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ウィキペディア、岐路に 英語版で書き込み承認制度

2009-09-24 14:18:37 | エンターティメント情報
ウィキペディア、岐路に 英語版で書き込み承認制度


 誰でも自由に編集できるネット上の百科事典「ウィキペディア」が曲がり角を迎えている。英語版で、主に人物に関する記述変更に特別な承認が必要となることが決まったのだ。誹謗(ひぼう)中傷などがあった場合、標的となった人物への影響が大きいためだが、日本でもタレントの上戸彩さん(24)を紹介するページに殺害予告が書き込まれる事件が起きたばかり。日本語を含む他言語でも同様の規制論議が起きる可能性がある。

 ■自由か信頼性か

 「ネットは現実の一部。サイト荒らしは一定の割合でいる」。ウィキペディアを運営するウィキメディア財団(米サンフランシスコ)のボランティア・スタッフ、デビッド・ジェラードさんは、同サイトの現状をこう説明する。
 従来のシステムでは、ユーザーの互選で選ばれる「管理者」が、荒らし行為対策として書き込みを一時的にブロックするなどの措置をとれるが、書き込みは原則として自由だ。
 英語版で今回、導入が決まったのは、一般ユーザーが記事を書き換える際、その内容が妥当かどうか、管理者がチェック、承認してからでないとアップロードできなくする仕組み。上位ユーザーである管理者が“検閲官”の役割を担うことになり、「誰でも平等に」という理念が一部放棄されることになる。
 財団側の声明によると、ユーザー側から提案があったことを受けて、約2カ月のテスト期間の後に、主に人物に関する記事で新システムに移行する。今年8月現在の管理者数は約1700人だが、管理者が別のユーザーに承認権限を与えることもできる。

 ■いたちごっこ

 実は、同様のシステムは昨年、ドイツ語版で運用が始まっており、英語版はこれを参考にした形だ。狙いは記事の信頼性確保だ。
 誰でも参加できるのがウィキペディアの特長だが、利用者増に伴い、人格攻撃や明白な誤りも増加している。世界有数の閲覧数だけに、社会的影響も大きい。
 たとえば、英語版ではオバマ米大統領の容姿に関する悪質な書き込みなどが、2007年1~4月だけで約200件あった。8月24日付の米紙ニューヨーク・タイムズ電子版によると、今年3月には、英大手紙ガーディアンとインディペンデントがウィキペディアに基づき、死去した仏作曲家について誤った記事を掲載する“事故”もあった。
 こうした問題に対し、サイト発足当初から、不適切な記述を見つけるたびに削除するいたちごっこが続いた。しかし、07年ごろにはユーザー数が頭打ちとなったことから、積極的に編集に参加するユーザーらの間で、荒らし行為への対処についての議論が行われ、今回の提案につながった。
財団側は、記事の質向上のためにチェック機能の必要性を強調、「サイトを使いづらくするためではない」と理解を求めている。

 ■他言語に波及も

 ドイツ語版に続き、記事数300万件超と最大規模を誇る英語版で承認システム導入が決まったことで、他の言語に広まる可能性もある。
 現時点で日本語版への導入予定はないが、「今後、ユーザーがいいアイデアだと考えるようになれば導入されるだろう」とジェラードさん。ウィキペディアなどウェブサイトのデータ解析を専門とする東京大学「知の構造化センター」の中山浩太郎助教は「承認権限のあるユーザーが適切な判断ができるのかなどの問題がある」としながらも、「誹謗中傷を含む編集合戦の問題に対する一つの有効な答え」と話す。
 自由と信頼性のバランスをどう取るか、日本語版についても、ネット空間では議論が始まっている。


2. 『東映まんがまつり』今秋に帰ってくる 復活のカギは立体CG

 一九六九年から、三、四本の短編アニメをまとめて上映していた「東映まんがまつり」。「アニメまつり」「アニメフェア」と名前をかえて二〇〇二年まで続いた。アニメ映画の流行が長編ものに移行し、伝統は途絶えたが、この秋、「とびだす!3D 東映アニメまつり」として帰ってくる。復活のカギは、今年が“元年”といわれている立体(3D)CG。国産初の劇場用立体アニメで、「まんがまつり」が担っていた「子どもが人生で初めて見る映画」を目指す。 (宮崎美紀子)
 十月三日から、「Tジョイ」「ワーナーマイカル」など立体映画の上映設備がある全国約九十館で封切られる「東映アニメまつり」は、三十分の新作「きかんしゃ やえもん」と、七~十四分の短編「ゲゲゲの鬼太郎 鬼太郎の幽霊電車」「デジモングランプリ!」「デジモンセイバーズ3D」の三本を合わせた計四本立て。
 今年はアニメ「ボルト」や、年末公開のジェームズ・キャメロン監督「アバター」など米国製の立体映画が続々入ってくるが、実は東映アニメーションも立体アニメを作っていた。それが今回の短編三本。ただし、劇場用ではなく、遊園地のアトラクションで上映されていた。
 一方、「~やえもん」は国産初の劇場用の立体アニメとして新たに作られた。七四年の「まんがまつり」でアニメ化された、東映アニメとは縁が深い作品で、今年は阿川弘之さん原作の絵本の出版五十年でもある。当時のアニメ「~やえもん」は実写映像で機関車の迫力を再現したが、今はCGという武器がある。
 四本続けて見ると、映画における立体効果の使い方の変化がわかる。旧作三本はビックリ箱のように飛び出すが、「~やえもん」は、それほどではない。貝沢幸男監督は「昔は驚かせる手法として立体効果が使われたが、最近はスクリーンから飛び出すよりも、奥に広がっていって、世界観をふくらませ、物語にひきこむための手段になっている」と語る。氷見武士CGプロデューサーも「アトラクション用の短い映像ならいいが、長い作品で連続して飛び出すと見る人が疲れてしまう」と補足する。
 国産の3DCGアニメに携わった二人は、その可能性についてこう話す。
 「CGとアニメのノウハウが結び付けば、日本はもっと面白いアニメが作れると、ずっと以前から思っていた」(氷見プロデューサー)
 「ドラマを伝える技術の一つにすぎないが、すごい技術ではある。演出家として、子どもが楽しめる作品を作るために、うまく取り入れていければ」(貝沢監督)
    ◇
 東映アニメは、「プリキュア」「ワンピース」など長編映画で収益を上げているのに、なぜ昔の「まんがまつり」のような複数本上映を復活させたのか。
 「アニメのすそ野を広げたい。本来、ピラミッドの頂点にマニア向けの作品があり、すそ野に多くの子ども向け作品があるべきなのに、そうではなくなってきている。男の子や女の子、大人も見られる映画が必要。それに、子どもは一時間半を超えると集中力が続かない」と同社の関弘美テレビ企画部長兼映画室長は説明する。テレビ発ではないアニメが子どもに受け入れられるかどうかも調べたいという。
 立体CGの将来性を探るのも狙いの一つ。立体映画は普通の映画より料金が割高であるのが通例だが、今回は、東映アニメのいつもの映画と同じか、むしろ安い大人千三百円、中学生以下の子ども千円(一部の映画館は八百円)に設定した(ただし、前売り券はなし)。上映館は「プリキュア」の半分ほどで大もうけは狙えないが、少子化や技術革新などアニメを取り巻く環境の変化を見据えての老舗の挑戦といえる。関さんは、こう話す。
 「『まんがまつり』は子どもが生まれて初めて見にいく映画だった。テーマパークで並んで数分の映像を見ても一時間かかる。映画を見に来るというよりも、映画館に遊びに来る感覚で子どもたちに見てもらいたい」



3. 違法ダウンロード規制法が成立、罰金4000万円 フランス

 フランスの国民議会(下院)は22日、インターネットの違法ダウンロード規制法案を賛成258、反対131で可決した。施行は2010年1月から。
違法コピーの音楽や映画などをネットからダウンロードした場合、罰金30万ユーロ(約4000万円)や禁固刑が科せられる、厳しい内容となっている。
同法案は21日に上院が可決していた。