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★東京書籍からの盗用という犯行(著作権法違反罪)を自供した自由社

追記: 警告。当ブログに対する八つ当たりは一切お断りします。
 
「新しい歴史教科書をつくる会」(藤岡信勝会長)の自由社版中学校歴史教科書が東京書籍の年表を盗用した問題で、われわれプロジェクトJの特別捜査本部は、自由社が横浜市金沢区内の市立中校長に送った謝罪文を入手しました。
 
その前に、自由社による年表盗用問題について簡単に整理しておきます。

 
・ 扶桑社から絶縁された「新しい歴史教科書をつくる会」は自由社を新たな発行元に選び、平成20年春に文部科学省に検定申請しましたが、このときに東京書籍の平成14度版(14~17年度使用)教科書に掲載されている年表から「日本のおもなできごと」を丸ごと盗用しました。
・ 文部科学省は気付かず、自由社版教科書は翌21年春に検定合格。自由社は同年5月、市販本『日本人の歴史教科書』を発売しました。この市販本は今も一部書店の店頭にあります。
・ 同年夏、横浜市の18区中8区の市立中や東京都内などの一部私立中が自由社版を採択。翌22年春から今年度まで使用されています(供給本『新編 新しい歴史教科書』)。
・ 自由社は22年春に24年度版を検定申請しましたが、このときも盗用した年表をそのまま使っています(「1997 アイヌ文化振興法制定」の後の新しい出来事も補っていません)。
・ 文部科学省はまたも気付かず、今年春に検定に合格。自由社は『市販本 新しい歴史教科書』を発売。採択手続きのための見本本『新しい歴史教科書』を全国の教育委員会などに送りました。
5月26日に当ブログが盗用をスクープ。6月14日に朝日新聞が報道しました。
・ 自由社の加瀬英明社長、榎本司郎教科書編集室長、藤岡信勝代表執筆者が東京都北区の東京書籍に謝罪に出向きましたが、上記4種類の盗用教科書の回収措置はとっていません。
 
横浜市立中の校長に送られた謝罪文は上記4種類の盗用教科書のうち、2番目の平成22度版供給本『新編 新しい歴史教科書』に関するお詫びです。全文は次の通りです。
 
『新編 新しい歴史教科書』の年表に関するお詫び

謹啓
ご健勝のこととお慶び申し上げます。
さて、6月14日付けの朝日新聞が<「つくる会」歴史教科書/他社の年表と酷似>という見出しの記事を社会面に掲載しました。
確認しましたところ、ご採用賜りました『新編 新しい歴史教科書』の年表の日本史部分が、株式会社東京書籍発行の平成14年度使用版『新しい社会 歴史』の年表の、ほぼ引き写しであることが判明いたしました。
これは、編集著作権を侵害する行為であり、東京書籍様には大変申し訳なく、先日弊社社長が同社を訪問陳謝しております。
当時の作成担当者が2年前に退社しているため、なぜこのようなことになったのかその経過を確かめることができない状況にあります。
その後、文部科学省のご指導も受け、教科書協会にもご意見をうかがって、現在『新編 新しい歴史教科書』を使用されている教育委員会、公立学校並びに私立学校につきまして、お詫びと経過説明をさせていただく次第です。
この対応につきましては、東京書籍様にもご了解いただきました。
年表自体には誤りはございませんので、生徒様の学習上の支障はないかと存じます。
なお、現在採択事務が各地で進行中の『新しい歴史教科書』見本本につきましては、可及的速やかに作り直した年表を文科省に訂正申請いたします。
ご迷惑をおかけしましたことにつきまして、心よりお詫び申し上げます。不手際を猛省いたしております。
気を引き締め、さらに充実した教科書製作に全力で邁進していく所存でございます。今後ともご指導、ご鞭撻のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。
敬具
平成23年7月
株式会社 自由社 教科書編集室長
榎本司郎

「年表自体には誤りはございませんので、生徒様の学習上の支障はないかと存じます」…盗んだ物だけど、品質はいいから使っても大丈夫だと思うよとは、どういう神経でしょうか? 普通は「回収させてください。代金はお返しします」ではないですか?
 
市販本は売り続ける。供給本は謝って済ませようとする。見本本は「後で直すから、この問題を理由に不採択にしないで」と開き直る。普通の企業なら、社長が記者会見して、進退問題が追及される問題ではないですか? それに「生徒様」って、自由社は「子ども中心」「子どもの目線」路線なんですかね。
 
この謝罪文で自由社は「編集著作権を侵害する行為」と著作権法違反を認めています。著作権法違反は罰則規定があり、犯罪行為です。罰則は重く、10年以下の懲役または1000万円以下の罰金に処せられます(懲役と罰金が併科されることもあります)。法人は3億円以下の罰金に処せられます。
 
親告罪なので、被害者の東京書籍が告訴しなければ処罰できません(だから、めったに謝らない藤岡信勝氏が一生懸命謝罪しているのでしょう)。ただ、第三者の告発や捜査当局の判断で捜査が行われ、被害者に告訴を促すこともあり得ます。もちろん、刑事ではなく、東京書籍が民事訴訟を起こすことも十分考えられます。
 
著作権侵害に関与した人たち及び法人としての自由社にとって深刻な事態になっているのに、「後で直すから」と採択を目指すとは、法治国家を甘く見ているのではないでしょうか。少なくとも教育関係者の心証は非常に悪いと思います。
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