靴下にはそっとオレンジを忍ばせて

南米出身の夫とアラスカで二男三女を育てる日々、書き留めておきたいこと。

「仲裁者(ミディエイター)」

2011-09-27 00:02:59 | 思うに
長男長女次女の通う公立小学校では、4年生以上になると「仲裁者(ミディエイター)」という係りがある。各クラスから4、5人、全校で50人近く。

放課中生徒間で何かいざこざがあった場合、平和的に双方ウィンウィン(win-win)となるよう「調停・仲裁(ミディエイト)」する係り。

10日程前「ミディエイターになれたの!」と迎えの車に乗り込むなり長女が嬉しそうに言った。3日間1日中授業をぬけトレーニングを受けるという。そして先週終わりトレーニング修了式があった。

ミディエイター養成プログラムのテキストを片手に毎晩トレーニング内容を興奮して話す長女。とても貴重な体験をしたよう。

生徒に解決の仕方をトレーニングし、生徒間のいざこざを生徒同士で解決させようというのはとてもいいことだと思う。

ミディエイター養成プログラムによるミディエイトの手順:

1.ミディエイターとしての自己紹介、ミディエイトを始めるにあたっての注意事項説明
2.聞く
3.解決策模索
4.解決
5.レポート

1では、相手を遮らない、真実を告げる、解決への努力、などへの双方の同意。

2では、「何が起こったの?」、「どういう気持ちになった?」と双方に質問、ミディエイターは返答を「そのまま繰り返す」。

3.「どんな違うやり方があったと思う?」「解決するためには今どうしたらいいと思う?」と双方に質問、返答を「そのまま繰り返す」。その他にも解決に向けての創造的な「質問」をする。「あなたが相手だったらどう感じる?」などなど。「カエルの選択」なども用いて。

4.解決に双方が同意したことの確認。解決を祝う。

5.レポート用紙にミディエイトしたことを記入提出。

ミディエイターの意見を押し付けるのでなく、いざこざの本人同士が解決策を導き出す手伝いをする、という姿勢を教えられたらしい。ミディエイターはあくまでも起きたことや気持ち考えを整理することを手伝うのみ、答えは本人たちから。



ミディエイターという職業があるというのを知ったのはこちらに来てからだった。ミディエイターになることを目的とする大学の専攻もあるらしい。世界中あちらこちらのいざこざを熟練ミディエイター・プロ集団で何とかできないものか。

仲裁のプロとはいかないまでも、仲裁のフォーマットを知っておくのはいいだろう。その上に自分なりの「創造的な質問」も考えていき、改良もしていき。

まずは家の中でもミディエイターを持ち回りで、と思ったり。兄弟姉妹間だけでなく夫婦間のいざこざにもどうだろう。子供にミディエイトされるならすっと目が覚めるだろうなお互い。(笑)


実際のミディエイト体験を通して、様々なことを学んでいってほしい。

それでも、一時たりとも

2011-09-27 00:01:56 | イメージ・ヴィジョン
自分に向き合い、自分に幻滅するところから 始まる

それでも こんな自分でも

果てしない数の奇跡の集積によって 生かされている

いかに与えられてきたか いかに与えられているか 

こんな自分でさえも 一時たりとも見放されたことなどなかった

小さく 弱く 無力な自分 そこから内の無限に繋がる

蓄積の上に

2011-09-27 00:00:05 | イメージ・ヴィジョン
歴史の蓄積と

他者の蓄積と


「自分」がするのは その上に少し何かを添えること

そして それはもうこうして生きているというだけで 十分添えられている


あとは こうして生きていることへの 溢れる感謝と喜びとを胸に 

どう恩返しができるのかと 進み続けるだけ

この一人一人の「恩返し」が 結果的に何かを積み上げることになるのかもしれない


歴史の蓄積と 

他者の蓄積と

その上に 少しずつ何かを