調査員の「目」

 日常の何気ない雑感とつれづれ日記。

SCOTCH GRAIN スコッチグレイン 匠シリーズH9046(ストレートチップ)

2013-12-07 | オシャレ系
 私は以前、イギリスのリーズナブル(?)靴メーカー・アルフレッドサージェントの靴を履いていたが、ここ数年は日本のリーズナブル(?)靴メーカー・SCOTH GRAIN スコッチグレインの靴を履いている。仕事柄外回りで毎日毎日歩くためアスファルトと擦れて靴底が減るし、端的に言って1足10万近い海外高級ブランドの靴を1週間ローテーションするほどの余裕はないからだ(笑)。
 スコッチグレインの高級ラインの靴は(フィット感はさておき)比較的革質がよくコストパフォーマンスが高い。プラスチックながらシューキーパーがついているのも嬉しい。
 また、何年も前の話だが仕事で墨田区のヒロカワ製靴本社に行き(駅から遠い)、広告出稿の営業に行ったこともあるため(受注には至らなかったけど・・・笑)日本人なら日本ブランドのものを買おう、ということでスコッチグレインの靴を履いている。

 特にコストパフォーマンスが高いと気に入っているのが御殿場アウトレットで買ったストレートチップ(H9046)。頭文字のアルファベットHはアウトレット専門品だが、「匠」シリーズという商品らしく革などに少しこだわって造っているようだ。実際、百貨店で買ったスコッチグレインの革より良く感じる。どこの革を使っているのかはよく覚えていない。



 39,900円が27,300円なんだが、そもそも直営店や百貨店などで売っていないアウトレット専門品のため39,900円という価格はヒロカワ製靴の希望価格なんだろう。
 しかし、そこは希望価格39,900円。スコッチグレインの製品ラインナップでいうところの高級ラインである↓「オデッサ(品番916)」に相当する価格である。オデッサは「モルトドレッシング」と呼ばれる同社提案の磨き方により綺麗な光沢が高級感を醸し出して何ともイイ感じである。


【�・・・https://www.scotchgrain-shop.com】

 オデッサのようにモルトドレッシングはされていないが、H9046のストレートチップは革質が柔らかくて、つま先(トウ)の部分が磨けば磨くほど光沢が出て非常に気持ちが良い。仕事で足元を見られても一応恰好がつく。27,300円には見えないのではないか(笑)?詳しい人には分かってしまうのだろうが、甲が高く土踏まずや踵が絞られていないためフィット感を度外視した履き潰し用・普段履き用としてはかなりコストパフォーマンスが高い。

 また、靴底の外側周囲の部分(コバ)がブラウンになっており、スーツはネイビー、靴は黒の保守的なビジネススタイルの中でちょっとした抵抗感・いやオシャレを楽しむのに私にはポイントが高いデザインである。
 ちょうどラインナップでいうと↓「ブローデン�(246BL 37,800円)」のストレートチップがコパの部分がブラウンでH9046以外なら、このブローデン�を買いたいところだ(直営店限定のようで百貨店では売ってなかった)。デザインはH9046と近いような印象を持つ(履いたことはないから正確には分からない) 

【�・・・https://www.scotchgrain-shop.com】

 さて、そろそろ靴がダメになってきたので年末年始の9連休に御殿場にでも行こうかな、でも帰省ラッシュと被ったら渋滞が面倒だな、と思ってスコッチグレインのホームページを見たら池袋でファミリーセールをしていた。
 そこで、H9046はアウトレット専門品ということなのでファミリーセールにも出るだろうと思い、池袋まで足を運んだ。サンシャインシティ文化会館というところで初めて行った。会場に行ってみると何だがブランドイメージを自ら損なうようなセールスの仕方をするなぁと思ってしまったが(失礼?)、私の目的の靴は同じ匠シリーズのH9046(もしブローデン�があれば逆にそっち)のみ。自分のサイズの棚を見るとH9046があった。試しに履いてみてサイズに問題はないので購入。わざわざ池袋に行ったが15分で終わった(笑)。行動が目的的すぎるな。

 で、セール会場で少し気になったが、型番は同じながら御殿場で購入したH9046と革がたぶん違う。個体差があるのだろうが、ファミリーセールのものは国産カーフのような気がする。靴の光沢と革質の肌触りが随分違うように感じた。

まあ、でもそんなに高くないしそれでも別にいいや、という感じ。







↓これは御殿場で購入したH9046と高島屋で購入したTS200(ターミネーターか笑?)。高島屋で購入したストレートチップは34,700円だ。それを考えると27,300円のH9046の方が断然良い。革質もH9046の方が肌理(きめ)が細かく光沢感が高い。



 靴底には「匠」と刻印されている。しかし、残念ながら伏せ縫い(ヒドゥンチャネル)やカラス(半カラス)仕上げにはなっていない。「匠」を謳いながら惜しい・・・。惜しいぞ「匠」シリーズ・・・(そこまで求めては酷か)。


↓はファミリーセールで購入したら中に入っていた。monoマガジンやファッション誌のMen’s Exとのコラボリーフが入っていた。「革の力」って・・・(笑)。何かこう日本的というか、もの作り・職人スピリッツは良いんだけど、【質が良ければ売れるんだ!】みたいな日本人が信じてやまない【品質教】そのものズバリのコピーでもっとエレガントなブランド戦略のコピーの方が良いのに、と思ってしまった。
 Men’s Exのリーフは限定品のリーフでまさに中・高級の活用・利用イメージを訴求していてまだマシである。外国人がオヤジすぎるからもっと30代の若い外国人やモデルを起用した方がよい。

 そろそろスコッチグレインもREGALの高級ブランド「SHETLANDFOX」のように2万円台の国産キップ・カーフラインと3万5千円以上の海外カーフラインとは分けた方が良いのではないか。高級ラインのラストを更に研究して土踏まずのラインを絞るとか、よく言われる踵を少し小さめにするとか、甲を少し低めにするとか、靴底を伏せ縫いにしてカラス仕上げにするとか・・・etc。「革は良いんだけれど・・・」で終わらせないために、次のステップアップの靴を別ブランド高級ラインで提案するのはどうだろうか。
 こだわる人向けに優越感を与えるような徹底した造りの更なる追求とハイレベルブランド戦略を差別化するなどの方策をとった方が良いと思う。それでいて関税や為替の影響・そして国内代理店の利益の上乗せ分で高くなっている海外ブランド靴に実質的に何ら劣るところのない4万~6万台の日本製既製靴最高ゾーンでどうだ!みたいな(笑)。
 というのも、2万円台の代理店・専門店・通販・アウトレット店などで売られている普段履き・履き捨て(バーゲンで投げ売り?)感覚のシリーズ(甲がやや高いため履き皺というより履き「段」が出来てしまう)とオデッサ・トリノ・インペリアルのような海外ブランド靴が使っているアノネイ社やイルチア社の革を使った高級ラインのシリーズが「スコッチグレイン」という1つのブランドでひとくくりにされてしまっているため、どんなにブランド感の向上に努めようにも2万円台のイメージに足を引っ張られてしまう。
 靴に5万前後をかけられるビジネスマンには「2万円の靴と一緒にしないでくれ」「だったらほかのブランドに」というような想いもあるだろう。 
 人間は(どんな小さなことでも)常に他者との比較で優越感を味わいたい愚かな生き物なのだ(笑)。その意味でREGALの別ブランド(SHETLANDFOX)戦略は正しいし、SHETLANDFOXの靴はREGALより高級感はあるだろう。

※SHETLANDFOXの靴は良い靴なのだが、つま先の反りが他のブランド靴より少し強く甲を噛まれる場合があるためご注意を
インバネスその後









まあ、とにかく御殿場に行かずに済んで良かった、良かった。

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