虹を見る
砂浜を裸足で歩く
自転車でずっと走る
水の流れる音を聞いて眠る
声をかけられても
なにも聞こえないほど
夢中になる
思いだすと泣けること
ほほえましくなること
迷子になったら
戻ろうと思う場所
いつまでも変わらない
いつまでも思いだす
景色がある
虹を見る
砂浜を裸足で歩く
自転車でずっと走る
水の流れる音を聞いて眠る
声をかけられても
なにも聞こえないほど
夢中になる
思いだすと泣けること
ほほえましくなること
迷子になったら
戻ろうと思う場所
いつまでも変わらない
いつまでも思いだす
景色がある
空から街を見おろせば
歩くひとは小さくて
だけどこころは深くって
果てしないほど遠くまで
行きつくこともできそうで
時も場所も超えること
ほんとはあたりまえなのに
あしもと見てると気づかない
空から自分をみおろせば
わすれていたこと思い出す
ひとつの約束思い出す
あの遠くできらきらしてる
景色はなんだろう
話し声や音楽のなかで
アイスコーヒー片手に
座っているわたしの目は
ずっと遠くをみて
遠くの星空みたいだけど
あの中にはだれがいて
なにを話しているんだろう
遠く見えるけれど
確かにあるきらきらを
目指して一足ずつ
歩いていくのは
ほんの少し前を歩くわたし
いま降っている雨があがって
立ちこめていた霧が晴れて
目の前の道をみるわたし
吊り橋ゆらゆら
リボンがゆらゆら
お舟がゆらゆら
海藻ゆらゆら
だけどいちばん
揺れてるものは
きのうとあしたの
あいだのこころ
ブランコゆらゆら
あしもとゆらゆら
どこまでいけるか
なにに出会うか
おわりとはじまりの
あいだでゆらゆら
まぼろしたちよ
みえない姿とそのことば
長いものがたりと思い出を
わたしがひろいあげよう
あなたたちはたしかに
おおむかしからここにいて
ときどき風が吹くときに
気配をかんじるそのたびに
聞こえるちいさなささやきは
あたたかくさびしくふるえて
ひとつのみじかい唄になる
こころの声をきくために
いちど扉をしめてみる
ほかのだれかの視点をすてる
知ってる人も知らない人も
好きな人も嫌いな人も
すべてのひとの視点をすてる
歩きはじめたわたしが
好きだったものをおもいだす
ランドセルしょったわたしが
好きだったものをおもいだす
大泣きしたりはしゃいでジャンプ
そんなわたしをおもいだす
こころの声をきくために
昼寝のあとの目覚めた景色が
潤んでいたことおもいだす
はじめての場所に踏み出すときの
怯えぬわたしをおもいだす
わたしの道には
小鳥が鳴いてる
樹のあしもとには
小さな花が咲いていて
おひさまであたたまった岩に
よりかかっていると
めざめているのに
昼寝のきぶん
しばらくやすんだら
もうすこし歩こう
水が流れる音がして
あの橋をわたると
ちいさな家があり
なつかしい椅子がある
コーヒーを入れて
ともだちを待とう
あした降る雨を
いっしょにながめて
あした咲く花を
いっしょにみつめる
あした語る言葉が
うまれてくるのを
今日は待とう
静かに待とう
この器を
いちど空にしよう
すべてを出して
洗って日にあてて
空気をいれかえよう
器の外を磨いて
入れるものを考える
まずは 花
花の種をうえようかな
おひさまの光で
すくすく育つように
いい場所に置いてあげよう
きもちいい風が
小さな芽をなでていく
器に抱かれて花が咲く
ああ
まちどおしいね