秋田の湯田温泉に、薬湯ともいわれる良い温泉があると聞き、行ってみました。
周辺には 「大扇」という看板がいくつかあり迷いました。
どぶろく販売所だったり、本館だったり・・・
今回は、混浴の露天風呂がある「別館」へ。
旅館の玄関なのか小さめの出入口があり、どうやらそこがフロントのようです。
宿主さんは、気さくで親切な感じのよい方でした。
さて、浴場の表示を目安に、下へ下へおりていきます。
やがて女湯の暖簾を見つけ、右写真が脱衣所です。
女湯の暖簾をくぐらず暗い廊下を突き進むと・・・
混浴の露天風呂にたどり着きました。
つまり、露天風呂は女湯の脱衣所と暗い廊下の二方から入れるのです。
赤茶色の湯花が浴槽に満ちていました。
その日の露天風呂はぬるめで、いつまでも入っていられそうです。
無造作に源泉から引かれた黒いパイプが浴槽の中にのびていて、そのパイプが時々、ボコンボコンと音を立てるのが気になりますが、とても良い肌触りの温泉です。
川のせせらぎを聞き、川岸をかけ渡る新鮮な山の風を感じながらぼんやりと温泉に浸かると、気持ちがほどけてきます。
温泉の掃除の行き届かないところを見ないようにすれば、薬湯といわれた所以が実感できる、芯から温まる温泉です。
豪華さや行き届いた設備とは全く無縁な鄙びた温泉宿ですが、このお湯だけは正真正銘の源泉かけ流しの温泉です。
こんなお湯をしばし独り占めできるなんて、なんと贅沢なことでしょう!
女湯はそう広くはないのですが、湯けむりに包まれ新鮮な源泉かけ流しのお湯が流れていました。
浴槽は二つで、ひとつは温泉の電気風呂。
この電気風呂、はじめはぬる過ぎかと思うほどでしたが、ビリビリと心地よい刺激を感じているうち、体がポカポカ温まってきました。
とても良いお湯でした!
今回は立ち寄り湯でしたが、湯田温泉郷でいつかゆっくりはしご湯をしたいと思う私でした。
■大扇旅館 別館
岩手県和賀郡西和賀町湯川52-108-6
アルカリ泉 / ph8.5~9.0