小田原市内には神奈川県の大気汚染監視測定局が2ヶ所設置されている。小田原市役所には一般環境大気測定局、小田原市民会館には自動車排出ガス測定局がそれぞれ設置されており大気中の汚染物質の測定を継続的に行っている。小田原市羽根尾にも大気汚染の観測局があったが数年前に観測が中止されてしまった。観測施設はそのまま残っているようなので先日散策の途中に立ち寄った。 小田原市羽根尾の国道1号橘インター入口交差点近くに、数年前まで大気観測を行っていた施設が残っている。 国道脇のフェンスに囲まれた中に観測設備が設置されていた。フェンス内には電柱が1本とスチール製の観測機。それほど大きな観測設備ではない。 フェンス内の観測機に取り付けられたプレートには「環境観測局 羽根尾局」の記載。この観測設備の管轄は国土交通省関東地方整備局横浜国道事務所。
横浜国道事務所では現在でも県内2ヶ所で大気観測を続けている。 この羽根尾局では2007年の9月までは観測が行われていたようで、横浜国道事務所のホームページ内にも観測データが残っている。この場所では、大気中の浮遊粒子状物質と二酸化窒素の測定のほか、風速、気温、湿度の観測も行われていた。茶色いスチール製の観測機器には吸排気用のパイプのような管も取り付けられているので、大気汚染の観測のための設備なのかもしれない。 フェンス内の鉄柱下部には温度計と湿度計が取り付けられている。UFOのような形状の観測機器は放射収支計とのことで、日照を観測する機器のようだ。 5mほどの鉄柱上部には風速計が取り付けられている。観測は行われていないが風速計は今も滑らかに作動していた。 この羽根尾局の観測中止の経緯を探したが分からず。おそらく経費削減の一貫として廃止されたのではと思う。せっかく観測用地と機器類が残っているのでどこかに観測を移管して有効活用できると良いのだが。
| Trackback ( 0 )
|