作家 小林真一のブログ パパゲーノの華麗な生活

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【 メリーウィドウ (4) 】

2008-07-06 12:18:50 | 02 華麗な生活

佐渡裕の挨拶にある。
県立芸術文化ホールの大中小ホールを使って、
あらゆる種の関西芸能を取り上げてきた。
メリーウイドウは、そうしたものの総結集と位置付けた。
だから関西文化の象徴、宝塚と上方落語の代表として、
平みち、桂ざこばの両名を、露出度高く使った。

変わった開幕スピーチと先に述べたのは、ざこばの出演をいう。
この喜歌劇には元々狂言回しの役が居る。
ポンテヴェドロ国のパリ大使館に勤務する下級官僚ニエグシュで
ある。今回はニエグシュの役を、桂ざこばにやらせた。

この趣向は悪くない。ざこばは悪声というかダミ声で、しかもカム人。
大勢の笑いを取り本人も満足げであったが、せっかくの美しい声の
集団の中で、あの濁った声はどうなんだろう。
上方落語の世界なら、南光や文珍を起用した方がはるかに良かった。

二幕仕立てと言ったが、実は三幕目があった。
そのすべてがアンコールのために使われた。
佐藤しのぶの「ヴィリヤの歌」を生で聴くだけで値打ちがある。
それを含めて、まことに華麗きわまるアンコールの数々。
これはまさに劇団四季の世界で、観客の多くがスタンディング
オーベーションとなる。すぐ後ろの席から「健ちゃ~ん」と黄色い声が
飛ぶ。

それにしても佐渡裕は格好がいい。男として羨望を感じる。
アンコール場面だから、佐渡も舞台に登る。ダニロと同じ衣装となり、
メリーウィドウワルツの一曲も踊りかける。
佐渡が抜けたコンダクターをざこばが埋めて拍手喝采だったが、
やはりあのギクシャクした動きが気にいらない。

ざこばが果たした、よかったこと。それはデイゲームで行われた
横浜球場での、タイガースの戦況を二回述べたこと。
「いま5-0で勝ってまっせ」
「いまは7-0になりましたわ」
土地柄、観客はどっと沸いた。




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