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★高森明勅「安倍首相の一刻も早い退陣を切に祈る」

「一般社団法人新しい歴史教科書をつくる会」理事の高森明勅による安倍晋三退陣祈願が「つくる会」の善良な一般会員の怒りを呼んでいます。
 
高森明勅は小林よしのりが主宰する「ゴー宣道場」というサイトで昨年12月27日、次のように書きました。
2012/12/27 安倍首相の一刻も早い退陣を切に祈る by:高森

第2次安倍内閣が発足した。
その前に、女性宮家創設の白紙撤回が報じられた。
思わず我が目を疑った。
皇室を潰したいのか。
側室なき状況下で男系絶対に固執すれば、
皇室の存続そのものが行き詰まることは、
火を見るより明らかではないか。
陛下のご憂念が分からないのか。
?と。
もしこの方針が維持されるのであれば、
安倍内閣が1日長く続けば、
それだけ皇室存続の危機が深くなる、
と断じざるを得ない。
第2次安倍内閣の発足にあたり、
一刻も早い安倍首相の退陣を切に祈る。

女系「天皇」容認・推進論者の高森明勅が「新しい歴史教科書をつくる会」の役員を務めていることは「つくる会」の善良な一般会員の間で「高森問題」と呼ばれてきました。例えば群馬県支部の会員たちは「高森問題」に決着をつけない本部に嫌気をさしてしまいました。
 
当ブログでも「高森問題」を取り上げたことがあります。
 ★自由社版教科書に女系天皇論を潜り込ませた高森明勅
 
神職の資格を持つ高森明勅にとって「祈る」という行為は特別な意味を持っています。「安倍首相の一刻も早い退陣を切に祈る」。では、誰が首相になってほしいのでしょうか。
 
そういえば「新しい歴史教科書をつくる会」の元会長、西尾幹二は第1次安倍内閣のときに産経新聞「正論」欄(平成19年4月27日付)で、加藤紘一に首相になってほしいと次のように書きました。
月刊誌「WiLL」編集部の人に2カ月ほど前、私は加藤紘一氏か山崎拓氏か、せめて福田康夫氏かが内閣総理大臣だったらよかったのに、と言ったら「先生冗談でしょ」と相手にされなかった。今までの私の考え方からすればあり得ない話と思われたからだが、私は本気だった。

加藤紘一さん落選して残念でしたね。西尾幹二先生。
 
「一般社団法人新しい歴史教科書をつくる会」の代表理事、杉原誠四郎(本名・平田誠四郎)は『民主党は今こそ存在感を示す時』という本を書いているくらいですから、民主党の政権奪還を願っているのでしょうか。
 
日本教育再生機構が安倍政権を支える一方、「一般社団法人新しい歴史教科書をつくる会」の理事は女系「天皇」実現を推進し、安倍政権に弓を引いています。善良な一般会員の皆さんはどこまでついていくのでしょうか。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
「新しい歴史教科書をつくる会」で何かが起きているようです。
 ★自分たちの盗作を隠している自由社=「つくる会」
 ★藤岡信勝はもう「つくる会」理事ではない
引き続き情報をお待ちしています。project-justice@mail.goo.ne.jp
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★藤岡信勝はもう「つくる会」理事ではない

(追記あり)
「新しい歴史教科書をつくる会」という組織は、どうしていつも大事な情報を会員に公表しないのでしょうか。
 
11日に下記の内容が「新しい歴史教科書をつくる会」のホームページ、FAX通信、メールマガジンで発表されました。
新しい歴史教科書をつくる会、一般社団法人に
平成25年1月4日に登記申請、無事完了
活動内容・趣旨などについては、任意団体時のものを継承


新しい歴史教科書をつくる会は、昨年から進めてきた一般社団法人化の作業について、1月4日に登記申請を行い、この度、無事登記が完了しました。よって「つくる会」は1月4日より、「一般社団法人 新しい歴史教科書をつくる会」として活動を続けてまいります。
なお、その活動内容や設立の趣旨については、任意団体時のものをそのまま引継ぎますので、会員及び関係者の皆様におかれましては、今後とも変わらずのご支援をお願い申上げます。

「新しい歴史教科書をつくる会」は任意団体ではなくなり、一般社団法人になったという告知です。一般社団法人とは平成20年の法改正でできた法人で、それまでの社団法人と違って主務官庁から認可を受ける必要はなく、登記申請のみで設立することができます。2人いれば作ることができ、資本金は必要ありません。
 
告知には「活動内容や設立の趣旨については、任意団体時のものをそのまま引継ぎます」とあります。確かに登記簿に書いてある「目的」は任意団体のときの会則にあった「目的」「事業」とほぼ同じです。
  
ところが大事なことを隠しています。「新しい歴史教科書をつくる会」は任意団体から一般社団法人に移行したときに、役員人事を変更しているのです。これが「一般社団法人新しい歴史教科書をつくる会」の登記簿(本日取得)です。

 
この登記簿によると、設立時役員は次の通りです。
 
代表理事 平田誠四郎(杉原誠四郎の本名)
理事 高池勝彦   理事 福地惇   理事 岡野俊昭   理事 高森明勅
監事 駒田強    監事 保科直美

 
業務上の重要事項を社員総会を開催することなく決定できるのは理事の5人です(監事には理事会での議決権はありません)。
 
扶桑社の教科書を継承している育鵬社の教科書は扶桑社の教科書を盗作している―というわけの分からないデタラメ宣伝を続けてきた藤岡信勝、小山常実や石原隆夫、富岡幸一郎、豊島典雄、諸橋茂一、吉永潤…らは「一般社団法人新しい歴史教科書をつくる会」の設立時理事ではないのです。理事会を設置する一般社団法人は理事は3人以上と定められていますが、上限はありません。なのに、藤岡信勝らは設立時理事に選ばれなかったのです。
 
任意団体の「新しい歴史教科書をつくる会」は消滅して「一般社団法人新しい歴史教科書をつくる会」に移行したのですから、藤岡信勝らは「俺は任意団体としてのつくる会の理事だ」と名乗ることはできません。
 
4日以降は「一般社団法人新しい歴史教科書をつくる会」です。任意団体の「新しい歴史教科書をつくる会」を名乗って何かを交渉している組織があるとすれば偽物です。「一般社団法人新しい歴史教科書をつくる会」の理事ではないのに任意団体の「新しい歴史教科書をつくる会」幹部を装って、約束事を持ちかけている人物がいるとすれば肩書詐称です。
 
オレオレ詐欺に気を付けましょう。おかしいと思ったら「あなたは一般社団法人新しい歴史教科書をつくる会の理事ですか?」と尋ねましょう。
 
それにしても、「新しい歴史教科書をつくる会」そして自由社で何が起きているのでしょうか。
 
【追記】この記事にあわてた「新しい歴史教科書をつくる会」はホームページに「2月8日追記」として、藤岡信勝らを一般社団法人の理事に選任するという議事録を掲載しました。
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7日付の★自分たちの盗作を隠している自由社=「つくる会」←クリックは引き続き大反響です。情報をお待ちしています。project-justice@mail.goo.ne.jp
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★教育再生実行会議を中韓の外圧から守ろう

日本教育再生機構の八木秀次理事長が安倍晋三政権の教育再生実行会議の委員に決まったことについて、11日の韓国各紙(電子版)は一斉に非難する記事を掲載しました。八木氏と曽野綾子さんの顔写真を載せている新聞もあります。

 
各紙の日本語訳は次の通りです。
京郷新聞
日本の首相直属の教育政策機構に右翼多数内定

日本の安倍晋三首相が力点を置いている教育問題を扱う首相直属機構に右翼たちが多数布陣したことが分かった。
11日の朝日新聞によると、安倍政権が最近内定した「教育再生実行会議」委員15人に日本教育再生機構理事長である八木秀次高崎経済大教授と曽野綾子元日本財団会長らが含まれた。
八木教授は改憲に賛成し、皇室の女性王族創設に反対する保守性向の法学者で、扶桑社系列の教科書を作る主流派主導権争いを繰り広げ、日本教育再生機構という団体を設立して育鵬社で教科書を出版した。安倍首相の「改憲・教育問題ブレーン」であることから、今後、教育再生実行会議を事実上主導するものと予想される。
作家の曽野綾子氏は第二次世界大戦当時、日本軍が沖縄住民に自殺を強要したというのは事実歪曲だという主張などをしてきた保守論客である。河野達信氏は日本教職員組合(日教組)に対抗する保守性向教職員団体、全日本教職員連盟を率いている。委員長には鎌田薫早稲田大総長を内定した。
安倍内閣は15日、教育再生実行会議を正式に設置し、今月末最初の会議を開く予定だ。会議では、自民党が公約してきたいじめ対策、教育委員会改革、学制改革などのほか教科書検定問題なども扱う予定で、教育分野の右傾化を主導する可能性が高い。自民党は昨年12月の総選挙公約で教科書検定制度を根本的に改革し、歴史の記述で近隣諸国に配慮する「近隣諸国条項」も変更することにした。
一方、安倍首相は11日、東京新聞とのインタビューで、植民地支配と侵略の歴史について謝罪した「村山談話」に代わって新しい談話を第二次世界大戦終戦70周年である2015年に発表すると明らかにした。安倍首相は村山談話と関連して「21世紀を迎え、2年後には戦後70年の足跡とこれから歩むべき道を含む談話を発表しなければならない」と述べた。

朝鮮日報
日本、首相直属の教育会議に「侵略美化」主導者たち内定
  
安倍晋三首相が首相直属の教育再生実行会議委員に、日本の侵略戦争美化の教科書普及を主導してきた八木秀次高崎経済大教授など極右を多数内定したと11日、朝日新聞が報道した。(中略)
八木教授は2006年に日本教育再生機構を作って新しい歪曲教科書を普及している。教育再生機構が執筆した育鵬社の歴史・公民教科書は「韓国が独島を不法占拠した」と主張、日本の韓国侵略を正当化している。 彼はY染色体は男だけにつながるので、女性は天皇になれないという論理で、女性の王位継承に反対する「天皇主義者」としても有名だ。(後略)

韓国日報
日本、教育直属機構にも右翼前面に配置
 
安倍晋三首相が教育担当直属機構に右翼性向の人物を大挙布陣させた。独島の領有権を主張、過去の歴史を否定するなど、保守右翼的な観点に基づく新しい教科書検定基準を推進する可能性が高く、波紋が予想される。(中略)
八木教授は、安倍首相の改憲と教育の問題を担当するブレーンとして、事実上この会議を主導すると予想される。(中略)彼はテレビ討論で「他の国の歴史教科書の記述が自分たちの意図とは違うと修正を要求することは内政干渉だ」と話した。

世界日報(韓国の世界日報です)
首相直属の「教育再生会議」に右翼性向の人士多く布陣
 
(前略)11日の朝日新聞によると、安倍政権は最近、日本教育再生機構理事長である八木秀次高崎経済大教授をはじめとする右翼性向の人士を含む教育再生実行会議15人の委員を内定した。 委員長には鎌田薫早稲田大総長を内定した。
最も問題視される人士は、安倍首相の「改憲・教育問題ブレーン」である八木教授。彼は改憲に賛成する極右性向法学者で、退行的な歴史認識を強調。扶桑社系列の教科書を作る主流派主導権争いを繰り広げ、日本教育再生機構という団体を設立した。
曽野綾子元日本財団会長も右翼の論客であり、河野達信はやはり日本教育再生機構の友好団体として右傾化傾向の教職員団体、全日本教職員連盟を率いる人物だ。予備校代表の佐々木喜一らも極右である下村博文文部科学相に近い。(後略)

第1次安倍内閣の教育再生会議と違って、今回は教科書検定制度も議論するわけですから、韓国や中国の内政干渉も予想されます。国民全体が教育再生実行会議を外圧から守らなければなりません。
 
「新しい歴史教科書をつくる会」に残っている善良な一般会員の皆さんも、展望のない運動ではなく、教育再生実行会議と日本教育再生機構を支える側にまわってください。
 
「新しい歴史教科書をつくる会」と韓国の関係についてあらためて触れておくと、自由社の創業者、石原萠記はわが国固有の領土である竹島(島根県隠岐の島町)を「独島」「石ころ」(『戦後日本知識人の発言軌跡』p305)と書くほどの親韓派です。
 ★「つくる会」と「自由社・石原萠記」と「ソ連」と「中国」と「社会党右派」と「創価学会」←クリック
 
「新しい歴史教科書をつくる会」会長の杉原誠四郎(本名・平田誠四郎)は韓国併合を暴挙と非難し、『日本の道徳教育は韓国に学べ』という本を出しています。
 ★つくる会会長「韓国併合は暴挙」―杉原誠四郎の歴史観〈3〉←クリック
 
こちらもご覧ください。
 ★月刊「自由」、慰安婦強制連行説を主張←クリック
 ★加瀬英明氏と「韓国人元ホステス」報道←クリック
 ★自由社役員「慰安婦は強制連行された」←クリック
 ★安重根を取り上げ志士と称える自由社版教科書←クリック
 ★秀吉の朝鮮出兵を「侵略」と書く自由社版教科書←クリック
 ★あくまで「安重根は韓国独立の志士」の自由社版教科書←クリック
 ★菅談話と自由社版教科書の記述は同じじゃないか←クリック
 ★平成13年夏…金鍾泌と「西尾つくる会」が残した禍根←クリック
 ★自由社の両社長(石原萠記、加瀬英明)こそ中共の手先←クリック
 
今こそ保守の大同団結が必要です。「新しい歴史教科書をつくる会」の善良な一般会員の皆さん、一緒に日本を守りましょう。ただし、正統保守に対する誹謗中傷を続けてきた「つくる会」首脳と一部会員は受け入れません。近付かないでください。

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7日付の★自分たちの盗作を隠している自由社=「つくる会」←クリックはものすごい反響です。その中からメールを一通紹介します。
「自分たちが盗作しているのに育鵬社や日本教育再生機構、教科書改善の会を非難してきた自由社=新しい歴史教科書をつくる会は法的、道義的に許されません。もし『話し合い』をしたいなら、『歴史教科書盗作事件の真実』という本を回収、絶版にし、新聞に謝罪広告を掲載すべきです。それが『話し合い』をするかどうかのスタートラインではないでしょうか」
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★八木秀次氏が教育再生実行会議委員に就任

報道によりますと、日本教育再生機構の八木秀次理事長が安倍晋三政権の教育再生実行会議の委員に決まりました。
再生機構と関係の深い人では、曽野綾子さん(作家)、加戸守行氏(前愛媛県知事、元文部省官房長)、河野達信氏(全日本教職員連盟委員長)らが委員になりました。
 
【11日追記】報道によりますと、日本教育再生機構の高橋史朗理事が政府の男女共同参画会議の議員に就任します。
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★自分たちの盗作を隠している自由社=「つくる会」

当ブログは「新しい歴史教科書をつくる会」主導の自由社版中学校歴史・公民教科書(平成24年度版)の欠陥について20回にわたって連載しました(★南京事件への疑問を削除した自由社版教科書-記述検証〈1〉←クリックなど)。
 
もうないだろうと思っていたら、先日、近畿地方の中学校の先生から「また見つかりました」と連絡がありました。
 
自由社版歴史教科書141ページで東洲斎写楽が「東斎写楽」になっています
 
この教科書の誤植や間違いについては、もはや言葉は見つかりませんが、この「東州斎写楽」の前後をあらためて読んでみて恐るべき事実に気付きました。「東州斎写楽」の誤植以外はほとんど扶桑社の教科書(平成18年度版)の丸写しなのです。他の文化史の単元でも非常に悪質な盗用が確認されました。
 
その自由社=「新しい歴史教科書をつくる会」は、一昨年の教科書採択で自分たちが惨敗し教科書改善の会(屋山太郎代表世話人)のメンバーが執筆した育鵬社の教科書が大躍進すると、扶桑社の教科書を継承している育鵬社の教科書は扶桑社の教科書を盗作している―というわけの分からないデタラメ宣伝を始め、「しんぶん赤旗」や「週刊金曜日」を呼んで記者会見し、反日文部科学相・田中真紀子に泣き付き、議員会館を回って国会議員に吹き込み、本まで出版して育鵬社や日本教育再生機構、教科書改善の会を非難してきました。
 
その理屈は、扶桑社教科書は「新しい歴史教科書をつくる会」に残留した西尾幹二、藤岡信勝、高森明勅と教科書改善の会の田中英道氏、亡くなった坂本多加雄氏の主に5人が分担して執筆し、育鵬社は田中氏が執筆した文化史の単元以外は流用できない―というものです(育鵬社教科書は扶桑社教科書を継承していますが、著作権侵害はしていません)。
 
自由社は田中英道氏が執筆した文化史の単元は使えないとの認識で、最初に検定に合格した平成22年度版(20年度検定、21年度採択)では松本謙一という人に執筆させました。しかし仲間割れで松本氏を追放したため、24年度版(22年度検定、23年度採択)ではまた新たに書き直しました。
 
その書き直したはずの記述で田中英道氏執筆の文章を盗用しているのです。私たちプロジェクトJが差分表示ソフトを使って解析したところ、下記の結果が出ました。赤い字が扶桑社の記述と同じワードです。

○扶桑社 平成18年度版 p48~49 飛鳥・天平の文化 
奈良時代には、仏教は朝廷の保護を受けていっそう発展した。平城京には大きな寺院が建てられ、遣唐使を通じてもたらされた唐の文化の影響を取り入れながら、高い精神性をもった仏教文化が花開いた。この文化を、聖武天皇のころの年号をとって天平文化とよぶ。
天平文化を代表する建築には、東大寺の法華堂、唐招提寺などがある。…東大寺の正倉院には、聖武天皇の愛用品が多数納められて今に伝わっている。その中には、中国や西アジア、中央アジアなどとの結びつきを示す工芸品も多い。
…また、東大寺の大仏は銅でつくられた世界最大の仏像である。

○自由社 平成24年度版 p65 飛鳥・天平の文化
奈良時代になると、仏教は朝廷の保護のもとにいっそう発展した。平城京にはいくつもの寺院が建ち並び、渡来人の子孫や唐から帰国した人々の指導のもとに、高い精神性をもった仏教文化が花開いた。この文化を、聖武天皇のころの年号をとって天平文化とよぶ。
天平文化を代表する建築には、東大寺
唐招提寺などがある。また、東大寺の大仏は銅でつくられた世界最大の仏像である。
東大寺の正倉院には、聖武天皇の
身の回りのが多数おさめられて今に伝わっている。その中には、や中央アジア西アジアとの結びつきを示す国際色豊かな工芸品多い。

「愛用品」を「身の回りの品々」に、「中国」を「唐」にしたくらいで、完全なパクリです。次を見てみましょう。
○扶桑社 平成18年度版 p82~83 室町の文化
室町時代には、幕府が京都に置かれたこともあって、公家と武家の文化がとけ合った、簡素で深みのある文化が生まれた。…3代将軍足利義満が京都の北山に建てた金閣は、…義満の保護を受けた観阿弥と世阿弥の父子は、平安時代から民間の娯楽として親しまれた猿楽、田楽を、能楽として大成した。能や狂言は、武家や庶民のあいだに浸透していった。義満のころの文化を北山文化とよぶ。
8代将軍義政は、東山に銀閣を建てて、風雅な生活を送った。この時期の、わび・さびとよばれる落ち着いた雰囲気をもった文化を、東山文化とよぶ。…禅宗寺院では枯山水とよばれる石を用いた庭園がつくられた。…
戦乱をのがれた公家や僧によって、地方に文化が広められたのもこの時代の特色である。雪舟のいた大内氏の山口など、各地の城下町が栄え、下野(栃木県)の足利学校は学問の中心となった。各地の寺院では、武家や庶民の子どもの教育も始まった。
…味噌やしょう油の使用、村祭りや盆踊りといった年中行事なども、このころ始まったものである。

○自由社 平成24年度版 p100~101 室町文化
室町時代には、京都に幕府が置かれたため、武家の文化公家の文化を吸収し、新しい文化が生まれた。3代将軍足利義満が京都の北山に建てた金閣は、義満の保護を受けた観阿弥と世阿弥の父子は、平安時代から娯楽として親しまれた猿楽や田楽を、能として大成した。能や狂言は、各地の寺社で演じられ、武家だけでなく庶民にも親しまれるようになった。義満のころの文化を北山文化とよぶ。
8代将軍足利義政は、応仁の乱をよそに、東山に銀閣を建てて風雅な生活を送った。義政は、身分にとらわれず技芸に優れた者を集め、のちの「わび・さび」に通じる簡素で落ち着きのある文化を育てた。これを東山文化とよぶ。…禅宗寺院では枯山水とよばれる石を用いた庭園がつくられた。
戦乱をのがれた公家や僧によって、地方に文化が広められたのもこの時代の特色である。雪舟のいた大内氏の山口など、各地の城下町が栄え、上杉氏が保護した足利学校(栃木県)は学問の中心となった。各地の寺院では、武家や庶民の子供の教育始まり、文字を知る人々が増えていった。
味噌やしょう油の使用、村祭りや盆踊りといった年中行事など、このころ始まったものである。

歴史教科書ですからある程度、単語は共通しますが、「戦乱をのがれた公家や僧によって、地方に文化が広められたのもこの時代の特色である。雪舟のいた大内氏の山口など、各地の城下町が栄え」…これを、たまたま似てしまったと言い訳できるでしょうか。子供でも分かる同一文章です。「幕府が」と「京都に」を入れ替えても駄目です。次を見てみましょう。
○扶桑社 平成18年度版 p122~123 化政文化
浮世絵では、錦絵とよばれる多色刷りの版画がくふうされ、豊かな表現が可能になった。喜多川歌麿は美人画に筆をふるい、東洲斎写楽は、活動期間は短かったが、人物の性格や表情をとらえた役者絵の傑作を世に送り出した。
その後、葛飾北斎が出て、奇抜な構図と華麗な色彩を用いた風景画で名をはせた。北斎の「富嶽三十六景」を見ると、西洋絵画の遠近法や陰影のつけ方を完全に消化したうえで、独自の空間表現を行っていることがわかる。歌川(安藤)広重は北斎の影響を受けながら、「東海道五十三次」などの情緒あふれる風景画をえがいた。これらの浮世絵は、19世紀後半、西洋にもちこまれて、西洋近代絵画の形成に大きな影響をあたえた。
浮世絵が江戸の町人に人気を博した一方で、武士や教養のある町人のあいだでは、池大雅や浦上玉堂らのえがいた、文人画とよばれる水墨画が愛好された。

○自由社 平成24年度版 p141 化政文化
浮世絵、錦絵とよばれる多色刷り版画って黄金時代をむかえ、表現豊かに世相を映した。喜多川歌麿は美人画に筆をふるい、東斎写楽は、短活動期間役者絵の傑作をえがいた。その後、葛飾北斎が出て、奇抜な構図と華麗な色彩を用いた風景画をえがき、「富嶽三十六景」などの傑作を残した。北斎の影響を受け歌川広重は、「東海道五十三次」や「名所江戸百景」など情緒あふれる風景画をえがいた。これらの浮世絵は、19世紀後半、フランスの画家たちに愛され、西洋近代絵画の形成に大きな影響をあたえた。
浮世絵
は庶民に人気があったが、武士や教養のある町人の間では、池大雅や与謝蕪村、浦上玉堂らのえがいた文人画とよばれる水墨画が愛好された。

冒頭に紹介した、東洲斎写楽が「東州斎写楽」になっているのはコピペミスと思われます。索引は正しく東洲斎写楽となっています。「美人画に筆をふるい」「奇抜な構図と華麗な色彩を用いた」「西洋近代絵画の形成に大きな影響をあたえた」などを書き直していれば少しは印象は違っていたでしょうに…。最後はこれです。
○扶桑社 平成18年度版 p174~175 明治文化の花開く
…大学では、何よりも西洋の学問を理想として、それを消化することに力が注がれた。…
日清戦争の前後には、人間の自由な感情を重視するロマン主義がおこり、島崎藤村、与謝野晶子らが活躍した。日露戦争のころには、人生や社会の現実をありのままにえがいた自然主義文学がさかんになり、田山花袋らが注目された。
また森鷗外は、ヨーロッパ文学を紹介し、晩年には歴史小説を書いた。夏目漱石は『吾輩は猫である』『こころ』などを書いて、日本の近代文学の隆盛に大きな役割を果たした。…
美術では、文明開化のころ、日本の古い美術や仏像は価値のないものとする欧米崇拝の風潮が強まった。しかし、日本美術のすばらしさに打たれた東京大学の外国人教師フェノロサが、岡倉天心とともに、伝統芸術の保存と復興に努めたため、その価値が再評価された。天心らが進めた絵画運動のもとで、狩野芳崖らは新しい日本画のあり方を模索した。
洋画では、高橋由一や浅井忠らが、写実的な油絵をえがこうとした。フランスで絵画を学んで帰国した黒田清輝は、明るい光に満ちた作品をえがいた。…
音楽では、洋楽の輸入によって、西洋歌謡をもとにした唱歌が小学校教育に取り入れられ、国民のあいだで親しまれるようになった。とくに、滝廉太郎は、「荒城の月」や「花」などを作曲して日本人の心をとらえた。

○自由社 平成24年度版 p199 近代文化の形成
大学では、西洋の学問を理想として、それを学ぶことに力が注がれた。
日清戦争の前後には、自由な感情を表現するロマン主義文学がおこり、小説の樋ロー葉、短歌の与謝野晶子ら女性が活躍した。日露戦争のころには、人生の現実をありのままにえが自然主義文学がさかんになる一方、森鷗外夏目漱石は、流行にとらわれない優れた小説をき、日本の近代文学の確立に大きな役割を果たした。
美術
では、文明開化のころ、日本の美術価値を低く見、西洋崇拝の風潮がまった。
しかし、日本美術のすばらしさに
感動しアメリカ人教師フェノロサ、岡倉天心とともに、伝統術の保存と復興につとめた狩野芳崖や高村光雲は、絵師や仏師としての伝統の技をもとに、新しい日本画や彫刻探求した。そのいっぽうで西洋に学んだ新しい美術も生まれ、フランスに留学した黒田清輝は、明るい色彩の油絵をかいた。
音楽でも、西洋歌謡をもとにした唱歌が学校の音楽教育に取り入れられ、国民の間で愛唱されるようになった。特に、滝廉太郎は「荒城の月」や「花」を作曲して日本人の心をとらえた。

「打たれた」を「感動した」にしてみたものの、手抜きの盗用になっています。
 
これらの盗作行為は誰が行ったのでしょうか。自由社が文部科学省に提出した著作編修関係者名簿によると、文化史の執筆者は浦和実業学園中学校教諭の斎藤武夫(自由主義史観研究会副代表)となっています。

もちろん代表執筆者の藤岡信勝も責任者であり、最終責任は株式会社自由社(加瀬英明社長)にあります。
 
私たちはこれを指摘することで「どっちもどっち」と言っているのではありません。自由社は文化史の盗用がバレたからといって、交通事故の過失相殺みたいなことを考えないでください。あなた方が悪いのです。
 
自由社は平成22年度版で
 1.東京書籍の年表(日本史部分)をそっくり盗用←クリック
 2.扶桑社の図版や地図、表などを盗用←クリック
 3.扶桑社の索引を盗用(文部科学省から指摘される)←クリック
 
という行為を行った上に、平成24年度版で扶桑社の文化史の単元を盗用し、それを隠し、まさに「盗人猛々しく」扶桑社の教科書を継承している育鵬社の教科書は扶桑社の教科書を盗作している―というわけの分からないデタラメ宣伝を行い、本まで出版したのです。これは育鵬社に対する業務妨害、信用毀損行為です。
 
ところで、「新しい歴史教科書をつくる会」は育鵬社、日本教育再生機構、教科書改善の会に「盗作問題」を追及する文書を送り付け、再生機構や改善の会は「文通」に付き合っていますが、これは大変おかしなことです。「つくる会」も、再生機構も、改善の会も、教科書の著作権者ではありません。再生機構や改善の会が相手にするから「つくる会」は八木秀次理事長の辞任要求を行うまでにつけ上がっているのです。
 
「盗作の被害者」だと主張する西尾幹二、藤岡信勝、高森明勅はなぜ裁判所に提訴しないのでしょうか。まず第一に自由社側の盗作行為を認識しているからでしょう。そのほかに、育鵬社の執筆者に渡部昇一氏や渡辺利夫氏ら大物がいるから怖いというのもあるでしょう。その人たちを外して提訴すると裁判官から「なぜ外したのか」と聞かれて答えられない。そこで「悪いのは八木だ。あなたは被害者だ」と懸命に執筆者の分断工作を行ってきましたが、全く効果はありませんでした。だから提訴せずに「新しい歴史教科書をつくる会」の名前で宣伝戦を続けているのです。今後提訴するとしたら、育鵬社の採択を妨害するための「自爆テロ」でしょう。
 
西尾幹二、藤岡信勝、高森明勅は文句があるなら個別に育鵬社と全執筆者に申し入れるべきです。「新しい歴史教科書をつくる会」には何の法的権限もありません。再生機構や改善の会は「つくる会」を相手にする必要はありません。育鵬社は「つくる会」にではなく、西尾幹二、藤岡信勝、高森明勅に対し個別に「盗作は行っていない。交渉には応じない」と通告すべきです。
 
そして、育鵬社は業務妨害、信用毀損の被害に対して、扶桑社と田中英道氏は著作権法違反の被害に対して、法的手段をとってください。「文通」は終わりにすべきです。話し合う余地はありません。
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