『炎の商社マン』のブログ上連載が始まりました。
この物語は上下二巻、およそ670ページの長編ですが、
全編をこのブログに掲載するつもり。
どうぞお気を長く、サラリーマン生活も結構楽しいところだと
お楽しみ下さい。
時々[解説]を加えます。これがその2となります。
――――――――――――――――
主人公、中原信介は最初に配属された羊毛課で課長の
ご機嫌を損ね、ある朝出勤してみたら、自分の机がありません。
営業の後始末を担う受渡課に移動させられていたのでした。
ここで中原の反抗精神に火がつきます。
本人の意思確認もなしに、勝手な人事異動を行うつもりなら、
とことん反逆児で行ったるでえ~。
上役に楯突いた新人の前に茨の道が。
同期入社の多くが、早くも海外出張や海外勤務を命じられて
いる中で、ひとり机を廊下に出されて・・・・・・・
普通の男ならここで参る。が、満州で終戦を迎えた時、
両親がいなかった身で、しかも4歳の弟を連れて奉天まで
逃れた経験を持つ中原は、そう簡単に音を上げるヤワな
男じゃない。
繊維業界も大きな構造変化を迎えている時代。
なのに旧態依然たる織物の小商売を、地場の代理店経由で
細々行うのが関の山。しかもドイツ人社員を多く抱えて。
だから日本人駐在員は暇を持てあまし、会社の各部門からの
要請を受けた、接待三昧の日々。
駐在に先立って、40日間の長期出張の際に「欧州繊維部」
とは名ばかり。
その実は「欧州綿糸布部」の小商人の群れと見て取って、
そこに君臨する軍人気質の高木部長を葬り去るのが
会社のためと、確たる信念を持ってドイツへ出かけて行った
と言うウラがある。高木が中ノ島公園で泣く羽目になるのも
筋書き通りなのである。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「炎の商社マン」
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