小樽のパパの子育て日記

日々のできごとを徒然なるままに2006年から書いて18年目になりました。
ヤプログから2019年9月に引越し。

NHK将棋トーナメント雑感

2024-03-19 01:21:31 | 将棋
NHK将棋トーナメント決勝戦、藤井竜王名人VS佐々木勇気八段戦を視聴。
昨年に引き続いての両者による決勝戦は見どころの多い好局であった。
佐々木八段が入念に準備していたと思われる角換わりの研究手順を藤井竜王名人が真正面から受けて立つ展開。
一歩も引かない攻め合いで、一時苦戦かとも思われたが、中盤のねじり合いを乗り切った藤井竜王名人。
混戦を抜け出し、最終盤いつもの勝ちパターンに入ったかと思われたが、△5五角成が大悪手。
一瞬のスキをついて佐々木八段が放った飛車切りが詰めろ逃れの詰めろとなる盤上この一手で勝負あった。
その手が指された直後、即座に自身の大ポカに気づき、顔を歪め、頭をコツンと叩く藤井竜王名人。
昨年の王座戦では、悪手に気づき頭を掻きむしって悔しさを滲ませた永瀬拓矢九段の姿が話題となったが、全くそれと同様に感情をあらわにする藤井竜王名人の姿がとても印象的であった。
佐々木八段もまさか勝てるとは思っていなかっただろう。
現在棋界無敵のモンスターである藤井竜王名人を倒しての優勝は、佐々木八段がA級棋士と言えども大金星と言って過言ではないだろう。
藤井当時四段のデビュー29連勝を止めたときと同じように、湧き出す喜びを押し殺す佐々木八段の表情もまた印象的であった。
決勝戦の興奮冷めやらぬままに、藤井竜王名人が七段時代に創作したという詰将棋がネットに落ちていたので解いてみる。

かなり頭を悩ませた。
紛れが多く、さらに移動合の手筋が巧妙に織り込まれている。
収束がとても洗練されていて鮮やか。
難解な秀作だと思う。
こんな芸術作品のような詰将棋を創作するとは、藤井竜王名人は詰将棋作家としても、一流なのだなあ。
正解手順はこちら(ネタバレ)
▲1五桂△同歩▲4一馬△3二歩▲2四歩△同玉▲4二馬引△3三歩▲3六桂△2三玉▲3四馬△同歩▲1四飛成△同玉▲2四馬まで15手詰

竜王戦第4局 対局者が小樽へ

2023-11-10 05:26:00 | 将棋
第36期竜王戦七番勝負第4局小樽対局を前に対局者が小樽入りした。
 




 
小樽運河でのフォトセッション。
 
そして小樽市民センターでの前夜祭。








 
対局を前に会場は大いに盛り上がりをみせた。
注目の対局は、藤井竜王の先手番で11月10日(金)朝9時から銀鱗荘、新館特別和洋室「鶴」で行われる。
 
 

 

司会も素晴らしかった。
さすがプロフェッショナルだ。

 
 
 

おたる将棋まつり 小樽市長杯小中学生将棋大会

2023-11-05 05:21:16 | 将棋
竜王戦小樽対局記念 おたる将棋まつり 
小樽市長杯 小中学生将棋大会
令和5年11月4日 小樽経済センタービル7階大ホールにて。
 
 
大会にエントリーした小中学生は70名。
保護者や将棋ファンを含めると約250名が集まりました。

 
開会式。主催者を代表して小樽市長からご挨拶。
そして、ご来賓としてお越しいただいた上村亘五段、中倉彰子女流二段のお二人からもご挨拶。

 
大会は小樽市長の号令で第1局がスタートしました。
人の熱気で会場は暖房が不要なほどでした。

 
指導対局を行う上村亘五段。
5面指しで午前、午後とびっしり30局近く指していただきました。
 
中倉彰子女流二段も4面指しでびっしりと。
将棋ファンのおじさんたちは、やはり中倉先生のほうに集まるのですね😅

 
子供たちの真剣勝負に審判長として温かい眼差しを送る中倉彰子女流二段。
プロ棋士が見ていると、子供たちにとっても良い緊張感あって刺激になるのではないでしょうか。


 
途中、アベマ将棋チャンネルの企画でスペシャルゲストが登場。
向かって右から屋敷伸之九段、和田あき女流二段、阿部健治郎七段、岡部怜央四段、小山怜央四段。
突然のプロ棋士たちの登場に、会場が一瞬どよめきました。

 
テレビに出たい人はステージに集まってと声をかけるとみんな走って集まりました。
せーのっ、えいえいおー!



 
大会は、フリークラス(有段者)と級位者クラスに分かれて、それぞれ対戦しました。
スイス式トーナメント方式で行われるフリークラスの優勝者は、11月9日に小樽市民センターで開催される竜王戦第4局小樽対局の前夜祭で藤井竜王に花束を贈呈する大役を務めます。
優勝者を追うテレビクルーが数社いました。


 
フリークラスの優勝者は比布町から来た強者。
表彰式では小樽市長から賞状と優勝盾、竜王戦特製揮毫扇子と特製タオルの賞品が贈呈されました。
おめでとうございます。



上位入賞を果たした子供たちが上村先生、中倉先生と一緒に記念写真をパシャリ。
みんな賢そうだなあ。
 
 


上村先生に用意していただいた色紙3枚は、交流対局を頑張った子供たちに特別賞として本人から手渡されました。
上村先生は、イベント終了後、夜の便で東京へとんぼ返り。
またの機会がありましたら、次回はゆっくりと小樽へお越しください。

たくさんのものまねを披露して場を和ませていただいた上村先生、優しいコメントで会場を締めてくださった中倉先生、お二人ともどうもありがとうございました。
 
日本将棋連盟北海道支部連合会と日本将棋連盟小樽支部の皆さんには大会運営にご協力いただきました。
ありがとうございました。
 
 

小樽に人気棋士が集結する

2023-10-16 05:59:47 | 将棋
11月に小樽に人気棋士が集結する。
これは豪華な顔ぶれだ。
 
第36期竜王戦第4局 
11/9前夜祭(小樽市民センター)
11/10.11対局(銀鱗荘)
対局者 藤井聡太竜王 伊藤匠七段
立会人 渡辺明九段
新聞解説 広瀬章人八段
大盤解説会 野月浩貴八段、中村桃子女流二段
 
小樽対局 竜王戦立会人に渡辺九段 新聞解説は広瀬八段

小樽対局 竜王戦立会人に渡辺九段 新聞解説は広瀬八段

【読売新聞】 将棋で史上初の「八冠」を達成した藤井聡太竜王に伊藤匠七段が挑む第36期竜王戦七番勝負(読売新聞社主催、特別協賛・野村ホールディングス)の第4局(小...

読売新聞オンライン



マリンホールでの前夜祭チケットはすでに完売している。
将棋ファンにとっては垂涎ものだ。
 
 
 
11月に小樽に来る将棋棋士
 
 
11月9〜11日
 
対局者 藤井聡太竜王 伊藤匠七段
 
 
立会人 渡辺明九段
 
新聞解説 広瀬章人八段
 
 
大盤解説会 野月浩貴八段 中村桃子女流二段
 
 
11月4日 おたる将棋まつり 
 
派遣棋士 上村亘五段 中倉彰子女流二段
 
 
 
 
 

藤井八冠誕生の瞬間

2023-10-12 06:02:59 | 将棋
大一番の王座戦、藤井永瀬戦をYouTubeの生配信でかぶりつき観戦。
藤井有利で迎えた終盤、永瀬王座が玉上がりの勝負手を放ち逆転。
AIの形勢判断でも永瀬王座90%優勢、あとはどう収束するのかと皆が思っていた大詰めの最終盤に劇的なドラマが待っていた。
詰みありとみて果敢に相手玉を詰ましにいった永瀬王座。
途中▲3一銀に当然と思える△同金と応じれば詰みなのだが、銀を取らずに△1二玉とかわして詰まない唯一の変化があった。
指した直後に読み抜けがあったと気づいた永瀬王座、顔がみるみる紅潮する。
その様子を映像は冷酷に捉えていた。
両手で頭を何度も掻きむしり、顔を歪め、歯を食いしばる。
後悔の念が全身を支配し、動揺を隠せない。
落ち着きがなくなり、全身から汗がしたたりおちる。
いくら考えても、どうしても詰まない。
まさに天国から地獄。
藤井七冠も自分に思ってもみない勝利が転がり込んできたことをすぐに察知する。
下を向きながら申し訳なさそうに着手、淡々と手を進めていく。
事前に申し合わせていたかのように飛車を駒台から取り9八のマスにそっと置いた。
いよいよフィナーレだ。
勝敗の行方はもう両者とも悟っている。
羽織を着て身なりを整え、咳払いを一つして座り直した永瀬王座は、藤井七冠の138手目△5六歩の着手を見て、静かに投了を告げた。
藤井八冠が誕生した瞬間だった。


第36期竜王戦第4局小樽対局は、11月10・11日に銀鱗荘で行われる。
竜王戦小樽対局を知らせる等身大パネルがJR小樽駅と市役所に現れた。



内閣総理大臣顕彰も検討されているという藤井聡太氏が八冠として小樽に来るのは、いよいよ約1か月後だ。

前人未到の八冠制覇。
その偉業は遥か将来まで語り継がれていくだろう。





スポーツ報知
将棋の藤井聡太七冠=竜王、名人、王位、叡王、棋王、王将、棋聖=が11日、京都市の「ウェスティン都ホテル京都」で指された第71期王座戦五番勝負第4局で、永瀬拓矢王座を後手番138手で破り、3勝1敗で王座を初奪取。将棋のタイトル全八冠を制覇した。



おたる将棋まつり 小樽市長杯小中学生将棋大会

2023-08-28 06:47:09 | 将棋
おたる将棋まつり

小樽市長杯 小中学生将棋大会

優勝者は11/9前夜祭で対局者に花束贈呈ができる!
藤井龍王に花束を渡せる権利とは大きな特典ですね。









将棋ウォーズ Pona3戦

2023-06-27 04:33:59 | 将棋
過去4戦して一度も勝てないコンピューターPona3との戦い。


四間飛車から穴熊に囲い、細い攻めを切れそうになりながらも何とかつないでたどり着いた最終盤。(先後逆)
ここでは、△8七金打として▲9六玉の一手に△9四歩と端歩を突けば必至で勝ちだったのに、秒読みに追われ△7五金と間違えた。
すぐさま▲8八銀打ちとされ、遅まきながらも△9四歩と端を突いたが、それは詰めろにならず、▲6四角と打たれ逆転。
最後の最後で間違え、初勝利は泡と消えた。

三段には昇段したものの、その先のステージになかなか到達できないヘボ将棋。
スマホアプリの将棋ウォーズは、1ヶ月500円で指し放題となるが、無料の範囲である一日3回の対戦を慎ましやかに楽しむ中年オヤジ。
先日会った知人も課金せず無料の範囲で将棋ウォーズを楽しんでいると言うのを聞き、そんな慎ましい人が自分以外にもいたかと、妙に親近感が湧きました😂



NHK 将棋トーナメント決勝戦雑感

2023-03-19 16:50:16 | 将棋
ビデオに撮っていた nhk杯将棋トーナメント決勝戦を鑑賞。

藤井竜王対佐々木八段という若手同士の楽しみなカード。

中盤までは互角の戦いであったが、少しずつプラスの手を積み重ねて、終盤は藤井竜王がはっきり一手勝ちの形勢となった。


最終盤、佐々木八段が3二竜と首を差し出したところで、藤井竜王は迷わず詰ましにいく。
この思い切りのよい踏み込みが藤井将棋の真骨頂だ。


角を取りつつ王手で桂馬を跳躍する華麗な寄せが炸裂。
この詰み筋は数手前から読んでいるものだろう。
15手詰め程度であれば、藤井竜王なら瞬間的に見えてしまう。
読みの精度が並の棋士とは比較にならない。
次元の違う圧巻の勝利であった


これで今年度の一般棋戦、日本シリーズ、銀河戦、朝日杯、NHK杯と全4つを制覇。
史上初の快挙を達成した。

この日は渡辺棋王からタイトルを奪取し、六冠を達成。
八つのタイトルのうち六つを手中に収め六冠となった。

残るは名人、王座の二つだが、
名人戦は挑戦者として来月から戦うことが決まっている。
また、王座戦はタイトルホルダーのシード権により2次予選から参加予定。
早ければ、今年10月には八冠達成が見られるかも。
タイトル戦8つ、一般棋戦4つ、コンプリートも。

将棋界は、藤井一強時代がしばらく続くのではないだろうか。



佐藤康光九段が意地を見せた

2023-03-04 05:58:29 | 将棋

佐藤九段対糸谷八段のA級最終戦。

B1への陥落が決まっていた両者の対局。

勝っても敗けても来季の順位には影響しないのだが、今季ここまで0勝8敗と振るわない佐藤康光九段にとっては、負ければ屈辱の全敗となる。
全敗となれば、これまで積み上げてきた輝かしい期歴が汚れてしまう。
だって全敗は素人が指したってできるのだから。

局後「順位は関係ない対局だったが、自分の棋歴には残るので、恥ずかしくない将棋を指そうと思った」
そう語ったように、この対局にかける思いは並々ならぬものがあっただろう。

20〜30歳代の若い頭脳に混じり、ただ一人53歳でA級に在籍。(羽生九段は先に陥落した)
2017年からは日本将棋連盟会長として棋士をまとめ、多忙な公務をこなしながらの現役生活。
卓越した人望と実績がなければ務まらない要職。その要職に就きながらA級に在籍していることが、本来奇跡なのだ。


今季限りで通算26期在籍したA級からは陥落となるが、誰もそれを責めることはないし、皆んながお疲れ様でしたという気持ちだろう。そして、年齢的には非常に厳しいだろうが、来季の捲土重来を期待したい。

最終局に見せた意地の1勝は、将棋ファンとして何より嬉しかった。
同じ歳なことが余計にそう思わせるのかもしれない。

佐藤康光九段が糸谷八段降す 1勝8敗で終了 名人戦A級順位戦
出典:毎日新聞

静岡市葵区の浮月楼で2日に指された第81期名人戦A級順位戦(毎日新聞社、朝日新聞社主催)最終9回戦一斉対局で、佐藤康光九段(53)は糸谷哲郎八段(34)を108手で降し、今期初白星を挙げて1勝8敗で全日程を終えた。
糸谷八段も1勝8敗。
両者は来期、B級1組への降級が決まっている。
A級での順位が糸谷八段の方が上のため、来期B級1組の順位は糸谷八段が1位、佐藤九段が2位となる。
佐藤九段は終局後、「順位は関係ない対局だったが、自分の棋歴には残るので、恥ずかしくない将棋を指そうと思った」と話し、糸谷八段は「A級に復帰できるよう、将棋を直して頑張りたい」と再起を誓っていた。


将棋の一番長い日

2023-03-02 12:29:16 | 将棋
今日はいわゆる「将棋界の一番長い日」。

トップ棋士10人による総当たりリーグ戦・A級順位戦の最終日だ。

今期は藤井聡太五冠がA級に初参戦。
挑戦権をつかみ名人を奪取すれば、1983年に21歳2カ月で名人を獲得した谷川浩司十七世名人(60)の最年少名人の記録更新となるため注目を集めている。

 

さて、本日対戦カード

広瀬章人八段〈6勝2敗〉―菅井竜也八段〈5勝3敗〉
藤井竜王〈6勝2敗〉―稲葉陽八段〈4勝4敗〉
斎藤慎太郎八段〈5勝3敗〉―永瀬拓矢王座〈5勝3敗〉
豊島将之九段〈5勝3敗〉―佐藤天彦九段〈3勝5敗〉
糸谷哲郎八段〈1勝7敗〉―佐藤康光九段〈0勝8敗〉

棋界の頂点に君臨するA級棋士の競演は、将棋ファンにとってはたまらない。
今日は深夜まで眠れないなあ。

 

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さて、眠れないといえば、最近の私の将棋ウォーズ対戦から。
5手詰を発見できなかった悔しい一局。
悔しくて眠れなった( ´∀` )


こうして次の一手として出題されれば、なーんだという問題。




実戦は時間に追われ、▲31龍と切り▲41金とはりついたが、それではさすがに届かず。
 
 
正解は▲11金。
若いころなら一目だった簡単なこの手が見えないようでは.…
 
寄る年波には勝てないと、将棋の指し手にも思う今日このごろ(+_+)
 
 
 

羽生九段勝利!

2023-01-22 18:30:24 | 将棋

第72期ALSOK杯王将戦七番勝負第2局 羽生善治九段VS藤井聡太王将

101手目、羽生九段の▲4八香をみて藤井王将は投了を告げた。

4八へ香車を合駒する以外は全て詰み。

最後まで仕掛けられた藤井王将の罠を正確に掻い潜っての勝利。

相掛かりとなった本局、周到に用意された作戦だろう。

一局を通じて、羽生九段が終始積極的な差し回しを見せたのが印象的だった。

それにしても52歳の羽生九段がタイトル戦で藤井王将を下すとは信じられない。

これで3局目以降が俄然面白くなった。

頑張れ中年の星、羽生九段!

 

ーーーー

第72期ALSOK杯王将戦七番勝負第2局が1月21・22日の両日、大阪府高槻市の「摂津峡花の里温泉 山水館」で行われ、挑戦者の羽生善治九段が藤井聡太王将(竜王、王位、叡王、棋聖、20)に勝利し、1勝1敗のタイとした。

将棋界のスーパースター同士が激突する大注目のシリーズ。次戦、第3局は1月28・29日、石川県金沢市の「金沢東急ホテル」で指される。

 

 


羽生善治九段、タイトル100期へ7期ぶり王将戦

2022-11-24 05:49:49 | 将棋

羽生九段がタイトル出場を決めた。

群雄割拠する将棋界にあって、52歳でタイトル戦出場は見事だ。

将棋ファンにとっては、待ちに待った頂上対決で大注目の決戦だ。

藤井五冠を相手に、相当厳しい戦いとはなるだろうが、前人未到のタイトル獲得通算100期を達成してほしい。

 

ーーー

羽生善治九段、タイトル100期へ7期ぶり王将戦 来年1・8藤井聡太王将と 出典:日刊スポーツ

羽生善治九段(52)と藤井聡太王将(20)とのタイトル戦が実現した。将棋の第72期ALSOK杯王将戦挑戦者決定リーグ戦が22日、東京・千駄ケ谷「将棋会館」で行われた。7人総当たり戦で5戦全勝だった羽生は、4勝1敗で追う豊島将之九段(32)との直接対決を制した。6戦全勝として、藤井王将への挑戦権を獲得した。羽生の王将戦登場は、第65期以来7期ぶり19回目。タイトル戦登場は2年前の竜王戦以来となる。注目の7番勝負第1局は来年1月8、9日、静岡県掛川市「掛川城二の丸茶室」で行われる。

羽生が勝利をもぎ取った。後手豊島の失着につけ込んだ。「悪いはずはない」と、奪ったリードをしっかり広げ、押し切った。想定外のリーグ全勝での挑戦権獲得。「ずっとチャンスらしいチャンスもなかったですが、今回はそれが生かせて良かった」。一昨年竜王戦以来のタイトル戦登場の喜びをかみしめた。

豊島とはここまで19勝26敗。2018年(平30)の棋聖戦5番勝負では2勝3敗でタイトルを失い、2年前の竜王戦でも豊島に1勝4敗で挑戦を退けられた。今回は「負けてもプレーオフとは考えず、1局に集中してやろう」との思いで、直接対決を制した。

王将戦では、故大山康晴15世名人が第29期で達成した56歳での挑戦に続く年長記録。全体でも4位にあたる、52歳3カ月での挑戦権獲得だ。

昨年度は14勝24敗と、初めて負け越した。名人9期も含め、29年連続で在籍した順位戦最上級のA級からも陥落した。今期は棋王戦でも挑戦権争いに絡んでいる。「ソフトの定跡やセオリーがかなり大きな影響を持っている。その深い研究に離されないでついていけたら。伸びしろはまだあると思って頑張っている」と言う。その成果がV字回復につながったのだろう。

現在タイトル獲得通算99期(竜王7、名人9、王位18、王座24、棋王13、王将12、棋聖16)。100期目獲得を目指す相手は、「ずっと実現できたらと思っていた」というタイトル戦10戦負けなしの5冠王だ。

4年前の2月、朝日杯で15歳6カ月の史上最年少での公式戦初優勝を果たした時、藤井と初対決した羽生は準決勝で敗れた。終局後、「藤井さんは将来必ずタイトル戦に出てくる方。ただ、私がそこにいるかは分かりませんが。そこが問題です」と語った。あれから4年9カ月後、レジェンドはそこに上がってきた。

「自分自身の気力を充実させて臨むということに尽きると思います」。夢のようなスーパースターの頂上対決から目が離せない。

 

第1局 1月8、9日(日、月祝) 「掛川城 二の丸茶室」静岡県掛川市

第2局 1月21、22日(土、日) 「山水館」大阪府高槻市

第3局 1月28、29日(土、日) 「金沢東急ホテル」石川県金沢市

第4局 2月9、10日(木、金) 「SORANO HOTEL」東京都立川市

第5局 2月25、26日(土、日) 「さんべ荘」島根県大田市

第6局 3月11、12日(土、日) 「大幸園」佐賀県三養基郡上峰町

第7局 3月25、26日(土、日) 「ホテル花月」栃木県大田原市

 


次の一手

2022-08-12 05:20:23 | 将棋
将棋ウォーズの対戦から。
 
 
現局面は、△1六歩と香取りに打たれたところ。
この歩は詰めろにはなっていないはずなので、先手は詰めろで迫ることができれば勝ちとなる。
 
さて、次の一手は?
 
 
 
正解は、
 



▲3二銀としばって勝ち。
 
なんと、この手が詰めろになっている。
実戦は△1七歩成としてきたが、ここから鮮やかな11手詰みがある。
 
▲1三桂成、△同玉、▲1四歩、△1二玉、▲1三歩成、△同玉、▲2五桂、△1二玉、▲1三歩、同銀、2三金まで、先手勝ち。
 


2五にある桂を捨て、1筋の歩を突き出して消してから、再度の桂打ちがおしゃれ。
1三に歩が打てるようになることで詰みが生じている。
 
こんな順が指せれば、気持ちが良いというものだ。
棋神先生、ご教授いただきありがとうございました😅
 
(自力で見えた手ではないのがお恥ずかしい😅)
 
 
 




次の一手

2022-05-07 06:46:37 | 将棋
携帯アプリ「将棋ウォーズ」の対局から次の一手を出題する。(便宜上先後逆)
 
後手番で四間飛車を採用。
深く穴熊に囲ってやや優勢を感じつつ最終盤へ。
 
 
▲6二馬と金を取られた現局面は、自玉(後手玉)がいわゆるZ(ゼット)。
相手に駒を何枚渡しても絶対に詰まない状態だから、ここで必至をかければ勝ちとなる。
 
勝利は目前、思い切った攻めを繰り出したいところ。
さて、私が放った次の一手は?
 
 
 
 
 
注目の、
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
正解は、、
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
正解は△6八飛!
金の横にベタッと飛車を打ちつける鬼手だ。

▲同金なら△7九角からの即詰みがある。
 
実戦は、5分近く考慮時間を投入し▲9八玉と早逃げをしたが、以下、△8八金、▲9七玉、△7八金、▲同銀、△同飛成と進んだところで先手の投了となった。
 
 
投了図。



受けのない必至で投了もやむなし。
仮に▲8七金と受けても、△9六銀と捨て、①▲同金なら△8七金まで、②▲同玉なら△9五歩と突いて、いずれも簡単な詰みとなる。
 
こういう鬼手が炸裂すると気分がいいもの。
五段相手に我ながらうまく指せた一局だった。
 
 
(後記)
飛車を離して打つと▲3五馬と引く手で受かると思っていましたが、△7九角から精算しても、△6六角から迫っても、いずれも一手勝ちのようです。
次の一手としては少々不備のある問題でした。
ごめんなさい。
 
 

藤井竜王がA級に昇級する確率95.4%

2022-02-05 06:30:00 | 将棋

順位戦B級1組に在籍する藤井竜王(王位・叡王・棋聖)。

前期B級2組から昇級を果たし、今期はB1で全12局を戦いA級昇級を目指す。

昇級枠は2名だが、A級となれば、ついに名人位の挑戦が見えてくる。

日本将棋連盟のHPで順位戦B級1組の最新順位をみてみる。

最終局の残して藤井竜王が9勝2敗でトップ。

続くのが、稲葉八段、千田七段。

昇級2名は、この3者に絞られた。

佐々木勇気七段はここにきて、まさかの4連敗で昇級の可能性はなくなってしまった。

藤井竜王は、最終局の佐々木勇気七段戦に勝てば文句なく昇級。

もし負けたとしても、稲葉八段、千田七段のいずれかが負ければ昇級となる。

唯一、昇級を逃すのは、「藤井× 稲葉○ 千田○」のとき。

その確率を最新の棋士レーティングから計算してみる。

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棋士レーティング(2022/2/3 現在)

藤井2059
稲葉1788
千田1774
佐々木1744
郷田1736
木村1721

藤井-佐々木 期待勝率86%(負ける確率14%)
稲葉ー郷田 期待勝率57%(負ける確率43%)
千田ー木村 期待勝率58%(負ける確率42%)

これらから、1-(0.14×0.57×0.58)=95.4% 

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藤井竜王が3月9日にA級昇級を決める確率は95.4%!

感覚的にも妥当な数字と感じる。

果たして結果はいかに。