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↑要塞跡地の第2照明所(えん灯所)跡
11月3日(日)の午前、南房総市大房岬の「大房岬砲台跡」を訪ねたが今回は続編である。
大房岬は現在は南房総国定公園の一部(大房岬自然公園)であるが昔は砲台や魚雷の一大基地であった。東京湾を一望ができる房総半島は岩肌を利用した頑強な基地として適し、また対岸の三浦半島と共に挟み撃ちできる東京湾防衛を担っていたことは現地を訪れば分かる。
1928(昭和3)年から建設が始まり4年の歳月を掛け完成された大房砲台は前編で書いたが砲台は巡洋艦「鞍馬」の45口径20センチ砲が大房岬の先端部に2基(4門)設置され、砲身だけで120トン、砲塔の鋼板は30センチで総重量420トンもあったと言われる。4門あったうち現在残っている砲台跡は第2砲台だけである。
では、第2砲台に続いて砲台の施設を紹介しよう。
「えん灯所(照明所)は現在のビジターセンターの隣にあり、今はない第1照明所サーチライトを格納していた。
大房岬の南側にある「第2照明所(えん灯所)」はコンクリートの大きなものである。えん灯所は敵の飛行機を照らし出すサーチライトが配備されていたが大房岬での現存する最も大きな要塞跡地として残っている。
「発電所」は第2照明所サーチライト用としてヂーゼル発電機が設置されていた。当時は大きなものだったに違いない。
「兵器庫」は中央部にあり、現在は涌水池になり入口は半分水没しているが残っている。
「兵舎」は駐車場近くにあったが段々になった跡地だけが残っている。
岬の南東の海岸には「魚雷艇基地(洞窟)」があった。
海岸には魚雷発射のための「魚雷射ホ」レールが海に延びている。レールは満潮時は水面下で見えないが今回訪れた時は干潮で見ることができた。海岸の岸壁には魚雷格納用の洞穴が今も残っている。この付近に釣り人が多くいるが昔ここが魚雷基地だったことに関心を示す人はいない。
これまで館山を始め南房総の戦跡を訪れているが今も数多く戦跡が残る大房岬一帯を訪れる価値は非常に高い。
基地跡がある大房岬自然公園はJR富津駅から5km程度であり、往復+散策にはウォーキングにも最適かもしれない。車なら富津インターネット下車で10-15分程度である。
以下の写真は原画より画素数を落としています。(小さな写真はクリックすれば大きくなります)
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↑第2照明灯(えん灯所)(今は雑木林になっているが大房岬で一番大きな施設)
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↑要塞の付近とその内部
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↑えん灯所(第1照明所用のサーチライトを格納していた)
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↑兵器庫(現在は涌水池になっており半分水の中)
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↑発電所(サーチライトの50馬力27KWのヂーゼル発電機があった)
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↑魚雷射ホ(魚雷発射の為のレール。満潮時は水面下)
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↑魚雷艇基地(洞窟)
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↑海岸からみる魚雷発射レール
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↑兵舎跡(今は雑木林になっている)
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↑大房岬の戦跡MAP
大房岬自然公園のサイトは以下の通り。
http://taibusa-misaki.jp/