靴下にはそっとオレンジを忍ばせて

南米出身の夫とアラスカで二男三女を育てる日々、書き留めておきたいこと。

子供に伝えたい教え

2012-12-23 00:48:30 | 思うに
ここ八年ほど毎週金曜日に続けているファミリーディナー、毎回バリュー(価値観)・哲学・思想・宗教的なテーマについて話し合います。

昨夜は「全てのことに意味がある」というようなテーマについて。

聖書にある「ジョセフの話」を引き合いに。子供達も映画などで慣れ親しんでいるストーリーです。

嫉妬にかられた異母兄達に奴隷に売り出されたジョセフ、エジプトで牢屋に入れられるなど試練を経、ファラオ(王)の夢の意味を「七年の繁栄の後、七年の飢餓期が訪れる」と正しく解釈したことから、エジプト中を司る地位を与えられます。ジョセフの予言どおり飢餓期に入り、ジョセフの智恵により繁栄期にためておくことのできた食物が人々に配られます。そこへ、カナンの地から食物を求めてやってきた異父兄達と再会。

アニメの映画ではこの再会に怒り動揺したジョセフでしたが、聖書の中では全く怒ることなく静かに「どうぞご自分達のされたことを悔やまないで下さい」と言ったとされています。全ては「神」の計画だったと、ジョセフが奴隷に売られ、エジプトに来ることが無かったら、これほど多くの人々を救うことができなかったと。

その渦中には「どうして私にこんなことが」「私が何をしたというのか」と意味が分からない「災難や苦しみ」も、必ず何らかの意味があって起こっている。だから目の前の人々に怒る必要もない、人々は単なる「乗り物(vehicle)」であり「役割」を果たしているに過ぎないのだから。「ジョセフの話」にはそんな教えが込められています。「結局は、『神』と私の問題」というマザーテレサの言葉などもあげて話しました。

「目の前の物事に出来る限りの力で一生懸命向き合い、起こること全てから学ぼうとすること、それがきっと私達にできることなんだね。どうしてこういったことが起こるかの意味については、その内見えてくるかもしれないし、最後まで分からないかもしれないけれど」と私。

「じゃあパパとママが気管支炎になったのも、きっと意味があったんだね」と長男長女。これで免疫がついた、これからもっと気をつけようと思うようになった、肺炎の手前で治ることができた、とアイデアを口々に。

今回の風邪というのはほんの一時の辛さで可愛いものですが、生きていると、大変なこと辛く苦しいことは起こります。子供達にもこれから様々なことが起こるでしょう。「なぜ?」という問いへの答えは生きている内に手にすることができるかできないかそれは分からないけれど、「全てはよきことのために」そう信じ、一つ一つの出来事に丁寧に向き合い自身の最善を尽くしていく、この教えは、私自身を助けてきたものでもあり、子供達にとっても大きな救いになると信じています。

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2 コメント

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Unknown (ヨーキ)
2012-12-24 08:10:24
『すべて良きことのために』と思って生きたいですね。
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ヨーキさんへ、コメントありがとうございます! (マチカ)
2012-12-30 03:53:01
そう思うことが、救いになるのだと思っています。例え、すぐには納得できなかったり、最後まで意味がわからなかったとしても。

ありがとうございます! スキー場でよい年をお迎えください。Happy New Year! 感謝をこめて。
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