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ぽっぽ

日々の俳句を綴っていきます、ぽっぽのページです。

踊の輪 踊る手のまま 抜け出でし

2010年08月26日 | Weblog
楽しいバス旅行に参加しました。

「ミシュラン三つ星認定の「瓢亭」での昼食と上田秋成展と細見美術館」というもので、クラブツーリズムの美術館散歩倶楽部交流会というコースがあり、いつもそれに参加している豊橋のTさんのお誘いでした。

場所が京都なので、この暑さの中大丈夫かと少し心配はありましたが、人気コースとあって44名の参加、わたしのような美術館めぐりの楽しみより贅沢な昼食につられて参加した人もきっといたはずです。

細見美術館は大阪で毛織物で財を成した実業家「細見亮市」と長男「實」の2代が収集した東洋古美術品の展示で、こじんまりした、しかし贅沢な美術館でした。伊藤若冲の見たこともない作品も多く、鶏の絵も新鮮でした。

そして今回一番のたのしみだった「瓢亭」は、南禅寺のすぐ傍にあり、さすが団体ですから別館でしたが、松花弁当はこの上もない贅沢なもので、瓢のかたちの枝豆のご飯、有名な半熟卵、そしてお吸い物の贅沢なお味、もう最高のものばかりで、先日雑誌「家庭画報」で見たものより良く、ちょっとお値段を見ると5千円とありました。
この暑い中、参加した甲斐があったと言うものでした。カメラを持ってこなかったのが悔やまれました。

そして京都国立博物館は「没後200年記念 上田秋成」を観ました。
小説家、俳人、歌人、国学者と幾つもの顔を持つ上田秋成の作品は、皆目を見張るものばかり、なかでも彼の「雨月物語」は映画の森 雅之と京 マチ子が思い出され、涼しくなったら、ゆっくりと原作を読んでみようと思います。

見学の後、時間が来るまでTちゃんと入った「冷やしぜんざい」も最高においしく、本当に今回のバスツアーは最高でした。

秋には滋賀県立近代美術館で、白州正子展と彼女の著書「かくれ里」に登場する管浦地区を訪ねる旅も計画されているようで、これはぜひ参加してみたいし、近代美術館で学芸員として活躍している「60才のラブレター」仲間Tさんにもあって来たいと思います。

球児らも みな黙祷す 終戦日

2010年08月15日 | Weblog
顔に湿疹ができ、もう四日になりますが中々よくなりません。
病院でもらっている薬の所為でしょうが、とにかく眠くて何もする気力がなく、まいっています。
娘夫婦もお盆前に顔を見せてくれたし、息子は忙しくてお盆返上で出勤しているらしく、このお盆は静かなので、本当に助かっています。
しかし、何もしたくない、何もいらないとは本当につまりません。
ただただ「かゆみ」と「だるさ」に耐えているわたしです。

蝉取りの たも新しき 転入生

2010年08月10日 | Weblog
先日面白い舞台をみました。

「珠響たまゆら」 愛知県芸術劇場大ホールで、ジャンルの違うアーティスト五組がそれぞれの演奏を競うと言うものですが、それも尺八の藤原道山、ピアノの稲本 響、ギターの村治佳織、永哲風雲の会、そして歌舞伎の市川亀治郎という若手のそうそうたるメンバーですが、さて和、洋入り混じって何が始まるのだろうと、興味しんしん!

「待ってました!」というのとは違う怖いもの見たさ的な気分でした。

先ず永哲風雲の会の大太鼓打ちから始まり、藤原道山の尺八(彼は山田洋治監督の「武士の一分」で音楽に参加していました)のすきとおった音色には、フルートのような錯覚をおこさせ、村治佳織のギター「禁じられた遊び」は映画の映像がみえるようでした。

そして一番楽しみにしていた今回のゲスト市川亀次郎の舞踊「獅子」は文句なく、あっという間の三時間でした。

和、洋という形にこだわらず、どんどんこんな新しい試みがされるのも楽しいし、ちょっと我々の世代、いえもっと若い人たちに気楽に音楽を楽しむきっかけになるかもしれません。
来年は三回目、さてどんなゲストをむかえるのでしょう。

古浴衣 糊のききたる 袖通す

2010年08月04日 | Weblog
暑い、暑い!今年の夏は特別に思えます。

昨日新車が来ました。三菱RVRです。
今までのと違って、車体も高く乗り降りがしやすいのと何しろ若い感じの車です。
 
今年結婚45年目で、かねてより 自分たちの金婚式の記念日は、二人の健康そして同居のおばあちゃんの歳を考えて、5年繰り上げてやろうと話していましたが、突然おばあちゃんが体調をこわし、入院と言うことになってしまい、しばらくはこの計画もおばあちゃんが快復するまでお預けになり、なんとなくその気になっていたので、さてどうするという話からこの車を買おうと決まりました。
私は正直、車には興味がありませんが、つれあいはちょっと買い換えようかなと言う気持ちにもなっていましたから、良かったと思います。

昨日、私は出かけていて帰ってみると、来ていました。渋いグレーでかっこいいのです。
しばらくは、おばあちゃんのお見舞いの行き帰りでしょうが、ひさしぶりの大きなお買い物に、心華やいだひとときでした。

明日は愛知まで、そっと孫の野球の練習をこの車に乗って、内緒で見てこようと話しています。

また一つ 指差す先に 蛍の火

2010年07月19日 | Weblog
梅雨が明けた途端のこの猛暑、本格的な夏はこれからと言うのに、本当に乗り越えられるのかと自信がありません。
17日はNPO俳句で、高田本山専修寺、寺内町吟行会に出席しましたが、梅雨明けした日で特別日差しは強く、また今年はじめて蝉の声も聞きました。
 
 初蝉や か弱き声で うまれけり
 
この日は3句投句なので、何とか思いつく言葉をむすびつけてさっさと投句を済ませました。
結果は三句とも特選に選ばれましたが、帰ってから読み直してみると恥ずかしいものばかりでした。

翌日18日は、朝5時起きをして、畑に出るつれあいに付き合って、私も草取りを手伝いました。
ミニトマト、ナスが随分取れたので、佐織町へ電話すると、今日は孫娘がバスケの引退試合だと聞き、ならば野菜を届け応援に行こうということになり、大急ぎでおばあちゃんのお見舞いをすませてから、愛知県T体育館へでかけましたが、冷房が入ってない上に、大勢の人の熱気とにぎやかな声援に、すっかり疲れてしまい、なんか脱水状態になってしまったような感じで、試合を最後まで見られないまま、二人で帰ってきました。

背番号4、体育館で一生懸命がんばっている孫は、いつのまにやら娘の背を追い越しており、相手方から3人にマークされくっつかれながら、ボールをもって突進している姿に熱いものを感じましたが、いまひとつ応援が最後までできなかった自分が悔やまれます。

今日もまた暑い一日でした。明日はもっと暑くなるということです。
だらだらしないで、頑張らないとと思ってはいるのですが、、、。

茶室より 白く見えたる 苔の花

2010年06月28日 | Weblog
高校の同窓会に行ってきました。昭和36年卒業なので「M高校三六会」(さぶろう会)と言います。

今回は、ふるさと松坂の「和田金」が会場だったので、食いしん坊の私としては、やはりひきつけられた感じでしたが、少し早めに親友のMちゃんと待ち合わせて、和田金のすぐ傍の喫茶店で、ゆっくりと時間までおしゃべりしてから会場に入りました。
参加73名、でも今回も3名の亡くなられた友への黙祷から始まりました。
毎回この時間があるのは寂しい限りです。

10組ありますが、わが6組は参加者は6名だけ、去年ご馳走になったH君が、朝収穫したというみずみずしい野菜を女姓群に持ってきてくれたりして、こんなところがとっても幼馴染っぽいところかな?

50年ぶりに会えた人が二人、仏壇やのEちゃんと秀才のTちゃん、すっかり変わっていて街で会っても絶対判らないほど、でも話していると顔の輪郭から昔の彼女たちがよみがえってくるから不思議です。
今まで2年おきの開催でしたが、来年は関西在住の同期生が、3年前から、三六会の間の年に、関西三六会を開いていたようで、来年は京都三大祭の一つである「葵祭」に集まろうと呼びかけがあったり、また中学時代の同窓会も一度やろうよと、いろいろ意見が出て、自分もできる限り参加しようと思います。

みんなみんなまだまだ若い、たわいない話に大笑いして、こんな時間もとっても楽しく大事に思えるようになって来ました。
不参加だったYちゃんたちに、ぜひ次回は会えるようにお便りしてみようと思います。

雨降って 真白ならざる 滝しぶき

2010年06月21日 | Weblog
おばあちゃんが入院してもうすぐ2ヶ月になろうとしています。

やはり今まで一緒だったおばあちゃんがいないと言うことは、なんとなくそれはそれで落ち着かなく、毎日病院へ顔を見せてからの一日なので、ちょっとしんどくはありますが、遅くまで起きていることが多くなった事など、少しづつつれあいとの生活も形が出来てきました。

昨日もつれあいが家にいる日なので、俳句吟行会「赤目四十八滝」に参加しました。
前日大雨で、行き先が滝とあって心配しましたが、曇り空ながら雨も降らず人数も20余人で、とっても楽しい会でした。また前日の雨で、滝の水かさもすごく迫力満点でした。

帰り赤目口よりY駅への到着時間をつれあいに電話しておきましたが、改札口まで迎えに来てくれ、「夕飯食べていこう」と常々私が行く「C寿司」へ行くことに、、、。

少し早い目でしたが、入れてもらい色々盛り合わせてもらって生ビール、冷酒、燗酒と私もすこしお相伴に預かり、おいしいお寿司に舌鼓をうちました。
昨夜は、サッカーの日本ブラジル戦で、「こんな日は暇なんですよ、、、」とご主人は話していたのに、あっという間に満席になってしまい私たちは福の神かな、お酒の所為もありおしゃべりがはずみ、聞けばカウンターの端に座っていた人が、先代のご主人で今夜は奥さんは同窓会ででかけているので、孫とここに遊びに来た由、娘婿に暖簾をゆずって9年絶ち一度もお寿司を握っていないとの事、そこでつれあいが「私に一つにぎってくれませんか」と声をかけると「やらしてくれますか?」と奥に引っ込んだと思うと、真っ白な割烹服にいきに鉢巻をして登場、「こはだを、、」とつれあい「では、うにを、、」「赤貝」とあちこちから注文が飛び「うれしいねぇ」とまだまだいまのご主人よりは気風もありお客と亭主が一体になる感じで、とってもいい雰囲気でした。聞けば大病をされたということ、そこをほっとやさしく受けてあげるつれあいに、私もうるっときたりしてお酒の所為でしょうが惚れ直したかな。

9年間こんな姿を見られなかった娘さんやお孫さんは、携帯でおじいちゃんの姿を撮っていました。
「あぁなんて幸せな日なんだろう、うれしいねぇ」としきりな先代にお別れして帰ってきました。

久しぶりに、とっても贅沢なお寿司をたべた気のする二人のデートでした。

花卯木 母に明日は 何話なそ

2010年05月30日 | Weblog
久しぶりに良い映画を観ました。

「春との旅」です。北海道から東北、宮城と一人の老人が孫娘を連れて、疎遠になっている親類縁者の元を訪ねる旅のお話なのですが、監督は国際映画祭で多くの受賞歴を持つ小林正広、そして主演は仲代達矢、孫娘には徳永エリ、この人はしりませんでした。
そして大滝秀治、菅井きん、小林薫、田中裕子、淡島千景、柄本 明、美穂 純といったそうそうたるメンバーが脇をかためます。
主演の仲代達矢が「いままで出演してきた150本ほどの作品の中で5本の指に入る作品」と書いていますが、本当に小津安二郎の「東京物語」を何故か思い出す、しみじみとした良い映画でした。
誰にも訪れる人生の転機を捉え、生きることのすばらしさ、人は寄り添って生きていくんだよと話しかけられたようで、本当に胸にしみました。

名古屋錦通「名演小劇場」でやっています。ぜひ! 電話052-931-1741
ちなみに、ここは地味ですがとっても良い映画が上映されます。

 柝のキザミ 心に残し 春は往く

2010年05月19日 | Weblog
歌舞伎座の閉場式から、早いもので明日で20日になる。

つれあいの退職で、ふるさとの三重に戻ってからは歌舞伎を見る機会もすっかり減ってしまい、もっぱらテレビで楽しむだけになってしまったが考えてみると、なんと東京での生活は特に文化は贅沢だったのだろう。

馬込に住んでいたので、銀座線で20分あっという間に東銀座に出ることができた。
そして歌舞伎も立ち見席は千円で見られるので、本当に良い演目がかかるとすぐでかけてみたものだ。
おのぼりさんまるだしで、海老蔵襲名の「にらみ」はなんと4回も通って笑われたりした。

テレビの話になるが、先日「勘三郎一家」の2時間番組の中で千秋楽の折、親子で鏡獅子を踊り終わって、緞帳がおりても拍手が鳴り止まず、孝太郎、七之助が「どうしよう」と困惑するなかで、勘三郎は少しも動揺せず、「気持ちでは、もうアンコールにこたえて出ておりました。しかしいつもの舞台とは違います。
歌舞伎をここまで支えてきた先人のためにも、私だけが、舞台にもう一度でるべきではないのです」
そう言いきったかれの姿に、「さすが中村屋」と叫びたい気がした。この世界には間違いなく上下関係、師弟関係が良い意味でまだ存在していること、とってもさわやかな千秋楽だったとおもう。

これをあの歌舞伎座で、じかに観る事ができたらもっともっと幸せでしょうが、3年先の新しい歌舞伎座に思いをつないで、しばらくはテレビと地方公演で楽しむことにします。

藤棚へ にわか作りの 喫茶室

2010年05月07日 | Weblog
昨日あんなに気持ちの良いお天気だったのに、朝起きると雨音がしている。
聞けば夜中の1時頃から降り出したそうだ。

昨夜は熟睡の私、投句は済んだし昨日は俳句仲間の仲良し3人がおばあちゃんのお見舞いの代わりに、私をお昼にご馳走してくれると言うので、いそいそと出かけた、、いそいそが高じて道の途中すってんころりん、両足と両手に擦り傷をお土産にして、会った途端案の定笑われた。個室を取ってもらっていて、ゆっくりたわいない話に、大いに笑いつかれも吹き飛ぶのが自分でもわかった。
やはり友人とこうしておしゃべりしているのが一番良い。食事の後自宅が近いので、無理やり三人を引っ張ってきて、またまた4時近くまで大笑いしながら、おしゃべりした。

先日お母さんを突然になくされたAさんもご一緒だったが、亡くなられた後、お母さんの「思い出」を一冊の本にまとめられ、表紙までお母さんのお着物を使って、和とじの本にまとめ、すてきな俳句も添えられて、またそんな彼女のお母さんだから、「押し絵」や「刺し子」「編み物」といっぱい作品を残して見えたのを、きれいに彼女は本に取り込み、もう一度ゆっくり見せてもらう約束をした。私がきれいな包装紙があると、絶対に便箋にしてしまうが、それは小田原の兄も一緒でなんでもない母の日常も、子供はいつの間にか身体に染み付いてしまうものらしい。
こんな作業を懸命にやっていたら、悲しみも遠のきすっきりしたとAさんよかった、よかった!

夕方、アルバイト先から帰ったつれあいが「もう夕飯できてる?まだなら外に食べに行かないか?」やったぁ
近くの魚食事処で、私も生ビールを少しもらってゆったりした時間が持てた。
おばあちゃんが入院中だからできる、ささやかな贅沢もあって最高な一日でした。

今日のタイトルの句は、これも先日ご近所の方がご自宅の藤棚に急きょ机とイスを持ち出してアフタヌーンティに誘ってくださったときの句です。お粗末!
みんな、みんな本当に感謝、感謝です。