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★デタラメ「盗作訴訟」で藤岡信勝全面敗訴 その真相を整理

フジサンケイグループ扶桑社の教科書を継承しているフジサンケイグループ育鵬社の教科書は扶桑社の教科書を盗作している―というわけの分からないデタラメ宣伝を法廷に持ち込むため「新しい歴史教科書をつくる会」理事、藤岡信勝が育鵬社などを訴えた裁判で、東京地裁はきのう、藤岡信勝全面敗訴の判決を言い渡しました。(産経新聞記事←クリック 参照)
 
判決の言う通り「育鵬社による盗作」という事実は全くありません。実際は逆さまです。扶桑社、育鵬社と「新しい歴史教科書をつくる会」の自由社版の中学校歴史教科書の系統図を掲げます。

あらためて整理します。
 
扶桑社から絶縁された「新しい歴史教科書をつくる会」は自由社を発行元として平成22年度版(20年度検定、21年度採択)中学校歴史教科書を作るにあたって、次のことを企てました。
1.扶桑社の18年度版教科書の本文や図版、地図、表など大部分を盗用
レイアウトがどれだけ似ているかはこのブログ←クリック が取り上げています。
2.扶桑社の18年度版教科書を自虐的に改悪
大部分を盗用しつつ、あちこちを自虐的に改悪しました(この連載←クリック 参照)。
3.扶桑社の18年度版教科書の索引を盗用
自虐的に改悪したときに、阿倍仲麻呂、岡倉天心、菅原道真、乃木希典といった重要人物の名前や悪党、足利学校などの重要事項を削ったのですが、索引には載っていました。つまり、索引をそっくり盗用しながら、該当ページと照合しなかったのです。呆れてものが言えません。これは、さすがに検定のときに教科書調査官から指摘されました(詳しくはこの記事←クリック 参照)。
4.自虐教科書(東京書籍)から年表を盗用
有名な「年表盗用事件」です。東京書籍の年表(日本史部分)をそっくり盗用したのですが、誰も気付かず、検定をパスし、2年間学校現場で使われ、市販本「日本人の歴史教科書」は今も販売が続いています。そして次の平成22年度検定もパスしてしまいました。当ブログが気付いたのは2度目の検定が終わっていた23年5月でした(そのときの指摘はこの記事←クリック 参照)。「新しい歴史教科書をつくる会」はきのう付で発表した「本訴訟に至る経過」と題する文章で、「使用開始までに年表を新たに作り直すことで、実害を与えずに解決した」と悪質な嘘を広めていますが、作り直したのは24年度版で、上述の通り、最初に年表を盗用した22年度版は既に2年間学校現場で使われ、市販本「日本人の歴史教科書」は今も回収されていません。東京書籍に実害を与えています。
5.文化史の単元や一部コラムは一から執筆
扶桑社の教科書を盗作しまくった自由社版教科書ですが、田中英道氏が執筆した文化史の単元は松本謙一という人が一から書きました。
 
続いて現行版です。自由社が現行の平成24年度版(22年度検定、23年度採択)を作るにあたってやったことは、大きく分けて次の2つです。
1.22年度版を基本的に踏襲
東京書籍から盗用した年表もそのままでしたが、上述の通り、当ブログが指摘したため差し替えました。
2.扶桑社の18年度版教科書から文化史部分を盗用
文化史を執筆した松本謙一を仲間割れで追放したため、斎藤武夫(自由主義史観研究会副代表)が担当したのですが、斎藤武夫は扶桑社の18年度版教科書をほとんど盗作したのです。この盗作教科書は検定をパスし、わずかとはいえ現在、学校現場で使われています(詳しくはこの記事←クリック 参照)。
 
「新しい歴史教科書をつくる会」と自由社は自分たちの盗作を隠し、まさに「盗人猛々しく」、扶桑社の教科書を継承している育鵬社の教科書は扶桑社の教科書を盗作している―というわけの分からないデタラメ宣伝を行い、「歴史教科書盗作事件の真実」という本まで出版しました。この本は訂正も謝罪も絶版も回収もされていません。
 
そしてデタラメ提訴による育鵬社に対する妨害活動です。「新しい歴史教科書をつくる会」の言い分では、「育鵬社による盗作」の被害者は①西尾幹二②高森明勅③坂本多加雄氏の遺族④藤岡信勝⑤平成22年度版自由社版教科書の発行元である自由社―だったはずですが、みんな勝ち目がないと分かっているので、提訴したのは育鵬社の妨害がしたい藤岡信勝だけでした。そして藤岡信勝は当然の全面敗訴となったのです。
 
来年は育鵬社など平成28年度版中学校教科書の検定結果の発表、そして採択という大事な年です。戦後70年であり、中韓の内政干渉が予想されます。「新しい歴史教科書をつくる会」は「不当判決だ」と左翼のようにわめき、藤岡信勝は控訴するそうですが、教科書正常化に取り組む国民にとって非常に迷惑な行為です。
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