作家 小林真一のブログ パパゲーノの華麗な生活

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【 田園交響曲 】

2008-05-17 22:00:00 | 02 華麗な生活

今日の演奏会だが、四番と五番が終わった後の幕間に、
井上道義が一人で出てきて、残っていた聴衆に語りかけた。

交響曲の指揮というものは、様々な事柄が影響する。
例えば前の方に座っておられる中に、怖い顔で睨んでいる
人がいたら、影響するし笑顔で迎えていただけたら当然より
良い演奏が出来る。(これは笑いをとるため)
今日のような好天なら、より明る演奏ができるが、あいにく
私は今日まだお昼を食べていないから、それが影響しないか
シンパイ。
特に田園は、皆さん各自がそれぞれの田園光景を作って欲しい。

ボクの生涯の幸福は、まさに田園の舞台に二年ばかり住んだこと。
ベートーベンが聴いたのと同じ、ハイリゲンシュタットの教会の
鐘の音を、ざっと二百回ぐらいは聴いたこと。
だから目をつぶりさえすれば、そこに森もぶどう畑も小川も
浮かぶこと。

久しく小林研一郎の炎の演奏に接していない。
コバケンの語りは絶品である。なんたって声が違う。
彼のマエストロは、オペラ歌手の道を選んでも、超一流の
テナーになったと世界が認めるところ。
その美しい声で語りかける中味がまた素晴らしく、エッセイスト
としてもおそらく大成は間違いがないと思われる。

田園は第三楽章から第五楽章までを、休みを入れず一気に
奏でて終わるのだが、炎のマエストロがこの部分を指揮し終わ
ったら、汗だくだくになり、くたくたになっている。
コバケンは1940年、そして井上は1946年に生まれたと知った。

かえすがえすも呆気ないエンディングが惜しかった。




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