野田さゆりのつぶやき日記

日々の暮らしの中で思うこと

「マイクロプラスチックが生態系に及ぼす影響」高田秀重さん講演会

2019-08-31 23:47:03 | 自然・環境


久しぶりに大宮ソニックに行ってきました。


資料と以前に友人から教えてもらって購入した本です。


会場は満杯です。

・荒川クリーンエイドが回収したペットボトルが年間4万本。
・2015年に227億本のペットボトルを生産。回収された物は88.8%。残りの11.2%25本はどこに?
 焼却とポイ捨て。
・プラスチックは紫外線、熱、波の力などで小さくなって・・・マイクロプラスチックに。
・多摩川に放流される下水処理水中のマイクロプラスチックは繊維状が約60%、破片が約40%。
 1回1着のフリースを洗濯すると約2000万本の細かな化学繊維が放出されるそうです。


プラスチックは軽いから浮きます。
上に浮いている物はマイクロプラスチックです。

・野外で使われているプラスチックの紫外線による劣化、そして雨により洗い流され、川に、海に。
 そうそう2階ベランダに敷かれている人口芝様のマットはボロボロになってます。
 洗濯ばさみもプラ製はすぐ劣化して壊れます。
 放置しておけば、雨で流されて・・・これもマイクロプラスチックとなって海を漂流しているのかも。私も加害者!
・台所などで使うメラミン製スポンジ、ポリウレタンスポンジ、アクリル毛糸たわし、セルロース製スポンジ、全部
 激おちくんなるものはもってのほか
・海洋プラスチックは海洋生物に摂食されます。
・ウミドリを調べたら全ての個体の消化管内からプラスチックが検出されました。0.1~0.6㌘。
 人間の体重に換算してみると
        
   
   これだけ。想像しただけで身体がおかしくなりそうです。


・生物が取り込んだプラスチックは排泄されますが、化学物質は生物組織に移行・蓄積。
・ペットボトルの蓋中にはノニルフェノールという環境ホルモンが、酸化防止剤・剥離剤・静電防止剤として入っています。
 環境ホルモンは生殖に関わる他に、免疫力の低下、アレルギー、肥満なども引き起こします。
・プラスチック製食器、コップ、ラップ、アイスクリーム容器と容器に入ったアイスクリーム、乳児の歯固め
 からもノニルフェノールが溶出。
・残留性有機汚染物質(POPs)・・・工業用の油、農薬などですが・・・合成化学物質、分解しない、毒性があり
 油(脂)に溶けやすく、生物濃縮されます。プラスチックは汚染物質を吸着するので、浮遊しているプラスチックが有害化します。
・日本では焼却処理が73%、EUは27%。
 プラスチックの大量消費、大量焼却は改めていく必要があります。
・国際的には予防原則に基づく対応が取られています。
 何も手を打たなければ海に流入するプラスチックは20年後には10倍に増加すると予想されています。
・世界80カ国以上でレジ袋規制が行われており、日本でも来年4月から有料化になります。
・散乱ごみの1位はダントツでペットボトルだそうです。2位食品ポリ袋、3位タバコのすいがら・フィルター、4位食品プラスチック
(荒川クリーンエイド・フォーラム調査)

 海外ではいろいろ取り組まれています。
       
 アメリカ・サンフランシスコではペットボトルでの飲料水販売を禁止。
 フランス「プラスチック製使い捨て容器や食器を禁止する法律」
 イギリス大手百貨店セルフリッジ ペットボトル飲料水・炭酸水の廃止。
 イギリス大手スーパー Tesco ペットボトルをアルミ缶に。
 ロンドン動物園 ペットボトル水の販売中止、給水器の設置。
 インド 500㎖以下のペットボトル販売が禁止。
 など

ゆっくり書いていたら時間が無くなってきました。
すこし端折ります。


農工大のとりくみを紹介していただきました。詳細はこちら


自動販売機もペットボトルでなく缶に。

質問タイムにこんなことを聞かれていました。
       
ペットボトルの水を使っている方もいらっしゃるでしょう。水道水からもマイクロプラスチックは
 検出されていますが、もちろんペットボトルからも。プラ容器の添加剤も溶け出しています。
 それでも水道水の22倍ものお金を出して買いますか。
プラスチック製のお弁当容器をレンジでチンして食べる。
 でもプラスチックの添加剤は油に溶け出します。焼き肉弁当・・・容器の添加剤が食べ物に・・・・。
 

3R リデュース(削減)>リユース(再使用)>リサイクル
一番は削減。
使い捨てのものの使用を極力避ける。
できることから努力してみます。

9月5日の一般質問で取り上げます。
加害者であり、被害者である私たち。安心しておいしい魚を食べたい、お水を飲みたい、マイクロプラスチック入りはイヤ。
毎日の暮らしから変えていかなくてはと思います。


とてもとても学ぶことの多い講演でした。
蛇足ですが、やっぱり学校給食の食器は強化磁器にしたい。
どんなに安全だと言われても信用できないのです。
プラスチックは添加剤の固まりですから。



 
   
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