ぽっぽ

日々の俳句を綴っていきます、ぽっぽのページです。

ひときわの 赤く燃ゆやに 櫨紅葉

2008年10月30日 | Weblog
義弟が24日、突然亡くなりました。

八月の二十七日、本人より「1週間前から、みぞおちが痛くて見てもらいに来たら、即入院になった」という電話に驚きはしたものの、電話口に伝わってくる声も元気で「そのうち行くよ」と答えたものの現役時代、医学関係に勤めていたつれあいは、彼の子供たちとそのあと綿密に連絡をとりあって、信頼の厚い病院に転院して、新しく検査、治療を始めステージもよくなってきたと聞かされて、ほっとした矢先のできごとでした。

私は、二人の義弟とは、新婚時代より一緒に過ごし、つれあいの両親が、仕事で郷里に戻ることになってからは、我々家族と義弟ふたりの若者ばかりの生活が東京で始まり、ますますそれは楽しい毎日でした。その頃はまだまだ経済的に余裕がないときでしたが、気持ちはいつも楽しく、テレビの上に「ビール代」と書かれた貯金箱をおいて、飲みたい人はお金をこの貯金箱に入れて、飲むと言う約束事なども、若い者ばかりだからこそできることで、実際は「今日は僕のおごり」「私のおごり」といっては乾杯ばかりして楽しんだ記憶があります。
また特別兄弟仲もよく、長男である私のつれあいが、計画することは兄を立ててくれ、何かといっては、集合のかかる一家でもありました。

この11月1日には、義母の88歳のお祝いと、亡き義父の23回忌の法要を計画して、「こんな機会だから、出来る限り、大勢集まろう」と呼びかけ、東京から、北海道から、そして新潟にいる一番下の義弟の息子一家まで参加してくれる事を1週間先に控えた突然の旅立ちでした。

つれあいは年老いた母と、自分より先に逝ってしまったと言う逆運を悔やみ、義弟は「小兄ぃ」と追っかけた昔を思い出し、それぞれの思いいっぱいの弔辞に周りは涙しました。
ましてや妻であるCちゃん、こどもたちの悲しみは、計り知れません。

しばらくは、すっかり泣き虫になってしまったつれあいをなぐさめ、良い思い出の数々を笑って聞かせてくれる日が一日も早く迎えられるよう、息子に先立たれた義母、そしてCちゃんが元気になる日を心から祈ってやみません。

寂しさは、日数が少しはやわらげてくれると聞きます。
わたしも、思いっきりやさしかった義弟Yさんのことを、いつまでも忘れることなく、一日一日を大切にすごしていきたいと思います。

染めあぐる 藍に癒され 秋の宿

2008年10月23日 | Weblog
つれあいと秋の「蓼科」を楽しみました。
つれあいの友達である Iさんが何度も行かれる宿「たてしな藍」は、その名から判るように、藍染めの宿とあり、体験コースもあるというので、きっと私も喜ぶだろうと、そこのグルメコースで申し込んでいてくれました。

空はぬけるような秋日和、朝8時に出発、長い間行ってなかった「馬籠宿」に先ず立ち寄り、ここの月見団子のような独特の「五平餅」の香ばしさに感激して、石畳を行くと懐かしい記憶に残る「郵便局」、ここの2階でむかし版画展をやっていて、その作家さんに何故かすてきなハガキ大の作品をプレゼントされたことを思い出しました。あれは娘との二人旅でした。

いろいろと見て周った後、車は奈良井宿を通り、塩尻を通過して目的地「たてしな藍」に到着したのは午後三時前、紅葉した木々も重なり旅の気分は上々です。

この日、「藍染め」の体験を申し込んでいたので、まずお部屋へ荷物をおいて、すぐ工房にでかけました。
今日の予約はもう二人きりになっていて、全て準備も出来ており、初めてなので「ハンカチ」で挑戦しました。図柄の選択で、つれあいは針を持って縫う作業あり、また染める工程も大変で、エプロン姿に何度もシャッターを押しました。そしてステキな記念の二作品が出来上がりました。

お宿は我々の年代にあった落ち着いた雰囲気で、お食事は勿論のこと、お宿の従業員のサービスも行き届き、またもう一度来ようと約束しました。

翌日、朝食の後、別室でお抹茶をいただきましたが、お茶をたててくださったのが、そこのご亭主で楽しいお話に時間の過ぎるのも忘れるほど、聞けば昨日お世話になった工房の先生が奥様とか、とっても品のあるお話しぶりに、うなづけました。記念に買った和皿、藍染めのテーブルセンター、そしてステキなネックレスまでつれあいからプレゼントされ、しばらくは上機嫌のわたしです。

ありがとう、おとうさん! 私はお返しに「馬刺し」を買って帰りました。

たまには日常から開放されて、こんな贅沢も許されるかな?

秋うらら うれしき報せ ある予感

2008年10月17日 | Weblog
昨日は、なんとも落ち着かない一日でした。
病院で受けうけを済ませ、問診票のチェックの後、血圧をはかってもらったら、165-95と言う数字かなり動揺しました。今の体調もいまいちだし、引っかかるかもと案じながらまづ採血をすませ、あといやな胃の検査、そのあと診察でしたが、もう採血の結果が出ていて、先月心配だった数値を案じながら診察室に入ると、数値が元に戻っていてうれしかったこと、ほっとしました。
このところ、どうも私の身辺は落ちつかづ心身とも疲労気味でしたが、まづ安心しました。一番心配なことでしたので、、。
そして血圧も、今計っていただくと、139-80とは本当に気持ちしだいだとわらってしまいました。一ヵ月後また胃と大腸の結果を聞くわけですが、もう心配はやめようと思います。考えたってどうにもならぬことはかんがえないこと、まあ反省も多いここしばらくの私です。

気分を一新して明日は「吟行会」楽しんでくることにします。

今年はと 見よう見まねの 松手入

2008年10月15日 | Weblog
明日は、イヤなイヤな、市の健診のなかの「胃の検査」です。
昨年は、一度目は引っかかり、胃カメラを飲んで、結果「少し胃のただれがありますが、まあ大丈夫でしょう」と言う感じの診断でした。

結構小心者の私、今回はなんかまた引っかかる予感、嫌だなぁ!
それに大腸の検査も、これは今回は「提出」のみですが、それも結果待ちになるし、いづれにしても年々不安材料が増えてきます。

それといつもの病院での、定期検査である「コレステロール」などなどの検査もあります。
おわったら、なんかおいしいもの食べてこようと思いますが、、、。

来週は楽しい計画が待っていますから、元気に行ってきます。

余生とは 寂しきひびき 赤のまま

2008年10月11日 | Weblog
一週間出っ放しでしたが、なんとかこなし、今日はつれあいと一日名古屋で楽しみました。

少し早めのお昼は、二人の大好きな「竹葉亭」の鯛茶漬け、そしてかつおのお造りでお酒を一本、お互いのあわただしかった、一週間をなぐさめあって(?)乾杯!
お土産に実山椒の佃煮をかって、栄の芸術劇場へ。

今日の本命は松竹歌舞伎「松本幸四郎特別公演です。出し物は「引窓」と「勧進帳」とわかりやすいものばかり、しかし錦秋にふさわしい作品で、今回は染五郎が十治兵衛をはじめて演じました。
以前、鴈治郎の十治兵衛、団十郎の濡髪長五郎で見ていますが、また若い染五郎も清新でよかったし、坂東亀三郎もよく声がとおりすてきでした。
母と子の情愛、そして男の心意気あり、私はこの作品は大好きで、また泣いてしまいました。
「勧進帳」はもう何度見たことでしょう。団十郎、幸四郎、三津五郎、松録こう書き出してみると、よほど好きなようです。ただ、地方公演は花道が狭いから、特に飛び六法のある「勧進帳」は楽しみが半減、役者さんも大変だろうといつも思ってしまいます。
帰りの電車では、二人でああだ、こうだと偉そうな批評をしながら、おやつの「あんまき」もしっかり買って、いつも留守番のおばあちゃんには「モンブラン」のケーキをお土産に、帰路に着きました。明日から少しのんびりします。

誰にでも 胸のつかえや 曼珠沙華

2008年10月03日 | Weblog
「一ヶ月のごぶさたでございます」昔この言葉で始まるラジオ番組がありましたが、本当に「ぽっぽ」の部屋は開店休業状態、その間に朝顔から紅葉にと季節の移ろいは正直なもので秋も深まってきました。

九月は、辛い出来事もあり、おのずと落ちつかづ、自分がそちらに流されてしまいそうで、自分を見失いがちになり、俳句も何故か心情的な句しか出来ず、不器用な自分を改めて知りました。
事実いろんなことはあったわけですが、「大丈夫ですか?」と句友から励ましのメールを頂き、驚きと同時にとってもうれしかったです。ありがとうございました。

先日も東京のお友達(と言っても私にとっては先生でもありますが)と三島で落合い伊豆長岡で一泊の旅をたのしみました。
「お互いいいことがありますように!」と三島神社にお参りした後は、温泉に入って、半年振りのたまったおしゃべりをするだけでしたが、弱い自分をさらけ出し、また相手の辛さを自分のことのように聞いてあげられる、そんな友達がいる幸せをつくづくかんじました。弱いときほど必要なのです。そしてこの機会を作ってくれた連れ合いにも感謝します。

年を重ねると段々楽しいニュースより辛いニュースが増えてきますが、それを素直に受けいれやさしくなれる自分でありたいと思います。