AbemaTV将棋チャンネルの対局企画「藤井聡太四段 炎の七番勝負~New Generation Story~」第6局佐藤九段戦の棋譜をみた。
角を換えての向かい飛車。
変則的な序盤から途中膠着状態になるかと思いきや、一瞬のスキをついて藤井四段が相手玉頭に襲いかかる。
細くてつながるのかと思う攻めを巧みにつなぎ、最後は無駄なくキレイに寄せ切った。
あの攻めの構想はどの時点で見えていたのだろうか。
非公式戦とはいえ、元名人でA級在籍の佐藤九段を相手にほぼ完勝の内容である。
スキありと見て躊躇なく仕掛ける思い切りの良さ、終盤の寄せの切れ味、鋭さ。
この棋譜をみただけでも感覚的には異次元の強さである。
公式戦のデビュー連勝記録も更新し、ついに13連勝を達成したという。
その対戦相手は、棋王戦のタイトル挑戦者で今若手棋士の中で一番勢いのある千田六段をというのだからハンパない。
対局者コメント
藤井聡太四段
「今日の将棋はずっと自信のない展開だったが、寄せ合いで勝ちになりました。連勝記録は意識せず、普段通り指しました。千田さんのように、強い相手とあたることができてうれしかった。全力を尽くそうと心がけて指しました。早指しですが、自分の力を出すことができたと思います。将棋が注目されるのはありがたいことだと思います。」
コメントの内容も控えめで配慮があり14歳とは思えない。
振舞いはもう大人だ。
IQだけでなくEQも振り切れているのだろうか。
炎の七番勝負はいよいよ最終第7局、羽生三冠戦を迎える。
羽生三冠といえども、藤井四段には苦戦と予想する。
4月23日、夢の対決に目が離せない。