鼠丼

神の言葉を鼠が語る

<686>

2016-05-23 21:28:19 | 日記
 毎度!ねずみだ。

 先日、妻と表参道に出掛ける機会があった。

 休日になると沢山の人でごった返す場所である。昔から若い人たちで一杯になる街だったが、最近は半分以上が外国籍の方々だ。本当にここは日本なのか、と我が目を疑うほど。

 表参道の中程で常時新潟物産展をやっている。其処の地下でへぎ蕎麦を食べさせる店があり、何度か利用しているので今回も其処で蕎麦を食べることに。
 案内されたテーブルに座ってオーダーを終えて暫くすると、隣に西洋人の夫婦が座った。メニューを覗き込み何やら話し合っている。聞いているとどうやら英語やフランス語ではない。
 
 私には困っている他人(特に外国人)を見るとお節介の虫が動き出す癖がある。ついつい「何か困っているのか?」と英語で問いかけると、やはり英語で「どれにしようか迷っているし、どういうオプションがあるのかよく判らない。」との答えが返ってきた。 
 聞くところによるとこの夫婦はイタリアからの旅行客で一週間の滞在だそうだ。成る程彼らの話す英語が分かりやすかったのはネイティブイングリッシュではなかったからか。(個人的な意見かもしれないが、ネイティブでない者同士の英会話は発音・センテンスの短さ・話すスピードの遅さ、という点から理解しやすい。)

 SOBAはどうしても食べたいと言うので、SUSHIとSOBAのセット、鯛の炙りを載せたRICEBOWLとSOBAのセットはどうだと勧めてみる。夫のほうからABURIとは何だと問われて、ふと困った。炙りABURI…?極端に語彙が少ない(度胸だけは一人前だが、使える英単語は多分50個に満たないいや本当の話であるわーみっともない。)のが分かっているのなら黙っていれば良い、といつも思う。それでもついつい「おもてなしの心を持った親切で優しい日本人」をアピールしようと声をかけてしまうのだ。
 
 それはさておき「ABURI 炙り」だ。結論から言うと、多分BAKEDやBROILEDを使うのが正しいのだろうが彼らに説明している中でその「BAKE」「BROIL」が出て来なかったわー恥ずかしい。

 で、しばしの逡巡のあとわたしが選んだのは「LITTLE BURNED」。
 私としては「ちょっとだけ焼いた」と表現したかったのだ。取り敢えずなんとなく私の説明が通じたのか、彼らは私のお勧めを頼むことにした。
 彼らにしてみれば 「OMOTESANNDOという街で親切な日本人がFUNNYな英語でメニューを説明してくれた。」と言ったところか。今頃奥さんが「ABURIをLITTLE BURNEDと英訳しやがった。HA-HA-HA!」とFacebookにでも書き込んでいるかも知れない。

 まあ、それだけの話だけどね。


 余談1
 彼らは日本語のメニューを写真に撮ってそれを取り込み、指でなぞって母国語に編訳する、といった素晴らしいアプリを使っていた。「とても使えるアプリでしょ。」とイタリア人夫婦の奥さんのほうがが自慢していた。帰ってから早速ダウンロードしたのは言うまでもない。

 余談2
 彼らのオーダーを手伝うつもりで店員を呼んで通訳してやろうとしたら、その店員が物凄く流暢な英語を話し始めたぞ。ぢぐしょー初めから説明しに来いよ!

 じゃ、また。