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売れる「わが闘争」漫画版 苦言も「歴史資料」の声も

2009-09-06 12:42:39 | エンターティメント情報
売れる「わが闘争」漫画版 苦言も「歴史資料」の声も

 独裁者アドルフ・ヒトラーの著書「わが闘争」。この漫画版が日本で発行され、売れている。いまも出版が禁じられているドイツには批判の声もあるが、出版元は「内容を検証してほしい」と話す。これまでも知る権利や民族的配慮をめぐって議論が起きたいわくつきの本だが、再び論争の種になりそうだ。
 漫画版「わが闘争」は、出版社イースト・プレス(東京都)が昨年11月、古典作品を漫画化する「まんがで読破」シリーズの一つとして発行した。原作を基に構成とセリフを編集者が考え、作画は制作会社に発注。ヒトラーの生い立ちからナチス結党、「わが闘争」執筆までの経緯と反ユダヤの主張が、190ページの劇画で描かれる。
 編集担当の円尾(まるお)公佑さん(32)は「有名な本だが、読んだ人は少ない。どんな思想があれほどの悲劇を生んだのか、『悪魔』で片付けられるヒトラーの人間の部分を知る材料になると思った」と企画の理由を話す。「人間失格」「ファウスト」「資本論」などが並ぶ全43作のシリーズの中では異色。「売れると期待していなかった」が、わずか半年で、シリーズの平均部数3万5千部を上回る4万5千部が売れた。「これまでに出版を批判する声は直接届いていない」という。
 海外メディアも注目し、昨年末以来、英BBCや米CNNなどが報道した。フィナンシャル・タイムズ・ドイツ版で2月に記事を書いた東アジア特派員、マーティン・コリングさんは「漫画化はリスクはあるが、新しい発想。多くの人が手に取り、批判的に検証することは意義がある」と一定の評価をする。
 ただ、ネット上などでは「出版は無神経」「ネオナチを喜ばす」「有害図書扱いはかえって魅力を生む」といった賛否の議論も起きている。
「わが闘争」は現在、ドイツで新刊が手に入ることはない。著作権者のバイエルン州が、ナチスの犠牲者への配慮から戦後一貫して出版を認めてこなかったからだ。外国への対応も同様で、00年にチェコで許諾なく出版された際、州政府は厳重に抗議した。
 日本では角川文庫版で73年から刊行されている。角川書店によると、著作権者から許諾を得たことはないが、著作権に関する国際的な取り決めであるベルヌ条約の「刊行後10年間翻訳されていなければ自由に翻訳できる(70年以前の著作物のみ)」という主要国では日本にだけ特例的に認められた規定を根拠に出版したという。プレス社の漫画版も、角川版を基にした。
 バイエルン州財務省は朝日新聞の取材に、「この扇情的著作が再び流布するのは、それが今や象徴的意味すら持たないとしても、ナチズムの犠牲者にとって苦悩を想起させる」と強調。漫画版について「そもそも、この問題ある内容を批判的に表現するのに、漫画という媒体が適切とは考え難い」と苦言を呈した。
 ナチズムをめぐる欧州と日本と意識の隔たりを指摘する声もある。バイエルン州駐日代表部の尾畑敏夫代表は、仕事で現地に13年暮らした。「ドイツでは60年たっても論争になる敏感な問題。漫画という媒体の位置付けの違いも含め、議論を尽くして出版したのだろうか……」
 一方で出版禁止に疑問を投げる専門家もいる。全体主義を研究するドレスデン工科大学のクレメンス・フォルンハルツ教授は「自由社会に禁書はあるべきではない。今、『わが闘争』に人を引きつける魅力はない。むしろ、社会にとって重要な歴史資料だ」と話す。
 角川書店も10年ほど前、ドイツ大使館から「刊行をやめられないか」と求められた。社内で改めて議論した結果、「批判的に検証できる機会を奪うことはかえって不健全」との結論になったという。
日本では5年前、ヒトラーの画家時代を描いた映画の公開にあわせて配給会社が水彩画作品を展示しようとしたところ、海外から取材が殺到し中止したことがある。


2. 鳩山幸さん:外国メディア 奇抜さ注目も変化象徴と好意的

 鳩山由紀夫民主党代表の妻幸(みゆき)さん(66)の「金星に行った」「トム・クルーズは前世で日本人だった」といった発言が海外メディアに注目されている。奇抜さを強調する記事も多いが、4日付の英タイムズ紙は「日本が『自分らしさ』を大切にする社会に変わりつつある」と好意的に論評した。
 ドイツ大衆紙ビルトは4日付の最終面トップで「日本の新ファーストレディー『私は宇宙人に金星に連れて行かれた』」との見出しで発言を紹介。英インディペンデント紙は「ミシェル・オバマ(米大統領夫人)やカーラ・ブルーニ(仏大統領夫人)は人気を奪われそうだ」と報じた。
 著書やテレビの発言から奇抜な部分を抜き出したものだが、英タイムズの社説は「日本は、仕事中毒の男と酌するだけの女と(欧米諸国に)みられがちな不可解な国でないことを示す手助けになる」と解説した。カタールの衛星テレビ・アルジャジーラ英語版も5日「世界の指導者並みに注目される、平均的でないファーストレディー」と紹介し、発言が「個性的でいい」と国民に肯定的に受け入れられていると伝えた。
 「金星」発言は08年出版された対談集「私が出あった世にも不思議な出来事」(学習研究社)に収録されている。幸さんは対談で「眠っている間に、魂が三角形のUFOに乗って金星に行って来たと思っています」と体験を紹介した。
 また、09年5月に放映されたテレビ東京の対談番組「美女放談」で「言ったもの勝ちですから適当に聞いといて」と断り、米俳優トム・クルーズ氏について「私は前世で彼が日本人だったというのを知っているんです。私は彼と一緒だった」と語っていた。