作家 小林真一のブログ パパゲーノの華麗な生活

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【 珈琲の淹れ方 】

2006-10-18 11:22:16 | 13 パパゲーノが考える会社のあり方


ボクの会社の新入りは、先ず珈琲の淹れ方を
教えられる。かといってボクの会社は外食産業
でもないし、ましてやコーヒー・チェーンなんか
じゃない。

何年か前まではボク自らが淹れて見せていた。
なに難しい器具なんか使いません。

濾紙の代わりに濾布を使うが、それは比較的新しい
やり方で元々は濾紙。

粉を人数分入れて、まんべんなく熱湯をかけまわし
膨潤させる。粉全体がお湯を含み、さあみんな
チカラをあわせて働くぞとモラールを高める。

みんながやる気になったところで、戦闘開始。
盛りがった粉の真ん中に一筋の熱湯を流すと、
対流が起きて粉全体がマリモのように丸く膨れ
上がってきます。そのままお湯を真ん中の一点に
注ぎ続ける。対流が起きつづけてマリモが崩れない。

こうすると粉の一粒一粒が全員参加で、珈琲作りに
参加します。濾紙の縁にへばりついたまま、何の役
にも立っていないヤツなんか存在しない。

みんな参加して作り上げた珈琲は当然美味しい。

コーヒーなんて呼ばせない。立派な珈琲に対して
失礼になる。

電機メーカーが売り出しているコーヒー・メーカー
じゃ、粉の大部分が働いていない。ただ濾紙の縁に
へばりつき、濡れて見せているだけ。さぼってんです。

あんなもので美味い珈琲が出来るわけがない。

こうやって珈琲を淹れて見せて、いいか、これが
会社だ。全員参加でいいものを提供するのだ。

そう教えるのです。


           パパゲーノ




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