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『ΑΩ(アルファ・オメガ)』 小林泰三

2014-12-02 | 読書

内容(「BOOK」データベースより)
旅客機の墜落事故。乗客全員が死亡と思われた壮絶な事故現場から、諸星隼人は腕一本の状態から蘇った。一方、真空と磁場と電離体からなる世界で「影」を追い求める生命体“ガ”は、城壁測量士を失い地球へと到来した。“ガ”は隼人と接近遭遇し、冒険を重ねる…。人類が破滅しようとしていた。新興宗教、「人間もどき」。血肉が世界を覆う―。日本SF大賞の候補作となった、超SFハード・アクション。


これは・・・!気軽に勧められないほどのグロさw
突然生首がころがり肉塊の洪水に溺れ常に血液体液が溢れ出る展開!
もう、ぐっちゃぐちゃ(笑)

しかも主人公「諸星勇人=モロボシハヤト」が飛行機事故で死んだはずがエイリアンのおかげで蘇り、敵と戦う時は巨大化し戦闘時間制限が3分。手から出す光弾で敵を倒す。

極めつけはかけ声「ジュワッ!」。ハードSFというから読んだらウルトラマンのオマージュやんかwなのでそこそこ笑える。まあ理論武装したウルトラマンか。

けれどそれだけじゃない、プラズマ生命体エイリアンのとても詳細な世界描写もあってこれはさすがだ。量子物理に裏付けされた空想科学を思い切りふくらませて魅せてくれるので、ぼくとしては大満足。

ただ、スプラッター小説なのでいちいち汚いんだよなあ描写がw

小林泰三はいつも短編ばかり読んでたので、長編の持つ充分な世界観と大きなスケールを堪能できた、SFファンならまあまあの高評価ではないかな。ちょっとふざけ過ぎな気もするけど、この著者基本ふざけた人なんだろう。