舞台装置が豪華だったとはすでに述べた。
そこへ輪をかけたのが光の演出であった。
照明担当は澤田祐二という人だが、バックに並ぶパリの街並みの
上空に星を散りばめたり、満月を昇らせたり、光が持つ魅力を
ふんだんに駆使してくれた。
その全体に佐渡裕の目が光っているという感じ。
オペラでもオペレッタでも、多数の出演者による合唱が見所の一つ
であるが、この日のメンバーによる合唱の素晴らしさときたら表現
を超える。つい先だっての、早稲田、慶応、同志社、関学による
東西四大学のグリークラブの合同演奏を、はるかに凌いだ。
当たり前かもしれないが、選りすぐりの百四十名が、プロの三十名
の前では、やはりアマチュアである。
メリーウィドウのウリの一つに、フレンチカンカンがある。
もちろんプロのダンサーが踊るのだが、それにヴァランシェンヌが
参加するのが話題になるのが常。
ところが今回は出演者した女役の全員がカンカンを踊ったのには
驚いた。だからロロ、ドド、ジュジュ、フルフル、クロクロといった
本職たちの目立ち方が少々減った。
パパゲーノ
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