ブログをつけ、過去のものを読み、いろいろ考えていて気付いたことがある。
過去のものを読み、美を愛で、想像の羽根を羽ばたかせることは、現実をより深く、別の次元から見ることにつながり、大きな収穫となっている。それ以前は、現在という非常に細い綱の上を歩いているような感じで、そこを如何に渡るのかという現実問題にのみ注意が集中している状態だったことがわかる。ものを読んでいる暇や、人間の遺産などに目をくれる暇など生れてこない。時間が惜しいという感じである。
最近では、想像や空想に身を委ねることができるようになったためだろうか、別のところから現在を見ている状態で、なぜか喜びがある。しかし同時に、そういう状況に身を置いていると現実に対応するのが疎かになっているようにも感じる。現実に向かう鋭さがなくなっている、とでも言うのだろうか。この両者のバランスをうまくとることが意外に難しく、それができれば素晴らしいのだが。どちらかに行き過ぎてはまた戻るということになってしまう。
最近のいろいろな出来事を見ていると、社会的にもバランスを失してきているように思えてしかたがない。比重が余りにも現在に、現実にかかり過ぎているようだ。前後左右を見ると現在も見え方が変わってくるはずで、そういう見方がもっと出てきてもよさそうだ。
というのは私にも共感します。
でも間を行ったり来たり、行き過ぎたり留まったり。。そんな風に揺れながらも自分の世界を紡いでゆくものなのだと思います。