靴下にはそっとオレンジを忍ばせて

南米出身の夫とアラスカで二男三女を育てる日々、書き留めておきたいこと。

夫婦ぶつかるパターンの一つ

2013-10-24 00:01:43 | 夫婦ノート
夫とぶつかるパターンの一つ。

一時同意したにも関わらず、うまくいかなくなると、相手を責める。

こちらの道へ行こう、いや、あっちの道の方がいいと思うよ、いやいやこっちだろう。そんな話し合いを経、共に一つの道を歩き始めるのですが、途中迷ったり、渋滞に出会ったり、道路工事などでうまく進めなくなってくると、「ほらあっちの道の方がいいって何度も言ったじゃない!」と相手を責め始める。

一緒にこちらの道を歩いていこうってあの時納得したじゃない! 今更ぐだぐだいうなんて情けない! そんな非難の言葉を投げ、話し合いも泥沼化。

何度もあるパターンなので、最近は、ああ自分たちまた「このパターン」にはまっている、そう喧嘩の最中などにも特定できるように。(笑)


 
「何かを決定する時の話しあいを、もう少し丁寧にする」、最近心がけていること。

相手の心に吐き出せないものが残ったまま、無理やりねじ伏せられ、しぶしぶ相手にくっついて道を歩き始めた場合は、やはり「このパターン」にはまり込む確率が多い。自分で「決めた」より、決め「させられた」感がある場合。

その道を選択する場合の、いい面悪い面、起こりうるリスク、最悪のケース、それらを出し合い吟味し、どんなことがあっても二人で乗り越えていこうと納得し合う。二人で歩き始める前に、そうしておくと、例え道中困難にぶちあたっても、「このパターン」に陥ることは少ない。

一旦歩き始めたのならば、潔く、「あなたの選択」でなく、「自分達の選択」として主体的に引き受けること、心に留めておきたい。



子供が大きくなってから、だからあの時ああしたらよかったって何度も言ったじゃない!とならないように。

ラーメンか焼肉か、焼肉にしたもののの柔らかさがいまいち、だからラーメンにしよっていったじゃない! とならないように。




追記:

一昔前のような、「妻は夫についていくべし」といった価値構造が行き渡っていた頃ならば、例え夫とは異なる意見を持っていたとしても、「ついていくものだ」と自分を納得させもできただろう。もちろん今だって、「夫に従う」ことを「美徳」として自ら選択することも可能。男女がより「対等」に見えもする「西洋社会」であっても、その背景にあるキリスト教やユダヤ教には、「夫が大きなことを決め、妻は小さなことを賄う」が骨子としてある。「違い・役割分担」と「対等・平等」はまた別のことだと覚えておきつつ。

テレビとの付き合い方

2013-10-24 00:00:37 | 子育てノート
「昨日プレーデートした家ね、六歳の子なんだけれど、今まで一度もテレビを見たことないっていうの。その子ね、もう違う世界の住人というか、ピュアで全く摺れていないというか」

驚いた顔をして言う友人。私自身テレビのない家というのを何件か知っている。子供達は確かにそれと分かる雰囲気を持っている。


先週訪ねた小児科医の壁には、「テレビの見過ぎは学習障害に繋がります」という記事が貼ってあった。子供によって、影響を受けやすい子と受けにくい子というのがいるのだろう。毎日テレビつけっぱなし、小さな頃からスクリーンのキャラクターを操るゲームに浸っている子供でも、学習成績優秀という子を何人か知っている。



テレビの見過ぎが子供達に影響を与えるのは、学習成績といったことよりも、物事に対する「繊細さ」のように感じる。相手の気持ちや、周りに対する丁寧さ繊細さ。切り取られのっぺりとした架空の世界が当たり前となり、五感で触れる現実の微妙な変化や色彩に疎くなる。



アメリカの子供達がテレビを見る平均時間は、1日5時間だそうだ。1年に4万のコマーシャル、18歳までに20万の暴力的映像を見ているそう(by the National Institute on Media and the Family)

これはいくら何でも多過ぎるのじゃないかと思うけれど、こういった現実の中で、あまりにも「繊細」であっても、生きにくいだけかもしれないな、そう感じることがある。守り続けてあげられるのならばいいが、家は経済的にも時間的にも、そんな環境を作り出す(冒頭のお子さんのように私立やホームスクールや)ことは難しい。ある程度の「荒さ雑さ鈍さ」は、この世を渡っていくために必要なのかもしれない、特にこのタフなアメリカ社会、そう思う。

全く見ない子や見過ぎの子よりも、適度に見る子の方が、学習面では優れた結果を出すという統計もあるらしい。適度に見ることが脳への刺激にもなると。



我が家では、ケーブルをひいておらず、テレビをつけるという習慣がないのだけれど、DVDはちょこちょこ見ている。外へ行けば、コマーシャルが珍しいようで子供達は釘付けになる。

大切なのは、どれくらいの長さ、そして何をどう見るかだろう。素晴らしい内容の番組やDVDもたくさんある。一緒に見て、一緒に笑い転げ、内容について話し合ったりするのもいいだろう。

うまく活用していきたい。



参考:
"Pros and Cons of Watching Television" By Jimmy Hermann
"The pros and cons of television viewing for children" by University of Missouri Extention