フラメンコ超緩色系

月刊パセオフラメンコの社長ブログ

しゃちょ日記バックナンバー/2014年11月②

2014年11月01日 | しゃちょ日記

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2014年11月30日(日)その1932◆魂の対話

「死ぬまで進歩するつもりでやればいいではないか。
 作に対したら一生懸命に自分のあらんかぎりの力を
 尽くしてやればいいではないか」 (夏目漱石)

 

以下は、漱石と私の深遠なる魂の対話(妄想)である。

 

おれ「先輩、僕も先輩のようなモノ書きになりたいので、
   死ぬまで毎日日記を書き続けるつもりです」
漱石「うん、その意気だ。いまの君はまるでなっちゃいないが、
   君はまだずいぶんと若いから、きっと間に合う・・・はずである」
おれ「はい、来年60です」
漱石「うっ、もう60なのかっ!?(わしゃ49で死んだが)」
おれ「はい、四捨五入するとピッタシ100歳です」
漱石「うっ、だ、大丈夫、き、君には〝伸びしろ〟がある。
   いや、むしろ伸びしろしかないと云っていいだろう!」

 

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ま、そんなこんなで、今朝もとりあえずがケンタローに清き一票!
【新潟イケメングランプリ/ファイナル選出投票】
 http://ikemen-niigata.com/second.html

 

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2014年11月29日(土)その1931◆どろどろビシバシ

 

「次回しゃちょ対談、来年四月号でよろしく」

 

社長業(=雑用)に追われる私に、パセオ小倉編集長から丸投げリクエスト。
本文モノクロ4頁、1/20締切、3/20発売、原稿料なし(泪)、人選お任せ。
一方的なインタビューではなく、五分と五分、互いに突っ込み合いボケ合う
丁々発止のインプロ対談をご所望だ。

 

稽古不足を幕は待たない、どろどろビシバシの本音トーク。       
う~ん、どなたがよろしかろーか?
年内に決めて、新年早々収録だな。

 

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さて、とりあえず今日も、われらが徳永健太郎に清き一票!
【新潟イケメングランプリ/ファイナル選出投票】
 http://ikemen-niigata.com/second.html

 

土曜午前は東京北部を散策、午後からパセオで
新年号校正(表紙ガデスでがす)と2月号追い込み、
宵からは親しい仲間と全身全霊ドンちゃん騒ぎ。
今日死んでもいいと想える一日を!

 

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2014年11月28日(金)その1930◆愛しき日々

 

「所詮我々は自分で夢の間に製造した爆裂弾を、
 思い思いに抱きながら、一人残らず、死という遠い所へ、
 談笑しつつ歩いて行くのではなかろうか」

 

                       夏目漱石『硝子戸の中』

 

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漱石先生、例によって身もフタもないようなお話だが、
「談笑しつつ歩いて行く」というフレーズが気に入っている。
殺傷による解決が流行する中、
人間存在そのものが愛おしく想えてくる〝ものの哀れ〟。

 

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2014年11月28日(金)その1929◆千里の道も一歩から

 

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あのブッち切りギター。
あのナイスな性格。
そして、あのイケメン。

 

なんと、若い頃の私とウリふたつではないか!
とても他人とは思えん・・・うそ ( ̄▽ ̄)

 

てなわけで、フラメンコの太陽・徳永健太郎に本日も清き一票!

 

新潟イケメングランプリ二次予選通過者
一般web投票開始
http://ikemen-niigata.com/second.html

 

毎日一回の投票は楽ちん、慣れると10秒。
千里の道も一歩から。
まずは新潟制覇。
みんなもよろしく頼む!

 

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2014年11月27日(木)その1928◆ヤングマン

 

写真整理をしてたら、こんなのが出てきた。
ご近所代々木公園にくつろぐジェーと私だが、
FBトップの写真とはビミョーに違う。

 

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昨年の創刊三十周年記念号の『パセオフラメンコ社長/翔ばせるために生まれた』
(文と撮影:井口由美子)の折の写真だが、こっちの方が3ミリほど表情が柔らかい。

 

てめえで云うのもなんだが、実際のおれはけっこう若く見えるらしい。
当時私は58歳だが、どう見たって57歳ぐらいにしか見えねーだろ?

 

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2014年11月27日(木)その1927◆奨励賞インタビュー

 

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月刊パセオフラメンコ最新号。
夏の新人公演の奨励賞受賞者インタビュー。
構成/小倉泉弥、撮影/大森有起、カッコ内は取材担当。

 

【バイレソロ部門】
◆山崎愛(小倉泉弥)
◆ヴォダルツ・クララ(白井盛雄)
◆横山亜弓(井口由美子)
◆ブラシェ小夜音(小倉泉弥)
◆関祐三子(井口由美子)
◆重盛薫子(小倉泉弥)
【バイレ・群舞部門】
◆Hijas de Manszanilla(井口由美子)
【ギター部門】
◆大山勇実(白井盛雄)
【カンテ部門】
◆大森暢子(白井盛雄)

 

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2014年11月26日(水)その1926◆これもひとつの男気

 

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若き友・徳永健太郎から昨晩メッセあり。
いいぞケンタロー、暴れるだけ暴れてみろっ!

 

新潟イケメングランプリ二次予選通過者
一般web投票開始
http://ikemen-niigata.com/second.html

 

私もさっき投票してきた。
簡単なんで、みんなもよろしく応援頼む!

 

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2014年11月26日(水)その1926◆無差別主義

 

△月△日『高度成長期

 

「人生が解ってきた」
四十代でそう思った。
その錯覚に気づくのに三年かかった。
五十代で今度こそ本当に解った。
そしてその錯覚に三日で気づいた。
つまり私はモーレツに成長を続けている。

 

        ◆   ◆   ◆

 

パセオ12月号〝しゃちょ日記〟の冒頭に置いた
涙とペーソスの大河エッセイ(構想二十年!)。
添付のポートレイトは、カメラに凝ってるギターの沖仁さんの撮影。
葉山のカフェで逆取材されたんだが、
被写体を選ばない(人間と怪獣を差別しない)
果敢な彼のパイオニア精神は絶賛に値する。

 

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2014年11月25日(火)その1925◆ハレオス

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パセオ小倉編集長が大暴走する大物対談〝ハレオス③〟。
最新号ゲストは、今枝友加と吉田久美子の先輩後輩対談。
とーぜんのよーに、チョーおもろっ!

 

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2014年11月24日(月)その1924◆大人の世界

 

気立てのよい女性の、その目元の小じわにふと色気を感じる。

 

ピチピチ好きの若い頃には想いもしなかった発見で、
ああなるほど、これが歳を重ねることなのだと気づく。
気立てはともかくも自分だって大じわ小じわがワンサカだから、
まあこれも一種の自己肯定なのだろう。
すべて引っくるめてそれも善しとしよう。

 

穏やかな笑顔にふと刻まれる愛らしい小じわの、
その苦労と頑張りの歴史が品格ある色気に変換されるさまは、
まさしく〝もののあはれ〟と云っていい。

 

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2014年11月24日(月)その1923◆宝のヤマ

 

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「自分を追い込んだ時の快感というものは、掛け替えのないものだと思う。
 踊っていることもだけれど、動いて、動いて、体に負荷が掛かり、
 痛みや疲労に見舞われるとき、生きているという実感を沁み沁み感じる」

 

パセオ最新号、若手フラメンコたちのモノローグ〝フラメンコ・スピリッツ〟には、
才能&リスク満載のバイラオーラ宝が登場。
その踊りに現れるように、彼女の感性・生き様は切れるように鋭い。  
宝のモノローグに読み入っていたら、
ふと文豪・夏目漱石のこんな独白が懐かしく想い出される。

 

「人間は自分の力も自分で試してみないうちは分かりません。
 握力などは一分で試すことができるが、
 自分の忍耐力や文学上の力や強情の度合などは、
 やれるだけやってみないと、自分で自分に見当のつかないものなのです」

 

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2014年11月23日(日)その1922◆身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあり

 

人生には、過去と現在に一線を引く、決定的な瞬間がある。

 

彼女がどう言うかわからないが、僕は作品『ラ・フランセサ』を発表した2006年が、
このセビージャ出身のバイラオーラの、最大の転機だったように思う。
(中略)
『ラ・フランセサ』でパストーラ・ガルバンは、自分の中の大切なものを、
愛と尊敬の念をもって、あえて壊した。
彼方に見える地平線に、新しい何かを発見するために・・・。

 

(文:ハビエル・プリモ/パセオ12月号より)

 

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脱皮に失敗してエラい目に遭うことはいやというほど経験したし、
この出版不況下における月刊パセオの発行自体も毎度毎度の脱皮なので、
どヘボなりにパストーラの気分だけは分かる。
結果を問わず、やらないで後悔することより、
やって後悔することを彼女は選んだのだ。

 

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2014年11月23日(日)その1921◆編集者冥利

 

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この夏もっとも強烈に輝いたバイラオーラ本田恵美。
すかさず追っかけるパセオ最新号〝しゃちょ対談〟。
彼女の慶応大哲学科の卒論は意外にも〝家紋〟だった。

 

本田「もともと複雑なものを、ひと目で分かる美しさに凝縮するところですね。
 家紋はいろんなエッセンスをシンプルにストレートに伝える。
 ひと目で身分や職業や出身地がわかったり・・」
おれ「その美性あふれる機能性が、本田恵美の踊りにそのまま反映されるわけだ」
本田「そう在りたいとは思っています。(中略)
 出てきただけでその人って分かるとか、踊りがその人そのものっていう
 フラメンコが私は好きです。自分だけの家紋で勝負したいんです」

 

そしてラストの本田の言葉に私はシビれ、編集者冥利を想った。

 

「今回の新人公演のように、
 人目を恐れずに没頭できる目標とともに生きるのが理想です」

 

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2014年11月23日(日)その1920◆未来を創るイケメン

 

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フラメンコギターの若き天才、徳永健太郎23歳。
        
弟康次郎とともにフラメンコ新世代の旗手として立つべく、
スペイン・日本を往復しつつ、さまざまな現場最前線で修業真っ只中である。

 

すでに技術面の不足はないし、本場仕込みのアイレも満タンだ。
この『ケンタローWorld』は、エスペランサの生音ライヴを聴いて、
その場で企画を決めケンタローを口説き、その翌月からスタートしたパセオ連載。

 

彼ら兄弟にはパコ・デ・ルシア『二筋の川』『アルモライマ』のような、
波及力の強いヒット曲を強烈に待望している。
創ろうと思ってできるもんでもなかろうが、彼らに会うたびにそれを云い続ける。

 

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2014年11月22日(土)その1919◆爆裂美

 

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ケレン味と様式美が渾然一体となるド迫力!
エンタテインメントとアートを結ぶ人間の生命力の完全燃焼!

 

再演された鍵田真由美・佐藤浩希『道成寺』は、
『FLAMENCO曽根崎心中』に並ぶアルテイソレラの名作に成長していた。
きのう晩の日本橋劇場、その観客席はバカ受けのド感動。
そのハミ出しまくる魔力の詳細は、編集長・小倉泉弥とライター井口由美子が
パセオ3月号に余すところなく伝えてくれるだろう。

 

さて。
世間一般にも歓迎される圧倒的水準のスーパー舞台ゆえに、
敢えてひとこと苦言。
休憩なしアンコール含めて100分は長い。
トータル90分まで削ぎ落とせばパーフェクトな作品になる。
ガデスの鉄則を忘れてはいけない。
エラそーなこと云ってすまんが、
アルテイソレラ応援隊のメディア代表として、
本音アドバイスと心底からの大絶賛!

 

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2014年11月21日(金)その1918◆古典の力

 

「人間の目的は、生まれた本人が、
 本人自身につくったものでなければならない」(夏目漱石)

 

情報の氾濫に却って道を見失いやすい現代。
たまには古典もチェックしないとね。

 

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「君、弱い事を言ってはいけない。
 僕も弱い男だが、弱いなりに死ぬまでやるのである」
       
グレン・グールドにも愛された夏目漱石はこうも云った。
世界中に愛されるあの天才グールドもこうした言葉に励まされたのかと想うと、
何故だかうれしさがこみ上げてくる。

 

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2014年11月20日(木)その1917◆男の肖像

 

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「それで、どうすれば自分が居心地良くいられるのか、検証しました。
 そしたら、自分と演奏して、共演者のパフォーマンスが良かったときが、
 一番嬉しかったんです」

 

人気連載『男の肖像』。今回のゲストは、
先週のロルカ・オペラでも大活躍したギターの智詠。
独自性と柔軟性が心地よく共存する、彼のギターの秘密を垣間見た。

 

『男の肖像』は、小倉編集長の企画・執筆・撮影による入魂連載で、
ローコスト・ハイリターンをものの見事に実現している。
他方でノーコスト・ノーリターンを実現する『しゃちょ日記』には、
ノータリン説さえあるのが若干辛い。

 

フラメンコ好きなら読まないとゼッタイ損ぼける、
本日発売、月刊パセオフラメンコ12月号。
イケイケ表紙はパストーラ・ガルバン!

 

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2014年11月19日(水)その1916◆未来

 

「十年後のおまえの未来を、ひとつだけ教えてやろう」

 

ちょっと胡散臭そーな神がそうおっしゃる。
ひとつだけか・・・おれは何が知りたい?
「十年後もおれは生業を楽しんでいるか?」
そこかな。だが、待てよ・・・

 

「おまえは楽しんでいる」と云われたら、きっとおれは手を抜いてしまう。
「おまえは楽しんでない」と云われたら、
未来を改善すべく必死こき過ぎてフライングでくたばりそーだ。
「おまえはすでに死んでいる」と云われたら、
ある種安堵して余生に打ち込めるだろうが、
物語の結末が透けてしまうのが興冷めかもしれない。

 

・・・いずれにしてもビミョーな難点があるし、
大体からしてそんなこと知る必要あんのか?
で結局、おれは神にこう云う。

 

「今回パスとゆーことで」

 

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2014年11月18日(火)その1915◆相性のよい人

 

「控え目ながらも頼りになる、全体の調和を大切にするタイプ」

 

老若男女を問わず、こうしたタイプの呑み友とか仲良しさんが多い。
私は正反対のタイプ(※注1)なので、
お互いにギブ&テイクしやすい相性なのかもしれない。

 

(※注1)
「傲慢ながらも頼りにならず、全体の調和をかき乱すタイプ」

 

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2014年11月17日(月)その1914◆箴言

 

一生懸命だと知恵が出る。
中途半端だと愚痴が出る。
いい加減だと云い訳が出る。

 

信玄の生態ウォッチングは現代でも冴えまくる。
ジェーもおれも、毎日三回思い出す必要がある。

 

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2014年11月16日(日)その1913◆タカミツ翔んだ!

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石塚隆充の存在感が日生劇場いっぱいに轟いた。
重く鋭く安定するカンテは、ロルカ・ワールドの核心を貫いた。
フラメンコの底力は、面白いくらいにオペラの世界でも実証された。

きのう土曜、日生劇場オペラ『ロルカ/アイナダマール』。
音楽関係者が多数詰めかけた満員の観客席はこうした想いを共有し、
また、ギター智詠やパーカッション朱雀はるならフラメンコを代表したミュージシャンも、
一流オケに溶け込みながら、その深く確かな技の快感を存分に発揮した。

「リハーサルを重ねるほどに、異なる世界と融合しながら
 凄味を増してくるフラメンコに感動しました」

終演後のロビー、制作広報の担当美女は眼をキラキラさせながら隆充らをこう讃え、
思わず私たちは固い握手を交わした。
まさかここまでやってくれるとは!
タカミツとフラメンコ共演陣は、日本におけるフラメンコのステータスと
未来ポテンシャルを飛躍的に前進させた。


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