財政健全化が大きな課題となっている小樽市にとっても、身につまされるニュースです。
財政破綻寸前まで陥ったため、財政健全化に向けて人件費の抑制など徹底した緊縮財政を行い、歳入増を目指してふるさと納税に力点を置いた大阪府泉佐野市。
賛否両論あると思いますが、地方自治の本旨に基づいて、怯むことなく国(総務省)に対抗しようとする姿勢を私は支持します。
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ふるさと納税、Amazonギフト券で「100億円還元」 泉佐野市、総務省に反旗
出典:ITmedia NEWS
ふるさと納税の返礼品をめぐり、大阪府泉佐野市は5日、返礼品に加えてアマゾンのギフト券100億円分をプレゼントするキャンペーンを始めたと発表した。現行法上問題ないとしているが、総務省はギフト券による還元を問題視しており、真っ向から反旗を翻した格好だ。
同省は、返礼品の調達費は寄付額の30%以下などとする基準を設け、守らない自治体は6月以降、制度の対象外とする法改正を目指している。泉佐野市は規制強化に反対しており、法改正されればこれまでのような取り組みはできなくなるとして今回のキャンペーンを決めたという。
期限は来月末だが、ギフト券発行が100億円分に達すれば終了するとしている。泉佐野市の担当者は、法改正されれば基準は順守すると説明。ギフト券については「返礼品ではなく、あくまでキャンペーンのプレゼント」と強調した。
平成29年度に寄付受け入れ額が全国トップの135億円となった同市は、これまで総務省の規制強化に「地方自治の精神にそぐわない」などと反発。一方、ギフト券は、静岡県小山町が昨年末まで返礼品として贈り、多額の寄付を獲得したことで、石田真敏総務相が先月「良識ある行動とは思えない」と不快感を示したばかりだった。

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大阪府 泉佐野市ふるさと納税特設サイト
「市長からのごあいさつ」 泉佐野市長 千代松 大耕
一部抜粋
「・・・そもそも本市は、かつて財政破綻寸前の状態にまで陥っていました。その後、財政健全化に向けて、人件費の抑制、遊休財産の処分、公共施設の統廃合など、もうこれ以上何もないというほど徹底した緊縮財政を行ってまいりました。
わたしは、後ろ向きの施策だけでは泉佐野市は疲弊してしまうと考え、歳入を増やすための攻めの改革の一つとして、ふるさと納税に力点を置くことにしました。以降、特に返礼品に知恵を絞り、関空を拠点とする日本初のLCC(ローコストキャリア) Peachの航空券購入に利用できるポイントを返礼品にするなど、皆さまのニーズにお応えできるラインナップに傾注してまいりました。
そうした取り組みを続けてきたこともあり、2017年度には寄附金の受入額が全国1位となって、泉佐野市の存在が大きくフォーカスされるようになりました。
しかし、ご存知の方も多いと思いますが、総務省から返礼品の規制を柱とする通達が相次ぎ、いよいよふるさと納税の法制化がなされようとしています。
本市としては、総務省の一方的な見解に基づく法制化は、地方自治の精神にもそぐわず、また自治体間の格差を生みかねないものとして、拙速を避け、広く議論を行うべきではないかと主張してまいりました。ですが、現状では、法制化は現実のものとなりそうな気配です。
法制化がなされた場合、これまで本市のふるさと納税事業に関わってくださった約140社の地元民間事業者、そして事業を支えてくれたスタッフの業務や雇用に多大な影響を及ぼすことが想定されます。本市としてはこれらの方々の処遇も考慮しなければなりません。・・・」
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泉佐野市は、人口約101,000人と小樽市とほぼ同規模と言っていいでしょう。
予算書などで泉佐野市と小樽市とを比較してみます。
一般会計の予算規模(H30)
泉佐野市 563億円
小樽市 559億円
市税収入(H30)
泉佐野市 203億円
小樽市 134億円
ふるさと納税の収入(H29)
泉佐野市 135億3250万円 862,082件
小樽市 1億2190万円 5,552件
一般会計の予算規模をみるとほぼ同規模となっていますが、歳入においては、市税収入とふるさと納税の収入(寄附金)に大きな差が見られます。
さらに、ラスパイレス指数も調べてみました。
ラスパイレス指数(H29) ※国家公務員給与を100として比較する指数
泉佐野市 91.2
小樽市 96.2(道内35市中29番目)
※小樽市のあとに登別、芦別、紋別、歌志内、留萌、最下位夕張と続く。北海道HP参照

(クリックで拡大)
大阪府下にある43市町村中、最もラスパイレス指数が低いのは泉佐野市。
町村含めてダントツに低くなっています。
こうした数字をみると、「人件費の抑制など、もうこれ以上何もないというほど徹底した緊縮財政を行ってきた」という市長の言葉も真実味を帯びてきます。
市の成り立ちや個別の事情が違うため一概に比較できるものではありませんが、財政再建化に向けた取組は、小樽市の一歩先を進んでいる印象を受けます。
財政破綻寸前まで陥ったため、財政健全化に向けて人件費の抑制など徹底した緊縮財政を行い、歳入増を目指してふるさと納税に力点を置いた大阪府泉佐野市。
賛否両論あると思いますが、地方自治の本旨に基づいて、怯むことなく国(総務省)に対抗しようとする姿勢を私は支持します。
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ふるさと納税、Amazonギフト券で「100億円還元」 泉佐野市、総務省に反旗
出典:ITmedia NEWS
ふるさと納税の返礼品をめぐり、大阪府泉佐野市は5日、返礼品に加えてアマゾンのギフト券100億円分をプレゼントするキャンペーンを始めたと発表した。現行法上問題ないとしているが、総務省はギフト券による還元を問題視しており、真っ向から反旗を翻した格好だ。
同省は、返礼品の調達費は寄付額の30%以下などとする基準を設け、守らない自治体は6月以降、制度の対象外とする法改正を目指している。泉佐野市は規制強化に反対しており、法改正されればこれまでのような取り組みはできなくなるとして今回のキャンペーンを決めたという。
期限は来月末だが、ギフト券発行が100億円分に達すれば終了するとしている。泉佐野市の担当者は、法改正されれば基準は順守すると説明。ギフト券については「返礼品ではなく、あくまでキャンペーンのプレゼント」と強調した。
平成29年度に寄付受け入れ額が全国トップの135億円となった同市は、これまで総務省の規制強化に「地方自治の精神にそぐわない」などと反発。一方、ギフト券は、静岡県小山町が昨年末まで返礼品として贈り、多額の寄付を獲得したことで、石田真敏総務相が先月「良識ある行動とは思えない」と不快感を示したばかりだった。

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大阪府 泉佐野市ふるさと納税特設サイト
「市長からのごあいさつ」 泉佐野市長 千代松 大耕
一部抜粋
「・・・そもそも本市は、かつて財政破綻寸前の状態にまで陥っていました。その後、財政健全化に向けて、人件費の抑制、遊休財産の処分、公共施設の統廃合など、もうこれ以上何もないというほど徹底した緊縮財政を行ってまいりました。
わたしは、後ろ向きの施策だけでは泉佐野市は疲弊してしまうと考え、歳入を増やすための攻めの改革の一つとして、ふるさと納税に力点を置くことにしました。以降、特に返礼品に知恵を絞り、関空を拠点とする日本初のLCC(ローコストキャリア) Peachの航空券購入に利用できるポイントを返礼品にするなど、皆さまのニーズにお応えできるラインナップに傾注してまいりました。
そうした取り組みを続けてきたこともあり、2017年度には寄附金の受入額が全国1位となって、泉佐野市の存在が大きくフォーカスされるようになりました。
しかし、ご存知の方も多いと思いますが、総務省から返礼品の規制を柱とする通達が相次ぎ、いよいよふるさと納税の法制化がなされようとしています。
本市としては、総務省の一方的な見解に基づく法制化は、地方自治の精神にもそぐわず、また自治体間の格差を生みかねないものとして、拙速を避け、広く議論を行うべきではないかと主張してまいりました。ですが、現状では、法制化は現実のものとなりそうな気配です。
法制化がなされた場合、これまで本市のふるさと納税事業に関わってくださった約140社の地元民間事業者、そして事業を支えてくれたスタッフの業務や雇用に多大な影響を及ぼすことが想定されます。本市としてはこれらの方々の処遇も考慮しなければなりません。・・・」
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泉佐野市は、人口約101,000人と小樽市とほぼ同規模と言っていいでしょう。
予算書などで泉佐野市と小樽市とを比較してみます。
一般会計の予算規模(H30)
泉佐野市 563億円
小樽市 559億円
市税収入(H30)
泉佐野市 203億円
小樽市 134億円
ふるさと納税の収入(H29)
泉佐野市 135億3250万円 862,082件
小樽市 1億2190万円 5,552件
一般会計の予算規模をみるとほぼ同規模となっていますが、歳入においては、市税収入とふるさと納税の収入(寄附金)に大きな差が見られます。
さらに、ラスパイレス指数も調べてみました。
ラスパイレス指数(H29) ※国家公務員給与を100として比較する指数
泉佐野市 91.2
小樽市 96.2(道内35市中29番目)
※小樽市のあとに登別、芦別、紋別、歌志内、留萌、最下位夕張と続く。北海道HP参照

(クリックで拡大)
大阪府下にある43市町村中、最もラスパイレス指数が低いのは泉佐野市。
町村含めてダントツに低くなっています。
こうした数字をみると、「人件費の抑制など、もうこれ以上何もないというほど徹底した緊縮財政を行ってきた」という市長の言葉も真実味を帯びてきます。
市の成り立ちや個別の事情が違うため一概に比較できるものではありませんが、財政再建化に向けた取組は、小樽市の一歩先を進んでいる印象を受けます。