あんな話こんな話

会津生まれの会津育ち…三匹の猫と柴ワンコや家族に囲まれ、家庭菜園に勤しみ都会には住めそうにないローカルな私の日常。

カタクリのつぶやき…冬のまどろみの中で

2009-04-02 22:49:41 | 植物
昨日の4月1日は水曜日とあって、ばぁちゃんは週一のディサービスへと
本当は休みだった夫と、またの温泉定例会を予定していたのに
残念ながら急な仕事となってしまった、孫太郎も来ない貴重な休みだったのだが。

まぁ この不景気の中、仕事があるだけめっけもんだよな…。
亭主元気で留守が良い!だもんね~などと言ってはみたものの
ふと、思い立った…そろそろカタクリの花が咲くはずだが。

以前カタクリの花を見たくて、とんでもなく遠い山奥へと行った事があって
残念ながら、時すでに遅く…ほとんどのカタクリの花は枯れてしまっていた事があった。
ところが去年、思いがけない場所で見つけたカタクリの花の群生地。
あんなに遠くへと、たかだか2~3本残ったカタクリを見に行ったのが馬鹿のように思える。

そんなくらい近場に、そしてあまり人も訪れるような場所ではなく
ふふ…私だけの秘密の場所のように思えて仕方がない。

そんな事を思って、小雨の中を車を走らせ…が、次第に強まる雨脚に
果たしてカタクリの花は咲いてるのだろうか…まだ早いのだろうか。
そんなワクワク感は久しぶりのようで、フロントガラスを打つ雨さえも気にならなかった。

そろそろ 来る頃だと思ってたよ…って、つぶやくように雨に濡れた花弁を垂らして
だけど、ちょっと早かったようだね、って、クスッと忍び笑いが聞こえた様な気がした。
まだ春と言うには名ばかりの冷たい雨に、ようやく頭を持ち上げたようで
冬のまどろみの中で、完全には目が覚めていないのかもしれないなぁ。



ちょっとお寝坊さんのようだねぇ…。
まるでうつむき加減に恥じらう乙女のようなカタクリの花。



国道から逸れて旧道へ入り民家も途切れた場所で…それは密かに息づいていた。
薄い斑点のついた葉っぱを広げながら、中央部分から茎を伸ばして
だけど、まだ初々しさのある薄紫よりももっと淡い、なんていう色なのだろう。





温帯性夏緑林の林床に生える多年草であるカタクリの一生は
7~8年の1枚葉の時期を経た後、2枚葉の個体となり
ようやく咲く事が出来る…そんな花なんだよね。

山のものは山で見るからこそ美しいんだと思う。

来ると思ってたけど、ちょっぴり早かったみたい…残念だねぇ、と
そんな事でも言いたげな…雨のしずくに幼い身をブルブルっと震わせたような気がした。
どのくらい花開いたか下見に来ただけさ…そんな強がりに照れ笑いだったり。
一週間後かもっと早いか、またおりをみて陽の当たった君の誇らしげな姿を
きっとカメラのファインダーに記憶させて見せるからね。

そんな独り言を残して帰って来た、せっかくの休日が雨の一日だった日によせて…。


という事で、旧道から望む雨に煙る阿賀川をUP!





コメント (24)
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