作家 小林真一のブログ パパゲーノの華麗な生活

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【 業者とパートナーの違い 】

2006-10-18 09:24:36 | 13 パパゲーノが考える会社のあり方


学生時代のアルバイトを通じて、百貨店のウラ側を知り、
多くの商品を納入する「業者」の上に君臨し、自らは
働かない百貨店社員を見て、ロクでもない
連中との思いが深く、この思いは今も消えていない。

パパゲーノの会社が、創業4~5年で軌道に乗り、
美容室流通だけで、百万個のビッグビジネスが
出来た時、ある百貨店のある店から、ぜひその商品を
納入してくれと電話が掛かってきた。

断りました。百貨店なんて、売れ筋商品に乗るだけで、
自らの努力なんかするわけないから。

電話の2回目があり、断ったら3回目。
それも断り、4回目がかかる。
7回断ったて、もう諦めるだろうと思っていたら、
なんと8回目の電話がかかった。

流石にぐらつきました。一介の零細企業に天下の
有名百貨店が、7回断られ、8回目の要請をする。

ともかく幹部の一人(女性です)を出向かせた。

どうしても扱いたいという。
なぜか、取締役店長(やがて社長になる)の奥さんが、
あっという間にスリムになった。

ご主人(取締役店長)が、どうしたんだ。

いきつけの美容室で、ドイツ製品の存在を知り、
それを購入。予想以上の早い効果で驚いている。

だから、部下に命じて、アレを扱え!

言いたい放題、こちら側の条件を述べたらしい。
日頃から鍛えてあります。

相手はそれを全部飲んだ。
断る理由が無くなった。

納品とほぼ時を同じくして、有名歌手のラジオ、
ロングラン番組のTV放送の中で、ソレが話題に。

その百貨店の名前が出て、お客様が殺到。

百貨店の単位面積当りの、販売高新記録となった。
百貨店関係の業界紙が書きたてた。

有名百貨店のここかしこ。
じゃんじゃん電話が掛ります。
在阪百貨店の部長さんが出向いて来る。

お宅には納入口座がありませんが。

そんなもの、後から書類送ります。判を押して返送を。
ともかく商品をすぐ欲しい。

売れに売れて、大阪空港の輸入扱いでトップになった。
松下電器貿易と三井物産が2・3位。

日本の大企業。人まねが得意中の得意ときている。

食品・医薬品・化粧品の大手の数々。
それっとばかりに、出るわ出るわイミテーションが。

中にはヒドイ奴がいて、各百貨店にマネキン立たせ、

「こんど、このドイツの会社とウチが提携した。
だから、中味は同じで価格が安い」

「ドイツの会社は、今後全面的に日本での生産に
切り替える。日本政府もその方針。
だから早晩ドイツからの輸入はストップ」

売り場を見に行ったボクが、まさか当の輸入会社の
社長とは知らんから、そんなデタラメ言ってのける。

商道徳なんてカケラも無い。

自らの商品開発能力なんかどうでもよく、
売れ筋とみたら真似をする。
そんな輩を業者と呼ぶ。

ず~っと後になって、7回の断りに屈しなかった担当係長。
同じグループの別会社の幹部になって神戸勤務。

その人の名を使って、二人のオトコがやってきた。

グループ内の保険会社。
保険勧誘だったが、つい漏れた一言。

「そんなわけで、この際業者の皆様にもご協力を」

「ちょっと待て! いま何て言った。 業者と聞こえたが」

二人は真っ青になった。

「オレのことを、○○百貨店の納入業者と思ってんのか」
怒鳴りつけてやった。とっとと失せろ! おい、塩を撒け!

バイヤー・イズ・キング なんて言葉。
パパゲーノの世界にはありません。


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