↑豊郷小学校旧校舎
12月22日(土)の夜、滋賀県犬上郡豊郷町にある「豊郷小学校旧校舎群」のライティングを見に出掛けたが夜間だったので校内は見られなかった。旧校舎は一般公開されており、12月25日に再訪した。
豊郷小学校旧校舎群は取り壊し問題で町内対立を生み、TVでも話題になったこともある。現在は保存され文化財となり、観光名所にもなっている。旧校舎は町立図書館や子育て支援センターなど町の複合施設として利用されており、校舎の見学もできる。
この小学校の寄付者の「
古川鉄治郎」は、伊藤忠・丸紅の創設者である初代伊藤忠兵衛の夫人である「八重」さんの妹の子供で、忠兵衛さんの義理の甥にあたる。古川鉄治郎は初めは伊藤忠に勤めたが後年、伊藤忠から分社した「丸紅」専務を務めた。この時の丸紅の社長は伊藤忠兵衛さんの兄(伊藤長兵衛)側の人がなっていたと言う。今では別会社であるが伊藤忠と丸紅は兄弟会社だったのだ。
古川鉄治郎氏の生家が豊郷町内に残っているようなので又別途訪問してみたい。
「豊郷小学校旧校舎群」に関してWikipediaによると、
豊郷小学校は、1873年(明治6年)に設立された。1887年(明治20年)には当地出身の豪商・薩摩治兵衛をはじめとする有力者から寄付金を得て、校舎の新築された。
しかし、初代校舎は生徒の増加に伴って手狭になり、同時に校舎の腐朽も進行していため、1937年(昭和12年)に同校出身で丸紅の専務取締役であった古川鉄治郎が新築費用の寄付により2代目校舎が建築された。設計はヴォーリズ建築事務所、建設は竹中工務店が担当し、当時としては珍しい壮麗な鉄筋コンクリート造の校舎は「
白亜の殿堂」ないし「
東洋一の小学校」とも言われた。また、暖房設備など当時最先端の技術も導入され、その総工費は当時の豊郷町予算の10倍に相当した。
1999年(平成11年)に、大野和三郎が豊郷町長に就任すると、2代目校舎を取り壊して3代目校舎を新築することを突如発表した。歴史的建造物を守ろうとする住民により、市民団体「豊郷小学校の歴史と未来を考える会」(以下「考える会」)が設立され、校舎の保存運動を展開。この取り組みは全国に報道され、注目を集めた。
この間、10年間裁判沙汰等、紆余曲折があり2代目校舎の保存はなったものの、2004年3月に3代目校舎が竣工、供用が開始されている。旧校舎は耐震工事完了後の2009年(平成21年)5月30日、町立図書館などが入居する複合施設として再出発した。
旧校舎の階段の手摺には、イソップ寓話「兎と亀」をモチーフとしたブロンズ装飾が設置され、保存運動のシンボルにもなっている。
2009年(平成21年)春頃より放映された深夜アニメ『けいおん!』(京都アニメーション制作)に登場する架空の高校がこの校舎と酷似しており、モデルと認知されていることから、いわゆる「聖地巡礼」として訪れるファンも多い。
また、地元商工会も町起こしを目的として、「けいおんでまちおこし実行委員会」を設け、旧校舎内にて「けいおん!カフェ」の開業や、ライブ[12]の開催を実行している。旧校舎内の音楽室にはファンが持ち寄った「けいおん!」関連のグッズや楽器が多数展示されている。
2012年9月21日、文化審議会による登録有形文化財の答申があり、豊郷小学校旧校舎群も答申の対象となった。
↑古川鉄治郎の像
↑別棟の立派な講堂
↑現在の豊郷小学校(旧校舎の裏にある)