二次元が好きだ!!

SSなどの二次創作作品の連載、気に入ったSSの紹介をします。
現在ストパン憑依物「ヴァルハラの乙女」を連載中。

続いたネタ22 GATE~夢幻会、彼の地にて戦いけり

2016-01-29 09:01:32 | 習作SS

辻が銀座で欧州一危険な男と腹の探りあいをしている最中。
平成と帝国の日本で動きがあった。

まずはピニャ、ボーゼスの二人が平成の日本に来日した。
目的は日本といいう国をこの眼で見て、交渉の仲介役となることだ。

またハミルトンもシャンディーを連れて大日本帝国の方に訪日し、
ピニャと同じように大日本帝国との間の交渉の仲介役をすることなった。

なお、当初自分が大日本帝国の仲介役となることに、
家柄やら何やらを理由に反対していたハミルトンであったが、
ピニャが自ら書き示した代弁者としての信任状を無理やり渡されてその地位に至った。

さらに、平成の日本ではとある事を理由に、
国会に参考人として自衛隊員の伊丹耀司と日本軍の小野田寛郎。
アルヌス住民代表としてレレイ、ロウリィ、テュカ、以上五人が呼ばれた。

その内容は「コダ村避難民に関する質疑応答」
であり、イタリカで武装勢力を撃破する以前から、
自衛隊と日本軍に不手際はなかったかどうか疑うメディア。
さらには政権を狙う夜盗…もとい野党が張り切っており、与党が押される形で現場責任者を国会に呼ぶことと為った。

何かと腰が引ける日本政府の尻を叩くこと、
それが自分の使命と知る大日本帝国大使の吉田茂がいくら鼓舞しても、
メディアが左に習え、とばかりに世論操作を全力でしている中では中々難しかった。

ゆえに日本政府は銀座を襲撃した武装勢力の全てを撃破したことを宣言し、
低下する支持率の回復を狙ってイタリカの一連の出来事を公表したが悪い方向に動いた。

「自衛隊、異世界にて虐殺疑惑!?」
「暴かれた残虐行為、隠蔽を許すな!」
「戦前回帰への道を止めよう、下ろせ政権」

政府は自衛隊が持ち込んだ各種撮影機材で録画したイタリカの戦いをメディアに公開したが、
某大陸や某半島の意を受けたメディアはわざと最も残虐なシーンを選んで、自衛隊と政権に対して非難を始めた。

例えば「攻撃ヘリで武装勢力を掃射するシーン」をあたかも一般市民を巻き添えにしているかのようにミスリードする。
例えば自衛隊がイタリカ市民へ救助するするシーンを「市民は怯えています」等と余計なコメントを挟む。

等などとプロパガンダを展開している。
それを真に受けた某み○すな党はその真相を暴くと意気込んでいおり、
コダ村避難民、イタリカ両方の現場にいた伊丹は厳しい質問を国会で浴びせられることが予想されていた…。

「あ~まったく、こりゃあれか?
 状況は家康公を関が原で突撃させたまま放置している某架空戦記作家の
 日本分裂を主題とした某架空戦記に出てくる某歴史作家の戦車将校と同じわけか?
 あー面倒だ、本当に面倒だ、今すぐどっかに天下りして定年までお茶を飲んで過ごしたいぜ…」

「くくく、そうだ。
 司○遼太郎先生のように状況は悪いぜ。
 ああ逃げようと言ったって二重橋の英雄でも所詮二尉、再就職先なんてたかが知れている」

「ねえ、御宅の所なんて駄目。
 俺こう見えてもSだし結構使えると思うんだけど?」

「個人的には食指がそそる話であるが、
 ウチの上司連中が作られた世論にビビッているからなぁ…」

「く、くそーー!!」

クリスマスが近く、
寒風に晒される銀座駐屯地の中で、
伊丹と駒門が今後について会話を交わしていた。
少し話がある、という理由でロウリィや富田などから距離をとったため、
周囲に人はおらずこの寒い中男で2人っきりだ(決して腐った意味は持たない)

「さてどうする?
 逃げるのはあんたの十八番らしいが、
 この状況じゃあ、逃げるなんてできないぜ。
 そうそう、辞表を提出しても無駄かもしれないな。
 小ざかしい官僚の一部はアンタに責任を負わせる事を考えているらしい」

「駒門さん、なんか楽しそうだなっ…!!」

伊丹の経歴を知るがゆえに、
この男がどんな事を考えているのか、
そう興味が尽きない駒門がニヤニヤと笑顔を浮かべる。

「ま、確かに駒門さんの言うとおり方法はなくはないさ。
 それも政権に打撃を与えず、なおかつこの話題から逸らす手が」

「ほう、興味深いな。
 聞かせろ、伊丹二尉」

頭をバリバリと掻きながら呟いた伊丹の言葉に駒門の眼が光る。
それが本当ならば作られた世論で縛られた政府の状況を打開する策となるからだ。

「駒門さん、アンタはあの金髪エルフ幾つだと思う?」

「何だいきなり……。
 あのファンタジー映画から飛び出したような娘さんか?
 どう見ても十代後半だろう、それが一体どう関係する……?」

伊丹の質問の意図が分からず疑問の声を出す駒門。

「百六十五歳」
「ん?んん??」
「テュカは百六十五歳なんです、いや本当に」
「んな――――!?」

衝撃的な事実に駒門は思わずバッと振り返り、
視界の隅で銀座の様子を見ていた金髪エルフを改めて見返す。
だが見返しても165歳よりも10代後半と言ったほうが現実的な見た目であった。

「ちなみにロウリィは詳しいことは聞けてませんが、
 レレイが言うにはそれよりもっともっと上だと言ってましたよ」

「………本気で驚きだな、おい」

見た目中学一年生程度の幼さを残す少女がそれより上。
という事実に衝撃のあまり駒門から出せた言葉は驚愕の一言であった。

「で、その事実が国会で知れたらどうです?
 一般市民にメディアの本音は野党が言う真相究明は究明は二の次、
 本音は特地のそうした日本にないものを早くみたい、という好奇心の方が強いはず」

「それが、あんたの考えが。
 あんたは娘さん達を出汁に話題を逸らさせるつもりか。
 普通なら通用しない策だが特地の人間が来る、という話のせいか、
 この時期何時もは地方にいるはずの国会議員先生が何故か出席している上に、議席は満席と聞く。
 ネットでは政治問題よりも特地の人間に期待する所が大きいしな…くくく、どうやら退屈な国会が面白くなりそうだ」

皆本音は政治問題よりも特地と官僚用語で名称された異世界ファンタジーに興味津々で、
ロウリィ達を前面に出すことで世論の話題を一気に変えてしまう、という伊丹の策に駒門は笑い、賞賛する。

「これなら、政治問題は直ぐに忘れ政権に与える打撃は最小限になるだろう。
 だがよ、伊丹二尉。それでも真実を暴くと意気込んでいる野党共の追究からは免れないぜ。
 前日に防衛省からカンペなりなんなりが渡されたと思うが、その辺はどう対応して行くつもりだ?」

だが、それでも野党からの質問攻めからは逃げることはできない。
そう伊丹に伝えるが、

「ま、そこら辺はアドリブで何とかします。
 カンペの方は一応眼を通したフリだけにしました」

「アドリブっておいおい……」

予想外の回答に駒門は戸惑う。

「だって、俺。
 官僚が作った文章なんて苦痛で苦痛で仕方がないし!
 それに下手にカンペを何も考えずに読んだら、俺が全責任を負う。
 見たいな文章を読まされ、俺だけに責任を被せて切り捨てられそうですから」

「それは、確かにありうるな。
 何せあんたは英雄だから小ざかしい小役人共がなぁ…」

官僚的問題解決法として弱い一個人に責任を負わせわが身を守る。
それに二重橋の英雄、という官僚的組織では出すぎた杭は早急に打たねばならない。
そう考えているだろうと、長年公安畑でそうした官僚の病魔を良く知るようになった駒門は伊丹の意見に頷く。

「大体、俺がこれからしようとすることにカンペは対応してないだろうし!」
「ははは、確かに。それもそうだな!」

その上これから伊丹がやろうとして行動に、
官僚が作ったカンペが役に立つとは思えない事に二人は笑い合った。

「おっと、時間だ。
 そろそろバスの用意が出来るころだ。
 ああ、実に有意義な時間だったよ伊丹二尉。
 今後の健闘を祈るよ、冗談じゃなく本気で、な」

「そりゃ、どうも」

駒門の敬礼に伊丹が素っ気無く答えた。
そして、長居は無用と直ぐに2人はその場を離れる。
駒門は護衛のために移動を始め、伊丹は三人娘と部下、お客さん二人の元に歩き出した。



















 
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