銀ステ根なし草

銀のステッキ旅行・スタッフの雑記帳

ワイン樽の話

2015年12月16日 | 見かけだおしNのつぶやき

東京で、友人に会いました。

夜遅くでしたが、ホテルまで来てくれました。

もうそれぞれ、方向の違う場所にいます。

が、時折会っては、バカ話。

子育て、いえ、もう彼女の息子は小学生だから、教育に色々思いがあるようで、

私なんかは、ポカンとするようなことで、彼女は悩み多き様子です。

 

ワインボトルをすっかり1本空けた頃に、

彼女から、突如の質問。

「あんたなら、どう答える?」

子どもの担任は、国語の先生で、教育熱心。

面白い授業のようです。

 

「お母さん、あなたならどう思いますか?」

その教育資料は、

『世界で一番やかましい音』

 

彼女の息子が、いま受けている授業のようです。

 

先生の問いは、、、

 

ーー世界一やかましい村で、

世界一やかましい王子が、とびっきりやかましい音を

誕生日プレゼントにとねだり、

王様は、とびっきりやかましい音を出すようにと村人に御達し。

ところが、王子様の誕生日、

最もやかましい音を、自分も聞きたいたと思った村人が、、、

さて当日、その時間は

・・・

やかまし村で、初めての静寂が訪れました、とさーー

 

友人のおおざっぱな要約はこんな感じ。

で、先生は、この話にどんな意味があるかと、

まず、親御さん、母親に問うたそうです。

 

その彼女、

「あんた覚えてるやろ、あの頃の社長の言葉!」

へ?

「ワイン樽の話やん!」

へ?

すっかり忘れてました。

 

それは、こんな話です。

 

ーー 村の祭に合わせてワイン樽をいっぱいにしようと、

村人は、それぞれ一杯だけでいいから持参するように約束しあいました。

おかげで大きな樽にタップリのワインが集まりました。

祭の当日、皆で、祝いのワインを開けると、それは・・・全て水でしたーー

 

そういえば営業会議で、何度も聞かされた話しでした。

雑誌の誌面をうめるためには、全員で、仕事を取るべし。

自分ひとりだけなら、、、

それを皆が思ったら、どうなるのか。

白紙の雑誌を作るのか!水でいいのか!

 

私、すっかり忘れていました。

 

さて、先のやかましむらの話に戻ると、

友人は、先生の問いに、この懐かしい?お話を思い出したそうです。

(二人とも、営業会議では毎度の居残り組でしたから、、)

 

でも、先生の見解は、全く違ったところにあって、

それが、目からウロコだったというのです。

 

ガヤガヤ、毎日が騒音の村で、初めて訪れた静寂。

王子様は、生まれて初めての静けさのなかで、

風の音、小鳥のさえずり、川のたゆまない流れ、

そんなものの音を聞き取ったのです。

それはそれは、とても穏やかな時間だった・・・

 

先生は、言ったそうです。

平和は、静けさで初めて手に入る、と。

耳を澄ます時間、その環境がない限り争いはやまない。

 

急に飛躍するようですが、

いっぱい選択権があって、複雑になればなるほど

人は、求めてしまうのかもしれません。

もっと、もっと。あれもこれも。上を上を。

 

でも、立ち止まって、耳をすませる時間だけあれば、

実は、、、

今、こうしていることの日常にこそ、平和がある、

それに気づけるのかもしれませんね。

 

やかましい間は、わからないままか!? 私!?

 

若い頃、何度も聞いた営業発奮のための社長の言葉。

同じ内容なのに、視点を変えれば違ってくる。

でも、、、

あの頃は、とことん反発していたその言葉が、

なんだか、ちょっぴりわかってくるのも・・・

どうなんでしょうね。

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