価格が決められると、自由競争が制限されることになる。その結果、消費者の利益がそこなわれたり、中小企業が圧迫されたりすることにもなる。これでは市場経済の停滞をもたらしかねない。
そこで日本では、独占禁止法によって事業活動のルールを定め、公正かつ自由な競争をさまたげる行為を規制している。カルテルの結成のほかに、上のような不当な安売りなどは、不公正な取り引きとして禁止されている。企業間の合併も制限されることがある。違反した企業に対しては、違反状態の解消を命じたり、不当な利益をえた企業に対して課徴金を課したりしている。
この法律を実際に運用し、独占を監視する機関として設けられているのが、公正取引委員会である。
独占はのぞましくない。しかし、公正取引委員会の摘発を受けるような違反があとをたたないのが現実である。(p114~115)

自由社

 
 
 
                  (なし)
 
 
 

言うまでもなく、私的独占と不当な取引制限の禁止は自由主義経済の公正、自由な競争を確保するために不可欠で、中学校の公民の授業で必須項目です。
 
もちろん高校入試に出ます。
↓平成23年東京都立高校入試問題

 
自由社版中学校公民教科書で学んだ生徒はこの問題に答えられません。
 
もう一例。自由社版公民教科書には「公共料金」に関する説明がありません。
東京書籍
公共料金
市場経済でも、すべての価格が市場で決められるわけではなく、またそうするのが望ましいわけでもありません。電気・ガス・水道などのサービスは、国民生活にあたえる影響が大きいために、その価格(料金)は公共料金と定められ、国や地方公共団体が決定や認可をしています。(p125)
 
 
 
 

日本文教出版
公共料金
市場で決まる価格のほかに、国や地方公共団体によって決められる価格があります。例えば、電力や都市ガス・水道などは、それぞれの地域で唯一の供給者であることがほとんどです。また、これらのサービスがなければ、人々の生活は大変困るので、企業は価格を自由に決めることが許されていません。これらの価格は、公共料金として、国や地方公共団体の認可を受けています。(p139)
 
 
 

教育出版
市場と公平性
財やサービスの種類によっては、市場メカニズムにゆだねることが必ずしも望ましくないものがあります。電気・ガス・水道・教育などは、家計の所得の高い・低いにかかわりなく、誰にとっても必要なものです。つまり、これらの財やサービスは、公平な供給が求められます。これらを市場にそのままゆだねると、価格が上昇したとき、所得の低い人の生活が苦しくなります。そこで、これらの価格は、市場メカニズムに完全にはゆだねないで、公共料金として政府による公的管理のもとにおかれています。市場と公的管理の境界線をどこで引くかは、効率性と公平性のバランスをはじめ、さまざまな観点から判断していく必要があります。(p131)
 

帝国書院
公共料金の意義
国民生活の安定のため、国や地方公共団体が価格の変更を許可したりなんらかの規制をしたりするモノやサービスの価格を公共料金といいます。それは、エネルギー、交通、通信、公衆衛生など、価格の変動が生活におよぼす影響が大きく、市場における企業の数が一つ、またはひじょうに少ないモノやサービスの場合が多くなっています。(p112)
 
 
 

育鵬社
公共料金
商品の価格は基本的に市場の取引によって決定されますが、なかには市場に左右されずに決まる価格もあります。公共料金はそのひとつです。生活の基盤となる電気、ガス、水道などの料金や、鉄道、バスの運賃などは、国民生活の安定という見地から、国会や政府、地方公共団体の認可が必要とされています。(p123)
 
 
 
 

清水書院
公共料金
価格には市場価格のほか、公共料金などがある。公共料金には、郵便料金や鉄道運賃、都市ガス・電気料金、電報・電話料金、さらにバス・タクシー代などがある。これらの価格は私たちの生活に大きな影響をおよぼすため、国会や政府がとり決めたり、認可したりしている。(p103)
 
 
 
 

自由社

 
 
 
                  (なし)
 
 
 

公共料金ももちろん高校入試に出ます。
↓平成22年東京都立高校入試問題

 
公民教科書が作れないなら、私たちプロジェクトJに依頼してくれれば、適正な料金(独占価格ではなく市場価格)で執筆してあげたのに。残念です。
 
※自由社版公民教科書 関連記事
 ★梶山静六を梶山清六と書く自由社版教科書-記述検証〈3〉
 ★国旗・国歌法がただ1社載っていない自由社版教科書-記述検証〈10〉
 ★脳死臓器移植への疑問を書かない自由社版教科書-記述検証〈12〉
 ★知床も納沙布岬もロシアに占領されている自由社版教科書-記述検証〈17〉
 ★隠岐と竹島の距離を157メートルと書く自由社版教科書-記述検証〈18〉
 ★また「お詫びと訂正」。自由社は発行続けるなら改訂すべし
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★西尾幹二派『藤岡信勝を断罪す』

扶桑社の教科書を継承している育鵬社の教科書は扶桑社の教科書を盗作している―というわけの分からないデタラメ宣伝を続けてきた「新しい歴史教科書をつくる会」のインチキぶりと内部対立がまたまた明らかになりました。
 
1月8日に育鵬社に合流したいと哀願して断られた「新しい歴史教科書をつくる会」 ←クリック は、ホームページ←クリック で「4月15日、東京地裁に提訴したことを報告いたします」「『つくる会』としてはやむなく、法的手段に訴えることになりました」「『つくる会』としては…この問題の提訴に踏み切りました」と公表しました。当初は4月1日に提訴すると言っていましたが、当ブログに「エイプリルフール」と指摘されて、よりによって金日成の誕生日に記念日闘争を行ったのです。北朝鮮がわが国にミサイルを撃つかもしれないと国民が警戒する中、何をやっているのでしょうか。
 
さて、仮に著作権問題が存在するとしても「新しい歴史教科書をつくる会」というグループは当事者ではないので「つくる会が提訴した」というのは嘘発表です。では、原告は誰なのか。な、な、なんと藤岡信勝1人なのです。西尾幹二派の鈴木敏明という人が今月出版した『保守知識人を断罪す―「つくる会」苦闘の歴史』という本で明らかにしています。
 
おかしいではないですか。扶桑社の教科書を継承している育鵬社の教科書は扶桑社の教科書を盗作している―というわけの分からないデタラメ宣伝を続けてきた「新しい歴史教科書をつくる会」側はこれまで「育鵬社は平成18年度版扶桑社教科書の執筆に関わった西尾幹二、高森明勅、坂本多加雄(故人)、藤岡信勝と、平成22年度版自由社版教科書の発行元である自由社の著作権を侵害している」と言ってきました。
 
ところが、西尾幹二も高森明勅も坂本多加雄氏の相続人も自由社も提訴しなかったのです。ちなみに、「新しい歴史教科書をつくる会」内部の事情通によると、藤岡信勝は「つくる会」副会長の高池勝彦弁護士や自由社監査役の三堀清弁護士、保守派の荒木田修弁護士に「弁護団」入りを打診して断られ、代理人は福本修也弁護士だけになりました。そりゃそうです。勝てない裁判なんて誰も関わりたくありません。
 
この西尾幹二派の鈴木敏明氏の本には興味深い事実が紹介されています。3月9日に東京・西池袋の豊島区医師会館で開かれた「新しい歴史教科書をつくる会」東京支部系の研修会で、西尾幹二自由社による扶桑社教科書からの盗作問題←クリック を取り上げ「育鵬社の盗作を告発することは、同質のことをこちらもしている以上、道義的にも世間的にも成り立たないと判断し、もともと『つくる会』の理事でもなく、すでに辞任している立場でもあるので、裁判には参加しない」と宣言していたのです。当ブログもこの西尾発言の詳録を独自に入手しました。
 
西尾幹二派の鈴木敏明氏はこの本で、西尾発言を紹介するだけでなく藤岡信勝批判を繰り広げています。①自由社と「新しい歴史教科書をつくる会」による扶桑社教科書文化史記述盗作問題②「新しい歴史教科書をつくる会」による育鵬社への合流哀願問題③藤岡信勝による育鵬社提訴問題―について、次のように書いています。
今回の「つくる会」の歴史教科書が文化史面で4カ所盗作していたという確認は、私たち「つくる会」の会員にとってまさに青天の霹靂です。一昨年の平成23年の教科書採択戦時に年表流用問題が育鵬社側から指摘され、謝罪し「つくる会」の藤岡信勝会長が杉原氏に替わった。今回の文化史の盗作では歴史教科書の代表執筆者の藤岡信勝氏が代表執筆者の地位を返上した。
(中略)しかし責任をとって代表執筆者を降りただけでは軽すぎると思います。こう思うのは会員では私だけではないでしょう。私には今回の文化史盗作は、致命的な失態だからです。(中略)
私は、藤岡氏は代表執筆者の地位を降りるだけでなく理事をも降り、一会員になるべきだと思います。そして育鵬社との盗作の話し合いにも出席すべきではないと考えています。(p205~206)

育鵬社が教科書の一体化を拒否したのは当然でしょう。彼らもなぜいまさら教科書の一体化を要求してくるのか理由がわからないからです。その話を聞いた私は、「執行部は、気がくるったのでしょうか」というメールを「つくる会」のメイリングリストに送りました。(p209)

文化史盗作が表面化したのは1月7日でした。執行部(杉原誠一(ママ)郎会長)が育鵬社への一社化を申しでた日は1月8日です。これはいくらなんでもおかしいと西尾氏は言いました。自分の側に過失が判明したら、しばらく反省し、理事会で討議し、それからゆっくり次の手を打つのが常識でしょう。
まるで自分の犯した過ちをごまかすかのように、あわてて即日に自分を売り込むような、理解できない迷走ぶりを展開したのがこの件における執行部の行動でした。中心にいたのは、藤岡信勝氏自身でした。西尾氏が辞めてから「つくる会」が藤岡氏の独走体制で運営されてきた欠点がもろに出たのではないかというのが、西尾氏の推測で、従ってこういう不合理な体制が徹底されて改まらない限り、自分は協力を続けることはできないという判断でした。(p210~211)

「つくる会」側から育鵬社との一体化を、会員の意見も聞かずに執行部独自で提案し、育鵬社側に拒否されているのです。私に言わせれば、執行部自ら「つくる会」を裏切っているのに等しい。
これほど重要な問題にもかかわらず会員には一切知らされず、今年3月9日の「つくる会」の講演日は、藤岡理事は、「これは総会マターではない」、総会にかけるような問題でないとはっきり公言さえしているのです。彼は一体何様なのかと聞きたいくらいです。やっていることの幼稚さがわかっていないのです。(p220)

提訴したのは藤岡氏だけです。西尾氏と高森氏は、提訴辞退です。状勢が変わったのです。つくる会が歴史教科書の文化史で育鵬社と同じ盗作を指摘され、つくる会は謝罪しているからです。こうなると提訴する道義的理由はなくなるし、法的根拠もあるのかどうか分かりません。提訴しない方がよいのかどうかがむずかしくなってしまったのです。提訴するかしないかは著作権者の判断ですから会員は、提訴に賛成か反対か悩むところです。こういうむずかしい問題になっているのに、東京地裁に提訴したことだけを報じるのは姑息な手段のような気がしてなりません。なぜなら藤岡氏は、「つくる会」東京支部主催の講演で、西尾氏が、すでに触れていますが、3月9日の講演で「つくる会」が育鵬社と同じ罪を犯したのだから、「私は提訴しません」と公言しているのです。その西尾氏の発言を藤岡氏は直接聞いて、講演終了後の質問時間に立ち上がって「私は提訴します」と反論しているのです。私はその両者の発言を聞いているのです。にもかかわらず、「東京地裁に提訴した」だけの情報では、西尾、藤岡、高森の3氏が提訴したという誤解を会員にあたえてしまいますし、西尾氏と高森氏には、大変迷惑だと思います。(p221~222)

「つくる会」執行部のなかには、多くの敵に必要以上にきらわれ、味方には彼の支援者がいますが、多くの会員から徹底的にきらわれる人物がいるのです。この人物についての詮索はここではいたしません。しかし「つくる会」は、この人物をどう処理して解決していくか、また組織をどう変えてゆくべきか、いわゆる組織変更は、これからの「つくる会」の重要な課題だと思います。(p224)

「気がくるった」「一体何様なのか」…。西尾幹二派の鈴木敏明氏は要するに「藤岡信勝は引っ込んでろ」と言っているのです。
 
育鵬社は盗作しているとか、八木秀次氏は中国のスパイだとか、事実無根のマインドコントロールを受けているのは藤岡信勝派にも西尾幹二派にも共通していますが、西尾幹二派には筋が通っている面が一部あることは確かでしょう。
 
30日に開かれる「新しい歴史教科書をつくる会」総会では①自由社と「新しい歴史教科書をつくる会」による扶桑社教科書文化史記述盗作問題②「新しい歴史教科書をつくる会」による育鵬社への合流哀願問題③藤岡信勝による育鵬社提訴問題―について、藤岡信勝派と西尾幹二派が徹底的に話し合ってみてはどうでしょうか。

 
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★「つくる会」が育鵬社への合流を哀願…2カ月隠蔽

扶桑社の教科書を継承している育鵬社の教科書は扶桑社の教科書を盗作している―というわけの分からないデタラメ宣伝を続けてきた「新しい歴史教科書をつくる会」が、あれだけ罵倒してきた育鵬社に対して「合流したい」という驚くべき哀願を行っていたことが分かりました。
 
なぜ判明したかというと、「新しい歴史教科書をつくる会」がきのうホームページに公表した「育鵬社との交渉経過を公表するにあたって」(2月28日付)にこっそりリンクされている「話し合いに基づく『1社体制』実現のための提案」という文書に書いてあるからです。
平成25年1月8日
株式会社育鵬社 代表取締役社長 久保田榮一 殿
新しい歴史教科書をつくる会
会長 杉原誠四郎
 
                    話し合いに基づく「1社体制」実現のための提案
 
拝復 旧臘27日、貴信拝受いたしました。当方からかねてお願いしておりました、連絡窓口の担当者のお名前をご提示いただきましたこと、そして、改めて「話し合い」のご意思を示されたことに敬意を表します。貴信では著作権について両者の認識の「齟齬」に言及しておられますが、それも「話し合い」のテーマそのものになるかと思います。
当方との文書のやりとりは、前回までは4者連名の文書としていただいておりましたが、今回は育鵬社社長であられる貴職の単独の文書となっております。貴職におかれてこの問題の解決に向けて並々ならぬ努力をされる趣旨と理解させていただきました。ただ、だからといって、日本教育再生機構理事長の八木秀次氏の著作権侵害問題その他教科書運動の混乱にかかわる責任は回避できるものとは当会としては考えておりません。
さて、解決に向けての話し合いに入る前段として、当方から根本的な解決案を新たにご提案申し上げたいと存じます。
(1)歴史教科書の改善運動がどのように始まったか、その歴史を詳しく振り返る必要はありませんが、貴方10月30日付けの書簡で、「貴会が発足当初にかかげられた教科書改善の志に共感するものである」とし、「創立当時から貴会と教科書改善運動の発展に寄与された先生方の功績は教科書改善運動史に記録されるべきものと評価」していただきましたことに改めて感謝いたします。
その後、様々な事情から上記のように基本的には志を同じくする2つのグループが、自由社と育鵬社に分かれて教科書を発行する「2社体制」が実現し、今日に至っております。この「2社体制」につきましては、これを教科書運動の分裂の結果もたらされた不幸な事態ととらえる一般的な評価とともに、自虐史観を脱した教科書が、1社から2社に増えたことによって、相互に切磋琢磨し、総体としてシェアーを伸ばす条件が出来たものと考え、前向きに捉える評価と、2つの見地が過去に成立しておりました。しかし平成23年に行われた採択戦の経過と結果は、明らかに「2社体制」がうまく機能せず、期待された結果につながりませんでした。つまりは今後、教科書改善運動を拡大発展させるには「2社体制」について根本から検討しなければならないことが明らかになりました。
その理由の第1は、当然のことながら教科書採択においては、一社が採択されれば他社は採択されないという相互に排除的な関係にあることです。教科書会社の営業努力のみならず、支援者も2つのグループに分かれて対立状態が生まれます。これによって教科書改善運動の総体的な力がそがれました。
第2の理由は、「2社体制」では、教科書改善運動を側面から支援される中央・地方の政治家・関係者にも、大きな混乱をもたらすことです。結果として教科書改善運動への政治的支援が消極化します。
以上のことから、教科書改善運動の発展のためには教科書の発行を「1社体制」に統一し、関係者が一丸となって採択運動を推進する必要があると考えるに至った次第です。そうすれば採択は必ずや飛躍的に伸び、教科書事業としても十分に成功の域に達するものと思われます。この機会に、その体制を実現すべく、大局的な見地から、以下のご提案させていただきます。ご検討いただきたいと思います。
(2)「1社体制」といっても、それには少なくとも3つの形態が考えられます。
第1は、自由社が消滅して育鵬社のみが存続する、という形です。平成23年の採択期間中になされた自由社教科書への年表問題を利用したネガティブ・キャンペーンは、ある意味で、この状態の実現を意図した行動であったと言えなくもありません。しかし、「つくる会」会員の熱意によって自由社が存続している今、そのもくろみは失敗したといえます。
第2は、その逆に、育鵬社が教科書事業から撤退し、自由社のみが残るという形です。すでに著作権を侵害された当方の執筆者の代理人から内容証明郵便をお届けしていますが、不幸にしてそのように事態が進行すれば、第2のケースもあり得ます。しかし、私達はこのケースによる「1社体制」の実現が最も望ましいことだと考えているわけでは決してありません。
第3は、双方の話し合いによって、双方を立てる形で「1社体制」が実現することです。私どもがご提案申し上げようとしているのは、この第3の方式による解決、すなわち「話し合いに基づく1社体制」の実現なのです。第3の解決法が、最もすぐれていることは大方のご賛同を得られるものと、私どもは確信しております。そこで、その具体的な手続きと細部の懸案について、さらに以下で述べさせていただきます。
(3)この度の「盗作問題」の解決のためにも、「1社体制」への移行のための基盤づくりは重要な意味を持ちます。「盗作」の事実の「違法性」を阻却する唯一の方法は、出版社が無断使用の事実を認めた上で、事後的にその著者を執筆者のメンバーに加えることです。そのためには、次回の教科書づくりから、それらの執筆者を含めた教科書を作成するという方針を出版社が明示することが条件となります。逆に言えば、教科書の一体化を前提とするならば、著作権問題で被害者の立場に立つ著者グループは、事後的に執筆者に加わるという形での解決に応じる用意があるということです。それ以外に、違法性を阻却する方法はみつかりません。
「盗作問題」を以上のようにクリアーした上で、次に、「1社体制」をどのようにして構築するかという実務的な課題に入ります。とりあえず、次のような検討課題があります。
①出版社
②教科書の書名
③編集権の所在
④執筆者の構成
「1社体制」についての基本的合意が得られるなら、これらについての実務的協議に入ることができます。
(4)ところでこのような提言をさせていただくにつけ、どうしても障害となるのが、八木秀次氏が教育再生機構の理事長を続けられることです。八木氏が教科書改善運動にとって障害であることについては、「つくる会」からの平成24年12月12日付書簡で明らかにしてありますが、教科書改善運動の発展のためには、教育再生機構と「つくる会」の協力関係は不可欠であり、そのためには教育再生機構内で八木氏にこの間の一連の問題についての責任を取っていただくことは避けられないと考えます。そのけじめなしに、前に進むことはできません。
教育再生機構理事長八木氏のネガティブ・キャンペーンによって「つくる会」の歴史・公民教科書の発行元である自由社は壊滅的な打撃を受けました。「つくる会」3000人の会員としては、このような行動をとった八木氏の辞任なしに、解決案に納得することはできません。
「つくる会」は、平成23年の採択戦の経過を踏まえ、教科書改善運動として当座の解決ではなく、その根本からの解決を決意いたしました。教科書の改善を望む多くの国民に応えるという大義のために勇気をもった決断です。時あたかも、教科書問題に一貫して重大な関心を寄せて下された安倍晋三氏が総理大臣となり、選挙公約にも「自虐史観」の克服を明記した自由民主党が政権に復帰した今、教科書改善運動における真の大同団結を達成し、教科書改善運動を飛躍的に発展させたいと考えております。
どうか、微意のあるところをお汲みとりいただき、当方の提案について真摯にご検討いただきますよう、お願い申し上げます。
敬具

なんとこの合流哀願文書は1月8日付です。「新しい歴史教科書をつくる会」は「当会といたしましては、問題の公共性に鑑み、社会に公開しながら公明正大に話し合いを進めていく必要があると考えています。つきましては、今後、相互に発信される文書などもすべて公開されるべきであると考えております」(昨年11月6日付文書)と言いながら、2カ月近くもこの合流哀願文書を隠していたのです。
 
1月11日にホームページとFAX通信で昨年12月27日付の育鵬社の文書を公表していますが、そのときに3日前の合流哀願文書の存在を伏せています。2月7日付「文化史記述問題に関する報告と謝罪」、20日付「育鵬社教科書における著作権侵害問題についての勧告」でも合流哀願文書の存在を隠しています。先の文書を伏せて新たな文書を出して、どこが「社会に公開しながら」でしょうか。
 
この合流哀願文書は、「盗作の違法性」を阻却するためにはあんたたちが俺たちを仲間に入れるしかない―という常人では考えつかない理屈を展開しています。しかしそもそも育鵬社は盗作を行なっていません。「『2社体制』がうまく機能せず、期待された結果につながりませんでした」とありますが、育鵬社は躍進し、自由社は勝手に惨敗したのです。被害妄想です。
 
文書は哀願しながら条件を付けています。八木秀次氏を排除することだそうです。しかし育鵬社、教科書改善の会サイドには「新しい歴史教科書をつくる会」を受け入れるメリットも八木秀次氏を排除する必然性も全く存在していません。内部対立のないところにそんな弾を撃っても全く無意味です。そもそも教科書改善運動の障害は西尾幹二と藤岡信勝なのです。こんなことを続けている「つくる会」首脳こそが、教育現場からも自民党からも保守運動界からも嫌われているのです。
 
ある男がある女性に対して「借金を帳消しにするから八木と別れて俺と一緒になってくれ」。でもそもそも借金は存在しない…。気持ち悪いストーカーでしかありません。
 
この文書には「自由社は壊滅的な打撃を受けました」とあります。よほど資金に困っているのでしょう。この日付文書を「イチバチかの合流哀願文書」と呼ぶことにしました。
 
当然、育鵬社側は合流を拒否しました。「新しい歴史教科書をつくる会」は4月1日(エイプリルフール)に提訴すると息巻いています。
 
ところが原告の一人になるはずの高森明勅はきのう「新しい歴史教科書をつくる会」理事の辞任を発表しました。「やむを得ない事情」としか書いていませんが、当ブログが取り上げてきた「高森問題」が原因と思われます。
 
事態は当ブログの予想通りに動いている、と言いたいところですが、普通じゃない人たちの行動はやはり読みきれません。
 
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 ★「つくる会」が扶桑社からの盗用を謝罪
 ★杉原誠四郎さん、政界工作は無駄ですよ

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★杉原誠四郎さん、政界工作は無駄ですよ

8日付の★「つくる会」が扶桑社からの盗用を謝罪がものすごいアクセスです。その中で「謝罪した後は居直るというのが、これまでのパターンです」と書きましたが、「新しい歴史教科書をつくる会」首脳はさっそく実行に移しています。
 
一般社団法人「新しい歴史教科書をつくる会」の代表理事(会長)、杉原誠四郎(本名・平田誠四郎)と事務局長、越後俊太郎が8日、参議院議員会館に衛藤晟一首相補佐官を訪ね、育鵬社や日本教育再生機構理事長、八木秀次氏に対する非難を吹き込もうとしました。
 
ところが事情をよく知っている衛藤補佐官は「あんたたちは何をやってるんだ!」と一喝。廊下に響く声で叱責し続けました。越後は生意気にも口答えしようとしましたが、杉原はシュンとしていました。
 
1月29日には杉原誠四郎と藤岡信勝が別の国会議員の部屋を訪れ、「育鵬社による盗作」というデタラメ宣伝や八木秀次氏への非難を行ったことが確認されています。
 
藤岡信勝らは安倍政権発足前にも、下村博文衆議院議員(現文部科学相)や山谷えり子参議院議員らを訪れて同様の話をしています。
 
八木秀次氏が安倍政権で要職に就くのを妨害しようとしたのですが、信用のない「新しい歴史教科書をつくる会」首脳と違い、そもそも日本教育再生機構は第二次安倍政権の発足に一定の役割を果たしてきたため、八木氏は教育再生実行会議の委員に就任しました(下の写真は1月24日の教育再生実行会議初会合で握手する安倍首相と八木氏。左奥は下村文科相)。

 
「新しい歴史教科書をつくる会」は1月18日、「教育再生実行会議への期待」なる声明を発表し、
なお、本会議のメンバーに高崎経済大学教授八木秀次氏が任命された件について、会として一言申しそえます。氏はこれまでの教科書改善運動を大きく混乱させてきた人物であり、この人事についてだけは不適切であったと当会は認識しております。氏のこれまでの経歴や行動が、結果として教育再生実行会議そして安倍内閣自体の足を引っ張ることにならないことを願うばかりです。
と、蚊の鳴くような声で不満を述べていますが、ほんとにKYな(「空気が読めない」および「心が歪んだ」)人たちです。安倍政権は日本教育再生機構を含むネットワークが作ったと言っても過言ではないのです。「教科書改善運動を大きく混乱させてきた」のは「新しい歴史教科書をつくる会」首脳です。
 
「新しい歴史教科書をつくる会」の理事、高森明勅は「安倍首相の一刻も早い退陣を切に祈る」と祈願する毎日なのですから、自民党からすべてを見抜かれています。
 
「新しい歴史教科書をつくる会」会長の杉原誠四郎は著書『民主党は今こそ存在感を示す時』で岡田克也を持ち上げ、世界日報(平成23年3月8日付)で前原誠司を評価しているのですから、民主党議員の所へ行けばいいのではないでしょうか。
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★「つくる会」が扶桑社からの盗用を謝罪

当ブログは1月7日付★自分たちの盗作を隠している自由社=「つくる会」で、「新しい歴史教科書をつくる会」主導の自由社版中学校歴史教科書が文化史の単元で扶桑社教科書の記述(田中英道氏執筆)を盗用している事実を明らかにしました。
 
「新しい歴史教科書をつくる会」は1カ月たったきのう付の「盗用の事実を認めて謝罪する声明」を、きょうこっそり発表しました。
               文化史記述問題に関する報告と謝罪
                                     平成25年2月7日
                                     新しい歴史教科書をつくる会

この度、当会の内部調査の結果、現行版『新しい歴史教科書』(自由社刊)の文化史の単元本文の記述について、育鵬社側著者の著作権を侵害している部分があることが判明いたしました。
昨年より、育鵬社による大規模な「著作権侵害問題」を、法治国家において決して許されざることとして取り組んできた当会としては、まさに晴天の霹靂の事態であります。会員やご支援をいただいている皆様をはじめ、関係される多くの方々が大変な落胆をされることを思うと、痛恨の念に耐えません。この度の不祥事につき、心より深くお詫び申上げます。
この件について調査をした結果、4か所の記述について著作権侵害のあることが判明しました。このようなことが起きた原因については、現行版教科書の制作過程で、藤岡信勝・代表執筆者と当該文化史の担当執筆者との間で著作権に係る十分な意思の疎通がなかったこと、最終段階でのチェックが不十分であったことなどを挙げることができます。
もとより、これは組織として意図的に行われたものではなく、また数も多くはありません。しかし、そうであるとしてもその責任を免れることはできません。当会はこれまでどんな状況に直面しても、公明正大に対処する立場を堅持してまいりました。
この事態を受けて2月4日、新しい歴史教科書代表執筆者・藤岡信勝氏から当会執行部に対し、この度の問題の全責任をとって代表執筆者を辞したい旨の申し出があり、会はこれを受理することといたしました。
また、当会側に著作権の侵害の事実がある以上、今後この件については真摯に著作権者に謝罪し、また相手側からの求めに応じてすみやかに相応分の著作権料をお支払いすることが、私どもの取るべき責任であると考えております。
この失態は平成21年の教科書制作時に起きたことではありますが、今回の判明によって大きく損なわれた信頼を今後とりもどすべく、当会としましては次期教科書採択に向けて、改めるべき点をしっかり改め、会員の皆様の協力も得て、執筆・編集・検証体制を再構築いたします。
当会は平成27年に世に出る「つくる会」の教科書が、これまで以上に心から胸を張って推奨できる素晴らしいものになるよう、不退転の覚悟を持って努力いたします。「つくる会」の教科書改善運動を絶対に絶やすわけにはまいりません。会員・支援者の皆様におきましては、今後とも当会に暖かいご支援を賜りますよう、心よりお願い申上げます。

他人をでっち上げで非難するときは「盗作」「盗用」で、自分たちの本物の盗作、盗用は「記述問題」だそうです。
 
藤岡信勝は「晴天の霹靂」(正しくは青天の霹靂)という言葉が好きなようで、東京書籍から年表を盗用していることを朝日新聞の記者から聞かされたときも「晴天の霹靂」と言っています(平成23年9月9日「会長辞任にあたって」)。
 
さて、謝罪した後は居直るというのが、これまでのパターンです。藤岡信勝は八木秀次氏に深夜「ふざけるな!」というFAXを送り付けた行為について平成18年3月10日夜、八木氏の自宅を豊島屋の鳩サブレーを持って謝罪に訪れ、さらに後日、羽床総本店の本まぐろ味噌漬を送りましたが、その後は豹変して八木氏への中傷を繰り返しました。
 
東京書籍からの年表盗用が発覚した平成23年6月に謝罪したかと思うと、採択での惨敗が確定した8月3日以降、年表盗用をばらしたのは八木秀次と中国共産党の謀略だとツイッターでわめき散らしました。
 
これから何が起こるのか。当ブログ読者の皆さんはお分かりでしょう。
 
「相応分の著作権料をお支払いする」と交渉を求めて、「ところでお前たちは何十倍も盗作してるよな(事実無根)。差し引きした分を寄越せ!」とすごむのです。
 
これは、北朝鮮が「俺たちは確かに日本人を13人拉致したけど、お前たちは戦時中に840万人強制連行したよな。カネ寄越せ」と言っているのと同じです。日本人拉致は事実ですが「朝鮮人強制連行」は事実ではありません。自由社による盗作は事実ですが「育鵬社による盗作」は事実ではありません。
 
当面想定されるのは、著作権者の田中英道氏に「著作権料をお支払いします」と連絡してくることです。田中氏に受け取らせ、育鵬社に「俺たちは払ったから。お前たちも払え」と求めようというわけです。悪質金融業者の「押し貸し」に似ているかもしれません。田中氏の口座に勝手にお金を振り込んでくることも考えられます。田中さん、ご注意を。
 
ところで、以前も書きましたが、そもそも「新しい歴史教科書をつくる会」は著作権問題の当事者ではありません。著作権を侵害したのは自由社と執筆者(藤岡信勝、斎藤武夫)ですから、自由社と藤岡、斎藤が謝罪すべきです。育鵬社サイドは「新しい歴史教科書をつくる会」なるグループからの連絡に一切応じてはなりません。
 
※自由社による盗作 関連記事
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★藤岡信勝はもう「つくる会」理事ではない

(追記あり)
「新しい歴史教科書をつくる会」という組織は、どうしていつも大事な情報を会員に公表しないのでしょうか。
 
11日に下記の内容が「新しい歴史教科書をつくる会」のホームページ、FAX通信、メールマガジンで発表されました。
新しい歴史教科書をつくる会、一般社団法人に
平成25年1月4日に登記申請、無事完了
活動内容・趣旨などについては、任意団体時のものを継承


新しい歴史教科書をつくる会は、昨年から進めてきた一般社団法人化の作業について、1月4日に登記申請を行い、この度、無事登記が完了しました。よって「つくる会」は1月4日より、「一般社団法人 新しい歴史教科書をつくる会」として活動を続けてまいります。
なお、その活動内容や設立の趣旨については、任意団体時のものをそのまま引継ぎますので、会員及び関係者の皆様におかれましては、今後とも変わらずのご支援をお願い申上げます。

「新しい歴史教科書をつくる会」は任意団体ではなくなり、一般社団法人になったという告知です。一般社団法人とは平成20年の法改正でできた法人で、それまでの社団法人と違って主務官庁から認可を受ける必要はなく、登記申請のみで設立することができます。2人いれば作ることができ、資本金は必要ありません。
 
告知には「活動内容や設立の趣旨については、任意団体時のものをそのまま引継ぎます」とあります。確かに登記簿に書いてある「目的」は任意団体のときの会則にあった「目的」「事業」とほぼ同じです。
  
ところが大事なことを隠しています。「新しい歴史教科書をつくる会」は任意団体から一般社団法人に移行したときに、役員人事を変更しているのです。これが「一般社団法人新しい歴史教科書をつくる会」の登記簿(本日取得)です。

 
この登記簿によると、設立時役員は次の通りです。
 
代表理事 平田誠四郎(杉原誠四郎の本名)
理事 高池勝彦   理事 福地惇   理事 岡野俊昭   理事 高森明勅
監事 駒田強    監事 保科直美

 
業務上の重要事項を社員総会を開催することなく決定できるのは理事の5人です(監事には理事会での議決権はありません)。
 
扶桑社の教科書を継承している育鵬社の教科書は扶桑社の教科書を盗作している―というわけの分からないデタラメ宣伝を続けてきた藤岡信勝、小山常実や石原隆夫、富岡幸一郎、豊島典雄、諸橋茂一、吉永潤…らは「一般社団法人新しい歴史教科書をつくる会」の設立時理事ではないのです。理事会を設置する一般社団法人は理事は3人以上と定められていますが、上限はありません。なのに、藤岡信勝らは設立時理事に選ばれなかったのです。
 
任意団体の「新しい歴史教科書をつくる会」は消滅して「一般社団法人新しい歴史教科書をつくる会」に移行したのですから、藤岡信勝らは「俺は任意団体としてのつくる会の理事だ」と名乗ることはできません。
 
4日以降は「一般社団法人新しい歴史教科書をつくる会」です。任意団体の「新しい歴史教科書をつくる会」を名乗って何かを交渉している組織があるとすれば偽物です。「一般社団法人新しい歴史教科書をつくる会」の理事ではないのに任意団体の「新しい歴史教科書をつくる会」幹部を装って、約束事を持ちかけている人物がいるとすれば肩書詐称です。
 
オレオレ詐欺に気を付けましょう。おかしいと思ったら「あなたは一般社団法人新しい歴史教科書をつくる会の理事ですか?」と尋ねましょう。
 
それにしても、「新しい歴史教科書をつくる会」そして自由社で何が起きているのでしょうか。
 
【追記】この記事にあわてた「新しい歴史教科書をつくる会」はホームページに「2月8日追記」として、藤岡信勝らを一般社団法人の理事に選任するという議事録を掲載しました。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
7日付の★自分たちの盗作を隠している自由社=「つくる会」←クリックは引き続き大反響です。情報をお待ちしています。project-justice@mail.goo.ne.jp
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★自分たちの盗作を隠している自由社=「つくる会」

当ブログは「新しい歴史教科書をつくる会」主導の自由社版中学校歴史・公民教科書(平成24年度版)の欠陥について20回にわたって連載しました(★南京事件への疑問を削除した自由社版教科書-記述検証〈1〉←クリックなど)。
 
もうないだろうと思っていたら、先日、近畿地方の中学校の先生から「また見つかりました」と連絡がありました。
 
自由社版歴史教科書141ページで東洲斎写楽が「東斎写楽」になっています
 
この教科書の誤植や間違いについては、もはや言葉は見つかりませんが、この「東州斎写楽」の前後をあらためて読んでみて恐るべき事実に気付きました。「東州斎写楽」の誤植以外はほとんど扶桑社の教科書(平成18年度版)の丸写しなのです。他の文化史の単元でも非常に悪質な盗用が確認されました。
 
その自由社=「新しい歴史教科書をつくる会」は、一昨年の教科書採択で自分たちが惨敗し教科書改善の会(屋山太郎代表世話人)のメンバーが執筆した育鵬社の教科書が大躍進すると、扶桑社の教科書を継承している育鵬社の教科書は扶桑社の教科書を盗作している―というわけの分からないデタラメ宣伝を始め、「しんぶん赤旗」や「週刊金曜日」を呼んで記者会見し、反日文部科学相・田中真紀子に泣き付き、議員会館を回って国会議員に吹き込み、本まで出版して育鵬社や日本教育再生機構、教科書改善の会を非難してきました。
 
その理屈は、扶桑社教科書は「新しい歴史教科書をつくる会」に残留した西尾幹二、藤岡信勝、高森明勅と教科書改善の会の田中英道氏、亡くなった坂本多加雄氏の主に5人が分担して執筆し、育鵬社は田中氏が執筆した文化史の単元以外は流用できない―というものです(育鵬社教科書は扶桑社教科書を継承していますが、著作権侵害はしていません)。
 
自由社は田中英道氏が執筆した文化史の単元は使えないとの認識で、最初に検定に合格した平成22年度版(20年度検定、21年度採択)では松本謙一という人に執筆させました。しかし仲間割れで松本氏を追放したため、24年度版(22年度検定、23年度採択)ではまた新たに書き直しました。
 
その書き直したはずの記述で田中英道氏執筆の文章を盗用しているのです。私たちプロジェクトJが差分表示ソフトを使って解析したところ、下記の結果が出ました。赤い字が扶桑社の記述と同じワードです。

○扶桑社 平成18年度版 p48~49 飛鳥・天平の文化 
奈良時代には、仏教は朝廷の保護を受けていっそう発展した。平城京には大きな寺院が建てられ、遣唐使を通じてもたらされた唐の文化の影響を取り入れながら、高い精神性をもった仏教文化が花開いた。この文化を、聖武天皇のころの年号をとって天平文化とよぶ。
天平文化を代表する建築には、東大寺の法華堂、唐招提寺などがある。…東大寺の正倉院には、聖武天皇の愛用品が多数納められて今に伝わっている。その中には、中国や西アジア、中央アジアなどとの結びつきを示す工芸品も多い。
…また、東大寺の大仏は銅でつくられた世界最大の仏像である。

○自由社 平成24年度版 p65 飛鳥・天平の文化
奈良時代になると、仏教は朝廷の保護のもとにいっそう発展した。平城京にはいくつもの寺院が建ち並び、渡来人の子孫や唐から帰国した人々の指導のもとに、高い精神性をもった仏教文化が花開いた。この文化を、聖武天皇のころの年号をとって天平文化とよぶ。
天平文化を代表する建築には、東大寺
唐招提寺などがある。また、東大寺の大仏は銅でつくられた世界最大の仏像である。
東大寺の正倉院には、聖武天皇の
身の回りのが多数おさめられて今に伝わっている。その中には、や中央アジア西アジアとの結びつきを示す国際色豊かな工芸品多い。

「愛用品」を「身の回りの品々」に、「中国」を「唐」にしたくらいで、完全なパクリです。次を見てみましょう。
○扶桑社 平成18年度版 p82~83 室町の文化
室町時代には、幕府が京都に置かれたこともあって、公家と武家の文化がとけ合った、簡素で深みのある文化が生まれた。…3代将軍足利義満が京都の北山に建てた金閣は、…義満の保護を受けた観阿弥と世阿弥の父子は、平安時代から民間の娯楽として親しまれた猿楽、田楽を、能楽として大成した。能や狂言は、武家や庶民のあいだに浸透していった。義満のころの文化を北山文化とよぶ。
8代将軍義政は、東山に銀閣を建てて、風雅な生活を送った。この時期の、わび・さびとよばれる落ち着いた雰囲気をもった文化を、東山文化とよぶ。…禅宗寺院では枯山水とよばれる石を用いた庭園がつくられた。…
戦乱をのがれた公家や僧によって、地方に文化が広められたのもこの時代の特色である。雪舟のいた大内氏の山口など、各地の城下町が栄え、下野(栃木県)の足利学校は学問の中心となった。各地の寺院では、武家や庶民の子どもの教育も始まった。
…味噌やしょう油の使用、村祭りや盆踊りといった年中行事なども、このころ始まったものである。

○自由社 平成24年度版 p100~101 室町文化
室町時代には、京都に幕府が置かれたため、武家の文化公家の文化を吸収し、新しい文化が生まれた。3代将軍足利義満が京都の北山に建てた金閣は、義満の保護を受けた観阿弥と世阿弥の父子は、平安時代から娯楽として親しまれた猿楽や田楽を、能として大成した。能や狂言は、各地の寺社で演じられ、武家だけでなく庶民にも親しまれるようになった。義満のころの文化を北山文化とよぶ。
8代将軍足利義政は、応仁の乱をよそに、東山に銀閣を建てて風雅な生活を送った。義政は、身分にとらわれず技芸に優れた者を集め、のちの「わび・さび」に通じる簡素で落ち着きのある文化を育てた。これを東山文化とよぶ。…禅宗寺院では枯山水とよばれる石を用いた庭園がつくられた。
戦乱をのがれた公家や僧によって、地方に文化が広められたのもこの時代の特色である。雪舟のいた大内氏の山口など、各地の城下町が栄え、上杉氏が保護した足利学校(栃木県)は学問の中心となった。各地の寺院では、武家や庶民の子供の教育始まり、文字を知る人々が増えていった。
味噌やしょう油の使用、村祭りや盆踊りといった年中行事など、このころ始まったものである。

歴史教科書ですからある程度、単語は共通しますが、「戦乱をのがれた公家や僧によって、地方に文化が広められたのもこの時代の特色である。雪舟のいた大内氏の山口など、各地の城下町が栄え」…これを、たまたま似てしまったと言い訳できるでしょうか。子供でも分かる同一文章です。「幕府が」と「京都に」を入れ替えても駄目です。次を見てみましょう。
○扶桑社 平成18年度版 p122~123 化政文化
浮世絵では、錦絵とよばれる多色刷りの版画がくふうされ、豊かな表現が可能になった。喜多川歌麿は美人画に筆をふるい、東洲斎写楽は、活動期間は短かったが、人物の性格や表情をとらえた役者絵の傑作を世に送り出した。
その後、葛飾北斎が出て、奇抜な構図と華麗な色彩を用いた風景画で名をはせた。北斎の「富嶽三十六景」を見ると、西洋絵画の遠近法や陰影のつけ方を完全に消化したうえで、独自の空間表現を行っていることがわかる。歌川(安藤)広重は北斎の影響を受けながら、「東海道五十三次」などの情緒あふれる風景画をえがいた。これらの浮世絵は、19世紀後半、西洋にもちこまれて、西洋近代絵画の形成に大きな影響をあたえた。
浮世絵が江戸の町人に人気を博した一方で、武士や教養のある町人のあいだでは、池大雅や浦上玉堂らのえがいた、文人画とよばれる水墨画が愛好された。

○自由社 平成24年度版 p141 化政文化
浮世絵、錦絵とよばれる多色刷り版画って黄金時代をむかえ、表現豊かに世相を映した。喜多川歌麿は美人画に筆をふるい、東斎写楽は、短活動期間役者絵の傑作をえがいた。その後、葛飾北斎が出て、奇抜な構図と華麗な色彩を用いた風景画をえがき、「富嶽三十六景」などの傑作を残した。北斎の影響を受け歌川広重は、「東海道五十三次」や「名所江戸百景」など情緒あふれる風景画をえがいた。これらの浮世絵は、19世紀後半、フランスの画家たちに愛され、西洋近代絵画の形成に大きな影響をあたえた。
浮世絵
は庶民に人気があったが、武士や教養のある町人の間では、池大雅や与謝蕪村、浦上玉堂らのえがいた文人画とよばれる水墨画が愛好された。

冒頭に紹介した、東洲斎写楽が「東州斎写楽」になっているのはコピペミスと思われます。索引は正しく東洲斎写楽となっています。「美人画に筆をふるい」「奇抜な構図と華麗な色彩を用いた」「西洋近代絵画の形成に大きな影響をあたえた」などを書き直していれば少しは印象は違っていたでしょうに…。最後はこれです。
○扶桑社 平成18年度版 p174~175 明治文化の花開く
…大学では、何よりも西洋の学問を理想として、それを消化することに力が注がれた。…
日清戦争の前後には、人間の自由な感情を重視するロマン主義がおこり、島崎藤村、与謝野晶子らが活躍した。日露戦争のころには、人生や社会の現実をありのままにえがいた自然主義文学がさかんになり、田山花袋らが注目された。
また森鷗外は、ヨーロッパ文学を紹介し、晩年には歴史小説を書いた。夏目漱石は『吾輩は猫である』『こころ』などを書いて、日本の近代文学の隆盛に大きな役割を果たした。…
美術では、文明開化のころ、日本の古い美術や仏像は価値のないものとする欧米崇拝の風潮が強まった。しかし、日本美術のすばらしさに打たれた東京大学の外国人教師フェノロサが、岡倉天心とともに、伝統芸術の保存と復興に努めたため、その価値が再評価された。天心らが進めた絵画運動のもとで、狩野芳崖らは新しい日本画のあり方を模索した。
洋画では、高橋由一や浅井忠らが、写実的な油絵をえがこうとした。フランスで絵画を学んで帰国した黒田清輝は、明るい光に満ちた作品をえがいた。…
音楽では、洋楽の輸入によって、西洋歌謡をもとにした唱歌が小学校教育に取り入れられ、国民のあいだで親しまれるようになった。とくに、滝廉太郎は、「荒城の月」や「花」などを作曲して日本人の心をとらえた。

○自由社 平成24年度版 p199 近代文化の形成
大学では、西洋の学問を理想として、それを学ぶことに力が注がれた。
日清戦争の前後には、自由な感情を表現するロマン主義文学がおこり、小説の樋ロー葉、短歌の与謝野晶子ら女性が活躍した。日露戦争のころには、人生の現実をありのままにえが自然主義文学がさかんになる一方、森鷗外夏目漱石は、流行にとらわれない優れた小説をき、日本の近代文学の確立に大きな役割を果たした。
美術
では、文明開化のころ、日本の美術価値を低く見、西洋崇拝の風潮がまった。
しかし、日本美術のすばらしさに
感動しアメリカ人教師フェノロサ、岡倉天心とともに、伝統術の保存と復興につとめた狩野芳崖や高村光雲は、絵師や仏師としての伝統の技をもとに、新しい日本画や彫刻探求した。そのいっぽうで西洋に学んだ新しい美術も生まれ、フランスに留学した黒田清輝は、明るい色彩の油絵をかいた。
音楽でも、西洋歌謡をもとにした唱歌が学校の音楽教育に取り入れられ、国民の間で愛唱されるようになった。特に、滝廉太郎は「荒城の月」や「花」を作曲して日本人の心をとらえた。

「打たれた」を「感動した」にしてみたものの、手抜きの盗用になっています。
 
これらの盗作行為は誰が行ったのでしょうか。自由社が文部科学省に提出した著作編修関係者名簿によると、文化史の執筆者は浦和実業学園中学校教諭の斎藤武夫(自由主義史観研究会副代表)となっています。

もちろん代表執筆者の藤岡信勝も責任者であり、最終責任は株式会社自由社(加瀬英明社長)にあります。
 
私たちはこれを指摘することで「どっちもどっち」と言っているのではありません。自由社は文化史の盗用がバレたからといって、交通事故の過失相殺みたいなことを考えないでください。あなた方が悪いのです。
 
自由社は平成22年度版で
 1.東京書籍の年表(日本史部分)をそっくり盗用←クリック
 2.扶桑社の図版や地図、表などを盗用←クリック
 3.扶桑社の索引を盗用(文部科学省から指摘される)←クリック
 
という行為を行った上に、平成24年度版で扶桑社の文化史の単元を盗用し、それを隠し、まさに「盗人猛々しく」扶桑社の教科書を継承している育鵬社の教科書は扶桑社の教科書を盗作している―というわけの分からないデタラメ宣伝を行い、本まで出版したのです。これは育鵬社に対する業務妨害、信用毀損行為です。
 
ところで、「新しい歴史教科書をつくる会」は育鵬社、日本教育再生機構、教科書改善の会に「盗作問題」を追及する文書を送り付け、再生機構や改善の会は「文通」に付き合っていますが、これは大変おかしなことです。「つくる会」も、再生機構も、改善の会も、教科書の著作権者ではありません。再生機構や改善の会が相手にするから「つくる会」は八木秀次理事長の辞任要求を行うまでにつけ上がっているのです。
 
「盗作の被害者」だと主張する西尾幹二、藤岡信勝、高森明勅はなぜ裁判所に提訴しないのでしょうか。まず第一に自由社側の盗作行為を認識しているからでしょう。そのほかに、育鵬社の執筆者に渡部昇一氏や渡辺利夫氏ら大物がいるから怖いというのもあるでしょう。その人たちを外して提訴すると裁判官から「なぜ外したのか」と聞かれて答えられない。そこで「悪いのは八木だ。あなたは被害者だ」と懸命に執筆者の分断工作を行ってきましたが、全く効果はありませんでした。だから提訴せずに「新しい歴史教科書をつくる会」の名前で宣伝戦を続けているのです。今後提訴するとしたら、育鵬社の採択を妨害するための「自爆テロ」でしょう。
 
西尾幹二、藤岡信勝、高森明勅は文句があるなら個別に育鵬社と全執筆者に申し入れるべきです。「新しい歴史教科書をつくる会」には何の法的権限もありません。再生機構や改善の会は「つくる会」を相手にする必要はありません。育鵬社は「つくる会」にではなく、西尾幹二、藤岡信勝、高森明勅に対し個別に「盗作は行っていない。交渉には応じない」と通告すべきです。
 
そして、育鵬社は業務妨害、信用毀損の被害に対して、扶桑社と田中英道氏は著作権法違反の被害に対して、法的手段をとってください。「文通」は終わりにすべきです。話し合う余地はありません。
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★田中真紀子と赤旗と世界日報に泣きついた「つくる会」首脳

扶桑社の教科書を継承している育鵬社の教科書は扶桑社の教科書を盗作している―というわけの分からないデタラメ宣伝を書いた「新しい歴史教科書をつくる会」編著『歴史教科書盗作事件の真実』(自由社)を関係者からいち早く入手して18日付「★自由社による歴史教科書盗作事件の真実」で紹介しました。
  
翌19日、「新しい歴史教科書をつくる会」は文部科学省で田中真紀子文科相宛に「調査報告」を提出し、省内で記者会見しました。
  
田中真紀子というのは、教科書改善に取り組む人なら誰でも知っている通り、扶桑社の教科書が最初に検定に合格した平成13年、外相就任インタビューで「事実をねじ曲げている教科書」と言い放った女です。
  
その田中真紀子に「育鵬社をやっつけてください」と泣きつく「新しい歴史教科書をつくる会」首脳の姿は哀れとしか言いようがありません。
  
泣きついた文書で自由社社長の加瀬英明は「貴職におかれましては、所管事務に関するご精励に深甚なる敬意を表します」、自由社版歴史教科書代表執筆者の藤岡信勝は「貴職におかれましては、文部科学行政に対する専心とご尽力に心より敬意を表します」と持ち上げています(右の写真)。
  
本来なら辞任を求めるべき反日大臣に泣きついた後は、反日メディアに泣きつきます。
  
文部科学省での記者会見は産経新聞と朝日新聞がごく短く報じただけで、他社には無視されました。「新しい歴史教科書をつくる会」首脳は文科省の記者クラブに加盟していない政党機関紙や雑誌、ミニコミを対象に案内を送り、23日にもう一度記者会見を開きました。
  
会場のホテルグランドヒル市ケ谷3階「真珠の間」は112人収容できるのですが、やってきたのはなんと…
  
「しんぶん赤旗」「週刊金曜日」「世界日報」…でした。
  
翌24日のしんぶん赤旗と世界日報に会見の内容が報じられました。

  
しんぶん赤旗(日本共産党中央委員会)や週刊金曜日に記者会見の案内を送っている時点で、「新しい歴史教科書をつくる会」首脳が正気でないことが分かります。
  
反日宗教・世界基督教統一神霊協会(統一教会)の日刊紙である世界日報の報道は悪質で、「盗作問題」を既定事実として見出しにしています。写真には世界日報の大型論壇「ビューポイント」の執筆メンバーである「新しい歴史教科書をつくる会」会長、杉原誠四郎(本名・平田誠四郎)と「つくる会」理事の小山常実が写っています。
  
杉原誠四郎は今月9日付の世界日報(右の写真)で、特定の国に対する敵対教育を国連で禁止せよと書いています。
  
国連に教育内容を判断させれば、わが国は中共や韓国、北朝鮮から「敵対教育を行っている」とイチャモンを付けられ、国連で「敵対教育国家」と認定され、育鵬社の教科書は発行禁止になるでしょう。
  
杉原誠四郎は挙句の果てに「日本がブラジルやインドと一緒になって、さらにはアメリカとも一緒になって、現在の国際連合から脱退し、新しい国際連合を作ることである」と書いています。
  
the United Nations(連合国)である国連から、アメリカが日本と一緒に脱退してくれるわけがありません。
  
本当にこの人たちは正気ではありません。
  
※「育鵬社による盗作」はデタラメ 関連記事
 ★自由社の「盗作」とつくる会の「倒錯」
 ★自由社による盗作の恥ずかしい証拠
 ★訴えても負けるから育鵬社の採択妨害を行う「つくる会」
 ★自由社による歴史教科書盗作事件の真実

※つくる会と統一教会 関連記事
 ★統一教会は公安警察の監視対象
 ★「国際謀略」妄想に基づく言いがかり訴訟…代理人は福本修也弁護士
 ★扶桑社を訴えた提訴の代理人も福本修也弁護士
 ★杉原誠四郎「つくる会」新会長は世界日報執筆メンバー
 ★世界日報が育鵬社を「極右教科書」、大東亜戦争を「侵略戦争」と非難
 ★つくる会会長「韓国併合は暴挙」―杉原誠四郎の歴史観〈3〉
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★自由社による歴史教科書盗作事件の真実

北朝鮮のような瀬戸際外交を続けてきた「新しい歴史教科書をつくる会」首脳がついに暴発しました。扶桑社の教科書を継承している育鵬社の教科書は扶桑社の教科書を盗作している―というわけの分からないデタラメ宣伝を本にしたのです。発行元はもちろん自由社です。
 
 
 
育鵬社による盗作」という事実は全くありません。実際は逆さまです。
 

「新しい歴史教科書をつくる会」の自由社版教科書は自虐教科書(東京書籍)の年表をそっくり盗用し、扶桑社の教科書から図版や地図、表などを盗用し、さらには人名索引と事項索引まで盗用し、文部科学省から「索引にあるけど本文にない言葉がいっぱいあるよ」と指摘されているのです。
 
扶桑社の教科書を継承している育鵬社の教科書は扶桑社の教科書を盗作している―というわけの分からないデタラメ宣伝は、原爆の加害を相殺しようと虚構の「南京大虐殺」を言い出した東京裁判と同じ構図です。違っているのは、連合国は勝者ですが、「つくる会」は敗者だという点です。敗者が一人で東京裁判を開いているのです。
 
あるいは、こういう例えもできるでしょう。育鵬社が採択で躍進したとたんに「あの教科書は俺のものだ」と言い出したやり口は、尖閣諸島周辺に資源があると分かって領有権を主張し出した中共や台湾と同じです。支那の監視船が海上保安庁の巡視船に向かって「ここは中国の領海です。出ていきなさい」と言っている光景とそっくりです。
 
詳しくは下記記事をご覧ください。
 ★自由社の「盗作」とつくる会の「倒錯」
 ★自由社による盗作の恥ずかしい証拠
 
全国の善良な「新しい歴史教科書をつくる会」会員たちは「つくる会」首脳によるイチャモン闘争主義にあきれ返っています。もうすぐ崩壊が始まるでしょう。
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★また「お詫びと訂正」。自由社は発行続けるなら改訂すべし


上の写真は、この春から「新しい歴史教科書をつくる会」の自由社版公民教科書を使用している学校に送られた「お詫びと訂正」です。
 
p172の地図の左端の文字が切れていると、4月24日付の当ブログ←クリック が指摘したことを受けた措置です。
 
自由社版公民教科書を採択したのは、東京都立特別支援学校と私立の古川学園中(宮城県大崎市)、常総学院中(茨城県土浦市)、東京女子学園中(東京都港区)、開明中(大阪市城東区)で、総数は600冊余りです。
 
自由社がこういうことをするのは初めてではなく、平成22年度版の歴史教科書(自由社が初めて出した教科書)でも5ページの正誤表リーフレットを配っています→
写真の裏焼きが7枚もあったというのです(平成22年12月5日付の当ブログ←クリック で紹介)。
 
その後、この平成22年度版歴史教科書の年表は自虐教科書(東京書籍)から盗用していたことが分かりました。24年度版も同じ年表を使っていましたが、昨年5月26日付の当ブログ←クリック での指摘を受け、自由社は生徒に配る前に年表を差し替えました。
 
自由社から当ブログに感謝の言葉はなく、逆に当時の「新しい歴史教科書をつくる会」会長、藤岡信勝は「なぜ年表盗用をバラすのか」「これは中国共産党の謀略だ」という意味のことをわめき散らしました。
 
その後、「新しい歴史教科書をつくる会」側は、自分たちの教科書の質の低さを棚に上げて、扶桑社の教科書を継承している育鵬社の教科書は扶桑社の教科書を盗作している―というわけの分からない宣伝を続けています。「つくる会」の一部幹部・会員が採択惨敗から1年間やってきたことは誹謗中傷など後ろ向きのことばかりです。
 
そうした中、7月28日付朝日新聞に次のような記事が載りました。
「教科書出版社に訂正勧告を」 神奈川県教委、文科省に
神奈川県教委は27日、文部科学省に対し、2009年版の教科書の不正確な記載内容などについて、出版社に訂正の勧告をするよう要請したと発表した。同省によると、地方自治体からのこうした要請は異例という。
県教委は、横浜市の市民団体から「自由社版の歴史教科書は、11年の新版で修正された部分が複数あるのに、09年版を使用している学校に周知されていない」などと要望を受けて議論。県教育委員から「古い記述で学習し、生徒に不利益が出ている」といった意見が出たため、要請に踏み切った。09年版の自由社の歴史教科書は、横浜市の一部で、今の中学2、3年が使っている。(後略)

この記事を理解するのは少し説明が必要です。
横浜市教委は平成21年、中学校歴史教科書として市内18区中8区で自由社、7区で帝国書院、3区で東京書籍を採択し、22年度から使用されました。昨年は市内全域で育鵬社を採択し、この春から使われています。しかし一度に切り替わるわけではないのです。学習指導要領の改訂で今年度から、中学校の歴史は1年生から3年生の1学期にかけて学ぶことになりました。1年生のときに配られた教科書を3年生まで使うのです。
文部科学省の「学習指導要領改訂のポイント」に分かりやすく色を付けてみました。

 
横浜市の市立中では今年度、1年生は育鵬社の歴史教科書で、2、3年生は1年生のときに配られた自由社などの歴史教科書で学んでいるのです。来年度の3年生まで自由社などの歴史教科書が残ります。ところが、欠陥だらけの自由社は修正せずに放置しているので、神奈川県教委が文科省に対して「自由社に訂正させろ」と要請したというわけです。
 
自由社はいつまで学校現場に迷惑をかけるつもりでしょうか、
 
当ブログは、反日・自虐で欠陥も多い自由社版教科書の消滅を願っていますが、どうしても次回検定に挑戦したいというなら、歴史も公民も全面的に改訂することをアドバイスします。扶桑社から盗用している図版や地図、表なども替えてもらわなければなりません。そして育鵬社と切磋琢磨するレベルまで上がってきてほしいと思います
 
しかしながら、6月3日に開かれた「新しい歴史教科書をつくる会」東京支部総会で退任挨拶した島崎隆支部長(自由社取締役)は次のように述べています。
次回の検定では南京問題以外の部分は前回のままで、南京事件はなかったとする教科書を世に問うこととし、その為には検定不合格も辞さずとする会員の強い支援の下で申請するべきではないでしょうか。不合格の時には裁判所の判断を仰ぐ覚悟でやりませんか。

「藤岡信勝先生は家永三郎のようなヒーローになってください」という意味ですが、この原理主義は非常に危険です。あれだけの欠陥教科書を、南京以外は一字一句直さなくていいとは、たいした自信です。
 
扶桑社の教科書を改訂したときのような「リライト論争」が起きるのかどうか、冷ややかに見守りたいと思います。
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★自由社版教科書に女系天皇論を潜り込ませた高森明勅

「新しい歴史教科書をつくる会」会員の中にはさまざまな不満が募っています。「なぜ育鵬社を訴えないのか」という間違った不満もありますが、次のような正しい不満もあります。
 
 なぜ女系天皇容認の高森明勅を副会長に(そもそも理事に)しているのか!
 
全くもっともです。「学者としてはとてつもなく低レベルであるがため、すべての大学が門前払いにした高森明勅は、何をもって生計をたてているのか、まったくわからない。“雑文業者”で職業不詳である」(中川八洋『小林よしのり「新天皇論」の禍毒』)と言われる彼は、妻の父が大東塾の大幹部(故・神屋二郎氏)で、自らの父も大東塾関係者であるという一点で保守の世界に置いてもらっているだけの男です。「『現住所』が民族系で、『思想本籍』が共産主義」(中川八洋『女性天皇は皇室廃絶』)だそうです。
 
それを「新しい歴史教科書をつくる会」は副会長なんかにするから本人は勘違いするのです。
 
さて、「新しい歴史教科書をつくる会」の自由社版歴史教科書p43には「神々の系図」が載っています→
 
自由社が文部科学省に提出した書類によると、自由社版歴史教科書の古代部分の「資筆者」(原文のまま)は高森明勅です。

 
この「神々の系図」は宮崎県や宮崎市の観光協会のパンフレット(右の写真)を盗用しているのですが、今はそれはおいておきます。
 
問題は高森明勅がなぜこれを載せたかったかです。高森は小林よしのりらとともに “皇室の祖先は女神である天照大神なんだから、皇統は女系継承でいいんだ” と言っています。この「系図」を見れば神代では天照大神―(アメノオシホミミの命)―邇邇芸命と女系継承して神武天皇につながっていることになっていますから、教科書に忍び込ませたのでしょう。
 
天照大神を持ち出した高森明勅らの女系天皇論に対して新田均氏は “アメノオシホミミの命は天照大神の実子ではなくスサノオの命の子であり、天照大神が養子にしたのだ” “だからアメノオシホミミの命はスサノオの命を父とする男系だ” “そのことは高森明勅自身が著書『はじめて読む「日本の神話」』に書いている” と明解に反論しています(新田均のコラムブログ←クリック)。
 
しかし、当ブログは新田均氏の生真面目な反論の仕方に必ずしも賛同しません。日本人は神棚に神宮大麻をお祀りし、天照大神を皇祖神として敬っていますが、天照大神を「女系天皇」と結びつけて考えることなどありません。だから高森明勅は「外国人」(中川八洋『皇統断絶』)とか「いったい何人(なにじん)であろう」(中川八洋『女性天皇は皇室廃絶』)と揶揄されるのです。神様は男女関係がなくても子供をつくれるのですから、人間の血統をあてはめる必要はありません。あくまで初代天皇は神武天皇であり、皇統は一貫して男系で継承されてきました。説明はそれで十分です。高森明勅に言うべきことはただ一つ。
 
 黙れ!高森明勅。
 
教科書に女系天皇論を潜り込ませるなど、もってのほかです。
 
一方で育鵬社の歴史教科書は「なでしこ日本史」というコラムで推古天皇を取り上げ、次のように書いています。
敏達天皇が病死し、その後、弟の崇峻天皇も殺され、皇位が空く事態となったため、有力豪族らの求めに応じて即位したのです。この皇女が日本最初の女帝・推古天皇でした。
推古天皇は、聡明な甥の聖徳太子を摂政に任じて国政をゆだね、多くの改革を行い、舒明天皇が即位するまでの36年間、中継ぎ役の女帝として、その大任を果たしました。
 
この部分の執筆者は渡部昇一先生です。女性天皇(もちろん男系)が本命である男系の男子が成長するまでの中継ぎ役であることを唯一明記している教科書が育鵬社の歴史教科書なのです。
 
最後に一言。
 
 チョロチョロするな!高森明勅。
 

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