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★統一教会は公安警察の監視対象


「治安フォーラム」(立花書房)という月刊誌の8月号に小谷浩孝さん(ペンネーム)という人が書いた「反社会的活動を続ける統一教会の実像」という画期的な記事が載っています。なぜ画期的かという説明は後回しにします。
 
▼統一教会は保守派・民族派の敵
 
最近、「新しい歴史教科書をつくる会」と世界基督教統一神霊協会(統一教会、統一協会)の接点が目立つのが心配です。ネットで拾ったものだけでもこういうものがあります。
 
・藤岡信勝会長と西尾幹二元会長が扶桑社に送り付けた通知書や、藤岡信勝会長が
 八木秀次さんを訴えた訴訟の代理人である福本修也氏らが統一教会の顧問弁護士
 である
・藤岡信勝会長が昨年12月27日付「世界日報」に寄稿
・藤岡信勝会長が4月7、8日付「世界日報」の座談会に登場
・藤岡信勝会長が代表を務める「自由主義史観研究会」が7月26日に開いた全国大会
 で「世界日報」の鴨野守編集委員が講演
・杉原誠四郎副会長と小山常実理事が「世界日報」の「ビューポイント」(産経新聞の「正
 論」に相当する欄)の執筆メンバーである
 
以前も書きましたが、統一教会広報局長や「世界日報」編集局長を務めた副島嘉和さんが「文藝春秋」昭和59年7月号で、日本の統一教会には会長が天皇陛下の身代わりになって文鮮明に拝礼する秘密儀式があると暴露しました。統一教会の教典「原理講論」には、韓民族は選民であり、日本は中国とともにサタン側の国家であると明記されていますが、布教に都合が悪いので日本語版からは削除されているそうです。統一教会=勝共連合とは、天皇陛下より文鮮明を上位に置く韓国(北朝鮮を含む)至上主義の反日勢力であり、保守派、民族派の敵なのです。
 
現在の「新しい歴史教科書をつくる会」首脳は、「昭和天皇に戦争責任あり」と公言する石原萠記氏が社長を務める自由社を教科書発行元に選ぶなど「反共」と「保守」を同一視しているようですが、統一教会は「反共」すら怪しい組織です。朝鮮半島北部出身である文鮮明が1991年に北朝鮮を電撃訪問し金日成と会談して以降、統一教会が北朝鮮と密接な関係にあることはよく知られている話です。
 
▼公安警察官向け雑誌の画期的記事
 
さて「治安フォーラム」8月号「反社会的活動を続ける統一教会の実像」という記事がなぜ画期的かということに話を戻します。立花書房という出版社は警察官向けの本を出している専門出版社で、「治安フォーラム」は警察関係者がペンネームで書いている公安警察官向けの雑誌なのです。この雑誌が統一教会をここまで批判したのは初めてです。
 
この記事はまず、今年2月に警視庁公安部がボランティア団体を名乗った統一教会のダミー組織「SHINZEN」を家宅捜索し、3月に会員の男を住居侵入容疑で書類送検した事件に触れて「警視庁公安部が統一教会の捜査に乗り出したことは、筆者にとって非常に興味深いところである」と述べています(第三者のように書いていますが、この筆者は警視庁公安部か警察庁警備局の関係者と思われます)。
 
日本の統一教会の会長は現在、徳野英治という人ですが、記事によると「実は、全国祝福家庭総連合会総会長(会としての実態はなく日本統一教会総責任者に与えられるポスト)任導淳氏が日本統一教会のNo1であり、教祖の右腕とも噂されている。また、各地区の会長には、韓国人会長が配置されているのが現状であり、韓国人信者が絶対的な影響力を及ぼしている組織なのである」とのことです。興味深い事実です。
 
合同結婚式の説明では「韓国人男性と結婚させられ、韓国人の妻として韓国内で生活している日本人女性信者が約6000人いるとみられている。その内、相当数が、夫の虐待や無理解、信仰と現実のギャップに苦しみつつ、お金がないため、日本に帰ることができないでいると言われている」などと日本人妻の悲惨な実態を指摘します。日本人妻だけでなく「統一教会では日本人女性宣教師数千人を世界100か国以上に派遣している」「日本人女性は、献身者として世界各国で組織拡大に利用されているのである」と述べます。
 
文鮮明は韓国に「平和統一家庭党」という政党を作って今年4月の国会議員選挙で全選挙区に候補者を立てましたが、全員落選しました。なんと「すでに、文鮮明氏から日本でも国政選挙に候補者を出すようにと指示が出ているとの話もあり、次期総選挙あたりでお目見えする可能性も十分にあるのである」とのことです。
 
日本での献金は「その資金の大半は韓国の文鮮明氏のところに送られていると言われている」そうです。献金をまかなうために「組織的な詐欺的商法」が行われているとして、次のように述べています。
 
「日本からの献金に対し文鮮明氏は、〝日本からの災いは、戦争中日本人が韓国で行った犯罪の霊が日本に漂ってきて起こしているものであり、それを慰めるためには献金しかなく、たかが50年から60年献金しただけではおさまらない〟、〝日本の復興は朝鮮戦争の特需によるもの。日本から莫大な献金を持ち出すことも、日本人会員が苦吟することも良心の呵責を感じない〟と語ったことが漏れ伝わっている。このような、教祖のもとに生まれたカルト団体に、いつまでも日本国民が騙されているわけにはいかないのである」
 
怒りのこもった文章です。
 
▼公安調査庁は「特異集団」と認定
 
実は統一教会に対しては、オウム真理教事件以降、公安調査庁が「特異集団」と名付けて監視対象としてきました。ネット上で公開されている公安調査庁の「内外情勢の回顧と展望」には「不透明な朝鮮半島情勢を背景に、『国内外の韓民族の和合と統一を図り、南北の平和統一に貢献する』として、我が国において、在日韓国・朝鮮人の糾合を目的とする新組織を設立し、これら在日関係者を取り込むことで勢力拡大を図る動きをみせた集団もあった」(平成17年版)、「『朝鮮半島の統一』を標榜して、我が国で在日韓国・朝鮮人を糾合する新組織への結集を目指し、これら在日関係者を韓国の大会に参加させるなどして、在日組織との間で軋れきを生じさせるといった動きを示す集団もあった」(平成18年版)という記述があります、この「集団」は統一教会で「新組織」はその傘下の「平和統一連合」です。
 
「治安フォーラム」の記事は平成10年9月22日の参議院法務委員会での豊嶋秀直公安調査庁長官の答弁について言及しています。この答弁は「公安調査庁といたしましては、統一教会が種々社会的な問題を引き起こしている団体であるということは十分承知しておりまして、統一教会側によると公称の会員は47万を超えているというふうに発表されておりますが、実質的には5万人ぐらいではないかという見方もあるようです。そういうことで、大いなる関心を持って統一教会という団体の動向については広く情報を集めております」というものです。
 
▼警察当局は本気だ
 
記事は「今後、警察の公安部門が統一教会に、睨みを利かせることになれば、統一教会の違法行為に対し大きな抑止力となることは間違いない」と述べています。公安調査庁だけでなく、警察も統一教会をちゃんと監視するぞということです。
 
そして、警視庁公安部が「統一教会とSHINZENは緊密な関係にある」と公表していることについて「いずれにしても筆者の認識では、統一教会に関する事件で警察当局、それも公安部門が両者の関係を〝緊密な関係〟と言及したことは初めてであり、画期的なことであることに間違いはない。今後、更なる捜査へのステップも期待できよう」と述べて、こう結んでいます。
 
「これまで本号に記した多額の献金等が霊感商法をはじめとする手段で集められ、外国へ送金されていることが立証されることになれば、日本の国益を損ねる大事件であることは、言うまでもない。これまで単発的な事件でしか扱われてこなかった統一教会関連企業による違法行為が一掃されるためには、何としても悪の根を絶つことが求められている。警察当局には、これらの捜査に多くの国民が期待していることをメッセージとして送りたい」
 
統一教会は国益を損ねているという認識です。この記事だけではなく「編集後記」にもこんな記述があります。
 
「親切そうな表情を浮かべ、さも人助けのように近付きながら、言葉巧みに人の弱みにつけ込み多額の献金等をさせる。『先祖が地獄で苦しんでいる』などと約4年間で2億円以上の献金をさせた統一教会。そこまで仕向ける卑劣極まりないやり口は絶対に許せません。安らぎを得たい、苦しみから解放されたい、との素直な思いを商売のタネにする宗教団体には、当局の厳しい取組みを期待します」
 
警察当局は統一教会について、詐欺事件などを担当する刑事部や悪質商法を担当する生活安全部が単発的に捜査するのではなく、「公共の安全と秩序の維持」(警察法第2条)という観点から公安部門(警視庁公安部と道府県警警備部)が本格的に監視対象にしている。「治安フォーラム」からはそういうメッセージが読み取れます。
 
                                             (写真も含め転載・盗用ご自由に)
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★藤岡信勝さんの上司は「つくる会」ではなくフジサンケイ教科書に執筆協力


日本教育再生機構の広報誌「教育再生」の平成20年葉月号が届きました。「新しい歴史教科書をつくる会」会長、藤岡信勝さん(拓殖大学教授)の上司である渡辺利夫・拓殖大学学長(日本教育再生機構代表委員、教科書改善の会世話人)と八木秀次先生(日本教育再生機構理事長)の対談が載っています。その中で育鵬社(フジサンケイグループ)・教科書改善の会の中学歴史教科書の執筆に渡辺学長が協力することが明らかにされています。藤岡さんの上司は部下の教科書ではなく、育鵬社(フジサンケイグループ)・教科書改善の会の教科書を作るのですね。
 
対談の中で渡辺先生は、東大などの大学教授に浸透するマルクス主義の話をされています。拓殖大学も例外ではないのでしょう。それに対し八木先生は「『保守の顔をした左派の先生』については、私と中西輝政先生との共著『保守はいま何をすべきか―日本国家を回復するために』(PHP研究所)で中西先生と意見が一致したのですが、例えば近現代史の極めて論争的な問題にマニアックに取り組むだけで、日本の歴史の豊かさだとか、深み、全体像を知らないというのでは、保守とはいえないと思います」と応じています。
 
その1つ前の号である「教育再生」平成20年水無月号には元文化庁長官の三浦朱門先生(日本教育再生機構代表委員、教科書改善の会世話人)筑波大学名誉教授の村上和雄先生(日本教育再生機構代表委員、教科書改善の会世話人)が「生命」について語り合っています。この対談の内容が育鵬社(フジサンケイグループ)・教科書改善の会の歴史、公民、道徳教科書に反映されるそうです。
 
同じ号では前東京都東村山市教育委員長で元全国中学校社会科教育研究会会長の高山昌之先生元東京都国立市教育長の石井昌浩先生(日本教育再生機構副理事長)が対談しています。全国中学校社会科教育研究会というのは全国の中学校の社会科の先生の集まりだそうです。聞き手の八木秀次先生によると「高山先生は中学校の社会科の授業法についての著書も多く、全国中学校社会科教育研究会の会長も務められた社会科教育のプロで、教育委員として教科書採択の実態も見てこられました。教科書づくりにもぜひアドバイスいただきたいと思います」と述べています。教育現場の実力者が育鵬社(フジサンケイグループ)・教科書改善の会の教科書執筆に助言してくれるのはとても心強いですね。
 
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