あれやらこれやら いろいろ沖縄

沖縄に住み30数年の県外居住者が見た沖縄の生活や人情・自然や文化、観光。「あれやらこれやら」気ままに。

沖縄の習慣~ウークイの紙銭(カビジン)~あの世でも使ってください。

2010年08月29日 17時35分29秒 | Weblog

沖縄は旧盆で行われる。
今年は8月22日・23日・24日であった。
24日御送り(ウークイ)の夜、
写真のような黄土色の厚紙に印刷された「銭」を燃やしてあの世に持たせる。
スーパーではこのように束にして売られている。
打ち紙・紙銭(ウチカビ)という。
紙銭と書いて「カビジン」とも言う。
地方や町、村によって呼び方が違うようだ。


今では、写真のような紙銭(カビジン)を燃やす器が売られている。
深さ20cm、直径30cmほどの金属性の器を購入した。
底に水を溜め、網を載せる。
送りに来た親族がひとりひとり網の上で紙銭を燃やす。
そうして、あの世で使ってもらうようにお祈り(ウートートー)するのだ。
燃やし終えたら、これに酒(泡盛)をかけて着火する。
青い炎が確認できるまで繰り返すらしい。
炎ガ確認できたら、灰の上に供えたご馳走や花を置き、あの世まで持っていってもらうという。

 沖縄に住み着いて、初めて旧盆で盆を執り行った。
マンション住まいのため、灰や供え物、花はマンションの渡り廊下の排水口に流した。
翌日、早朝に起き、人目に付かない内に掃き清めた。
すべて、やんばる出身の人の教えに沿って行ったものだが、地方や家によってやり方が違うとも云っていた。
しかし、あの世に「銭」を持たせるという習慣は沖縄全県の風習らしい。
 お参りが出来なかった人の分を含めて、
「これは00さんの分」
と言っては一枚一枚燃やす。
必要な分だけ繰り返す。数十枚になる。

 あの世に紙銭を渡すのは盆の他、清明祭(シーミー)の時にするが、
地域によっては、正月と彼岸にもするらしい。

 話には聞いていたが、実際にやってみると違うものだと痛感した。
感動した。
「郷に入れば郷に従え」とは良く言ったものだ。
8月の13,14,15日の新暦の供養をしても寂しかっただろうと仏前に詫びた。


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