ぽっぽ

日々の俳句を綴っていきます、ぽっぽのページです。

陽水に 聞き惚れひとり 秋灯下

2007年09月16日 | Weblog
このところの雨模様、もううんざり。
何故か気持ちまで晴れません。
一日何も予定のない一日となり、午前中は、ゆっくり、本を読むことにしました。かねてより読もうと思っていた、田辺聖子の「花衣ぬぐやまつわる、、、わが愛の杉田久女」です。読んでいくうち、今まで自分の中にある久女像が、すっかり変っていくのに、気がつきました。
作者が久女側にたっているか、また実際に足を運ばず「聞き書き風」に書かれているとまた、内容は変ってくる。そんなことを考えながら、少しは「俳句」が大好きな自分として、しっかり田辺聖子の解釈する「久女」をよんでみようと思います。
今までのと違い田辺聖子は間違いなく、自分の足でたどり5年の歳月を得て完成した作品であることもみのがせません。

午後は、スポーツセンターへでかけ器具トレーニングで、汗をながしました。
すっかり、あつかいも忘れてしまったマシンの中で、指導を受けながら、久しぶりに汗をながしました。
今、実際に運動といっては週1回のリズム体操のみ、こちらもすこしがんばってみようとおもいます。それにしても、最後に、ウオーキングを20分終え、見ると消費量はバナナ半本、お団子半本、(とほほ)同時に食いしん坊の口も、同時にチャックしないと、なんにもならないと痛感しました。
今日より、私の「読書の秋」「スポーツの秋」のはじまりはじまり!

年老いた 叔母が気になり 法師蝉

2007年09月12日 | Weblog
今日は、本当に驚きました。
先日駅前の書店で、なんとなく買ってしまった雑誌「NAGI凪」
ローカル誌ですが、表紙の装丁は勿論、特集の「古民家レストラン」と言うのにもちょっとひかれたからです。
買ったままになっていた、この雑誌をなんとなくパラパラとページを繰っていて、
「戦前のラベル、マッチが伝える三重名物」と言うページを開いてびっくりしました。
なつかしい我が家のラベルを見つけたのです。
「鈴の戸」ああなんてなつかしい。
おぼえています。繁盛していた頃は私はまだまだ小さく、どこまでが本当の記憶か判らなくなっていますが、兄から聞かされた華やかな、お店のお正月飾りや、松阪大火の折など、とにかく一番に、お得意さんに、お菓子を持参して「火事見舞い」に走り回った父の姿などが重なり合って、このラベルのおかげで、それは懐かしく、幸せな思い出に浸ることが出来ました。
早速、小田原にいる兄にもこの本をおくってあげることにします。

たまたま明日は、来年高校時代の同窓会の幹事になっていて、その打ち合わせで、
松阪に帰り、この本おすすめの「月灯りの屋根」と言うレストランで集います。

   月兎舎発行  「NAGI凪」 定価670円

秋天に 奉納太鼓の 音冴えて

2007年09月11日 | Weblog
東京のSさん(といっても私の木彫り、刺繍の先生)とバタバタと話がまとまり、8日、9日と二人のまさに癒しの旅が実現しました。

東京にいるときは、とにかくよく誘っていただき、お食事会やコンサート、そしてご自宅でのお教室にもお邪魔したり、蓼科の別荘にも伺い、私のお姉さん的存在の人で、心から甘えさせていただいてる人ですが、さすが離れてしまうと、そうそうにお会いすることも出来ず、「たまに会ったら?」とつれあいにすすめられ、また伊勢に来たいという彼女に、色々プランを立ててくれ、至れり尽くせりの旅だった気がします。

さすが旅なれた彼女なので、名古屋駅まで迎える心配もなく、近鉄特急で「四日市駅」から乗り込み「会えた、会えた、おひさしぶり!」といっている間に、宇治山田駅に到着しました。
まず駅前の「大喜」でちらし寿司のお昼を済ませ、バスで内宮へ、宇治橋を渡ろうとしたとき、なんとなく周囲がにぎわい参拝客もいつもより多く今日は「日本太鼓祭り」の真っ最中、時間的にいまから石川県の「炎太鼓」の奉納演奏(?)があるとのこと、宇治橋は特等席でゆっくりと秋空に響き渡る太鼓をたのしむことができました。これは予定になかったことなので、感激もひとしお。
お参りのあと、おはらい町、おかげ横丁をぶらりと散歩して、今夜の宿の榊原温泉「榊原舘」に着いたのは、もう7時近くになり楽しい食事、お風呂で一日は過ぎました。
翌朝は、わたしの郷里「松阪」を案内、岡寺山継松寺、松阪もめん手織りセンター、松阪城跡、武家屋敷が並ぶ御城番屋敷、松阪商人の館などを案内して、「武蔵野」で宣長弁当を頂き、3時8分の乗車まで「あいや」の駄菓子を買ったりして、あっという間の2日間の旅は終わりました。

自分にとっては日帰りでいけるような近場の旅、でもすごく贅沢な旅だった気がします。たまには、こんな近場を丁寧に周ってみるのも楽しいと思います。

観察の 済みし朝顔 持ちし孫

2007年09月06日 | Weblog
今回の台風9号、なかなか動きが遅く、8日に旅行を予定しているものにとっては、早く行っちゃってと祈るのみです。

旅といえば、長年楽しみにしていた「おわら風の盆」の旅も散々でした。
9月1日より1泊2日で「おわら風の盆」バスツアーに、いつもの友人夫婦と参加しました。
途中立ち寄った、奥飛騨の立ち寄り湯もなかなかステキで、ゆっくりおふろに入ることが出来、滑り出しは上々でしたが、一番の目的地「八尾」に到着してから、かなり離れたところでバスをおり、今夜踊りが見られるところまで、3キロ近く歩かなくてはならず、でも町並みは、いかにもお祭りムードで、どの玄関も開けっ放しになっていて、お家のなかで酒盛りをしている家あり、かわいい浴衣姿の子供さんの髪を結ってあげている様など、夏座敷の様子が垣間みられ、私など、四季の変化もないお部屋のなかでいるものにとっては、なんて贅沢な暮らしぶりだろうとおもいながら、ますますこれから見られるであろう、それぞれの連の踊りを想像してワクワクしました。聞名寺の特設ステージにやっとたどりつき、さて見ようにも、前のほうは、席が決まっているのか動かず、人人人、、とにかく人と暑さで、楽しむどころではありませんでした。
哀切な胡弓の音や歌が響く中、編み笠をかぶった男女が優雅なふりをみせながら踊り、小さな路地からも、ゆったりと踊りが重なり、そんな心の中の思いとは、全然遠く、連れ合いも友人も、勿論私も無口になるばかり、2時間半ばかりでまたこの込みようでは駐車場まで1時間ばかりかけて戻ることになり、ただつかれるばかりのたびでした。
帰り道、町のお店やさんでは、交通規制が解けるのが11時過ぎ、それこそバスなどがいってしまってから、そろそろあちこちで始まるのだと言うこと、なんか
阿波踊りなどは、お客さんたちあっての祭りと、町中が歓迎してくれているように思えたし、「おわら」は風の神を鎮め、豊年と風の災害から無事を祈る行事で、自分たちのお祭り、もっと静かに迎えたいと思っているお祭りとの違いではないかと思いました。
ただ帰り道、それぞれバスで参加した人たちからは、「よかった」の言葉はほんとうに少なく、いつかもう一度チャンスがあれば、バスツアーはやめて、個人で行ってみようとおもったことです。
本当に残念、せめて高橋 治「風の盆恋歌」を読み直して「おわら、、、」に浸ることにしましょう。